top of page

16/9/9

世界47カ国女子バックパッカーができるまで(6)

Image by Olia Gozha

決意


ある晴れた秋晴れの土曜日、大阪中の島のとある商業ビルの中でその無料説明会は行われた。

エレベーターを降りて会議室前にゆき、おそるおそる周りを見渡すと参加者は年代も様々。初老の男性もいればまだ茶髪で若い高校生のような女子もいる。中には親を同伴している女の子もいた。


私はなんだか、ほっとしたような気持になった。ここにいる皆は、皆が皆何か新しいことを始めたいと思ってやってきている、少なくとも今の自分を変えたいと思っている。自分の仲間が目の前にいるということに安心したのだった。

司会の男性「それでは、説明会を始めます。本日はたくさんの方々にお越しいただきまして、有難うございます・・・」


スーツを着た司会の男性が話を始め、皆が一斉に彼に注目した。

司会の男性「まずはみなさん、映像をご覧ください」


ふっと会議室の照明が暗くなり、一番前のスクリーンに映像が映りだす。それは海外の学校や景色の中で子供と触れ合う一般の女性の姿や若い男性の姿で、皆子供たちに囲まれて笑顔になっている姿だった。

数分間のビデオであったけれども、明るい曲とともに流されたその映像はそこに座っていた参加者が憧れや夢のような気持ちを持つには十分だった。

その後は司会者の流れで、
実際にそのプログラムを使ってボランティア教師をしてきたという女性と男性の体験談を聞いた。彼らはわざわざ私達のためにこうして体験談を語りに来てくれたのだ。私は、話を聞きながらどこか自分もこうして彼らの側に立って話たいというふうに思っていた。


最後に渡航プログラムの費用について説明があり、提示された金額は200万円。さらに現地での語学学校代は別に150万円かかるのだそうだ。

『世界で日本の文化を教える』表立っては聞こえいいけれども、単純には名目を変えた私費留学だ。

、ふと気が付いて、私は少し考えた。自分にはこんな大金はない。


でも、そうだったのに会場を出るときに決意だけはもうしている自分がいた。


ケイシー「今度こそ、自分の人生を生きるんだ」



PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page