◆第十五話◆ 〜母親学級とペルたんの役割~
妊娠後期、だんだんとリアルになってくる初めての出産・子育てに向けて
ペルたんに教わること以外に何をしたら良いかわからなかった私は
市で開催されている母親学級に参加してみることにしました。
私「ペルたん、今日は母親学級だよ。」
胎児(ペルたん)「ははおやがっきゅう?」
私「いっぱいペルたんのおともだちと、ママたちが来るんだよ。おそらの上で仲良しだった子もいるかな?」
胎児(ペルたん)「いるかな、いるかな♪ははおやがっきゅうってどんなことするの?」
私「うーんと、ペルたんが産まれた後のお世話についてお勉強したり練習したりするんだよ。」
胎児(ペルたん)「ペルたんのおせわ?じゃあいっぱいおべんきょうするんだよママ。」
私「・・・はい。」
いつもは「べんきょうなんてしなくていい」といったニュアンスのことを伝えてくるペルたんでしたが
この時は何やら母親学級に興味深げ。
気がつけば大勢の妊婦さんの集まりに参加するのはほぼ初めてのことでした。
ドキドキしながらドアを開けると、数十人以上の妊婦さんとパパさん達が勢揃いしていました。
妊婦さんが何十人も集まっているということは、
それと同じだけ胎児ちゃんたちも揃っているということ。
私「ここに倍以上の人数がいるのかぁ。」
なんだか不思議な感覚でした。
胎児がたくさん集まっているからか、その場はとにかくすごいエネルギー量で
部屋に入った途端熱い熱い!
もしかしたら集まった胎児ちゃんたちもお腹の中でワイワイおしゃべりしていたのかもしれません。

そしてクラスが始まり・・・
最初に取り組んだのは赤ちゃん人形を使った沐浴実習。

胎児(ペルたん)「はいりたい!ペルたんお風呂はいる!」
私「うん、ペルたんお風呂好きだもんね〜。でも今はお人形で練習中だからちょっと静かに・・・」
胎児(ペルたん)「はいる!はいるー!!(ずんずんずん!)」
その他にも着替えなどの保育実習があったり
パパの妊婦体験があったり、育児についてのDVDを見たり
意外と盛りだくさんな内容で進んでいった母親学級。
ペルたんは休み時間はおとなしいのに、講義中はとにかくズンドコ動きまくっていました。
終了後。
夫「おつかれ〜、ペルたんどうだった?」
私「いやー、動いてたねぇ。自分の産まれた後のお世話に関することだから嬉しいのかもね。ねぇペルたん?何してたの?」
胎児(ペルたん)「みんな(集まったベビちゃん達)におしえてあげてたんだよ。」
私「教えてたって何を?」
胎児(ペルたん)「ズンドコの舞とかね。こうやってやるとママ喜ぶよって。」
私「・・・って言ってるけど。」
夫「何にも講義の話聞いてね~(笑)」
胎児(ペルたん)「おべんきょうはパパとママのやることでしょ。ペルたんはお兄ちゃんなんだから。」
私「確かに。他のママさんは比較的週数の早い人が多かったもんね。その中ではお兄ちゃんといえばお兄ちゃんか。」
胎児(ペルたん)「お兄ちゃんなんだから、おしえてあげなきゃいけないの。」
私「それにしてもズンドコを教えてたって・・・」
胎児(ペルたん)「ふぅ。ペルたん疲れちゃった。」
本当にズンドコの舞を教えてたかどうかは分かりませんが
確かに、なんだかソワソワしながら嬉しそうにずーっと動いていたのです。

お兄ちゃんだなんて
胎児同士のちょっとの差なのに先輩風ふかせちゃって(笑)
それにしても、ママたちがお勉強してる最中、胎児みんなでズンドコしていたのかと想像すると
こみ上げてくる笑いを抑えられない帰り道でした。
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パパ、ママ、ペルたん
それぞれの役割を果たした充実の母親学級でした。
何気なく集まっている妊婦さんたちの会って、実はその倍以上の人数が
その場にいるということなんですよね。
ママたちがおしゃべりしている間、お腹の中のベビちゃん達も
「そっちのお腹ん中はどーよ?」
「うちは最高だぜ!」
なんておしゃべりしてるかもと思うと、なんだかほっこりしてきますね。
どんなおしゃべりが繰り広げられているの想像してみませんか?
ちなみにペルたんの「ちょっとの差なのにお兄ちゃん風」は生まれてからも続いています。
3ヶ月違いの赤ちゃんの傍らでバウンサーを揺らしてみたり!
やはりお腹の中の性格は生まれた後の性格に引き継がれるるみたいですね。
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◆このお話は、私の妊娠中の時感じていたお腹の中の胎児「ペルたん」とのやり取りを綴っています。
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