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16/7/31

ファイナンス入門 (19) ESG投資とは

Image by Olia Gozha

昨年、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立機構、略称GPIFが国連の責任投資原則(PRI) に署名「ESG 投資」を導入することになった事により、にわかにESG投資への関心高まった。

「ESG」とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(統治)の略で、投資評価にこれらの観点を反映させようという手法。

ちょっと待って、少し前に流行ったCSR(Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)と何が違うの?と言う疑問があるかと思います。

実は、一番広義には両者は同じものです。

共に企業の持続可能な長期的な成長は社会的な責任を果たしていく行動から生まれるとの信念に基づいています。

CSRに基づいた投手手法をSRI(Social Responble Investment、社会的責任投資)と言いベトナム戦争や消費者運動への対応として始まり、環境問題や人口、貧困問題への関心の高さから拡大していきました。

その過程で国連により持続的社会の形成に向けて解決すべき課題として3つにまとめられたのがPRIの中のフレームワークスであるESG。違いと言えばESGがより投資のパーフォマンスを重視すること。

2014年初でSRIの投資残高は21億ドル。2012年比で6割増。世界の運用残の3割を占めています。

ESG投手手法による投資残高もSRIの6割を占める。量的にもほぼ両者は同一と言えよう。

問題はESG投資が有効でありパーフォマンスの向上につながっているか。

2007年の論文の調査では6割が正の効果がある、またはどちらかと言えば効果がある、2割が中立、残り2割が負の効果、またはどちらかと言えば負の効果との結論が出ている。

我が国においては未だ実証研究がこれから。

ESGへの関心が高まっていくのは間違いない。今後の展開から目が離せない。



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