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16/9/8

世界47カ国女子バックパッカーができるまで(5)

Image by Olia Gozha

ケイシー「私、世界に行きます!」

翌日、とりあえず居酒屋のママにそう宣言した。

居酒屋のママ「何々、どこに行くって??」

ケイシー「イギリスでボランティアするの!現地の小学生に、日本の文化や日本語を教えるの。」

居酒屋のママ「すごいね、ケイシーちゃん、英語喋れるの?」

ケイシー「えっ、いや。そこまでは・・」

ママに言われるまで正直言って異国の言葉が通じるかどうかまで、浅はかな私は考えていなかった。私の英語力は日本人特有の[筆記だけ得意]レベル。お世辞にも世界で日本を教えるなんて達したものではない。ただ目の前にあった情報に有頂天になり、妄想ばかりを膨らませていたのだ。ガクリと肩を落とした私に、隣のおじさまは慰めるように言う。

おじさまA「まあまあ、今日も飲みなって」


ビールを飲みながら、小さなカウンターに座って私はため息をつぃて思いを巡らせた。


『どうしたら、この自分の小さな人生から脱却できるのだろう』


世界がどこまでも小さくて窮屈に思えた。そこから出たいのに、出られなくて悲鳴を上げているような感覚がずっとあった。

ふと、その感覚に思いを馳せるといつからか子供のころから自分を押し込めて人の評価を気にする自分

がいることに気が付いた。両親の評価、先生の評価、そして友人の評価。


『そうだ、ひとがどうこう言うことじゃない。まずは自分がそれと思ったものをやってみるしかない』


ビールを一口飲んで、私は背筋を伸ばした。

その新聞記事に、説明会の日程が書かれていることを思い出したからだ。




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