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16/6/17

自身で開拓したバセドウ病治療のルート~一冊の医学書との出会い~

Image by Olia Gozha

なんとなく図書館へ行ってみた。

17才で「バセドウ病」を患った私は、23才になっていた。(2008年)

17才→23才は自分でもびっくりするぐらい薄い6年間だった。

投薬治療は受けていたが、これといって効果なく・・・

「ただ生きる」のが限界だったように思う。


18才・・・何してたっけ。

19才・・・名医との出会いで心が落ち着く。

20才・・・「近況報告」が怖すぎて成人式、欠席(正しい選択だったと思う。)

21才・・・バイトしたりしてみても、体調悪く、全く続かない。

22才・・・「大学いってた子」たちも就職しだし、焦る。

23才・・・『これではいけない!!!!』=『何やってんだ、私』


ついに私の中の『意欲』が騒ぎ出した!


とりあえず「医学書」を読もう。

しかも図書館で借りたらタダ(これ大きい)

そうして23才のある日、地域の図書館に出向いたのが、転機となった。


そこで見つけた本『甲状腺の病気を治す本(法研、栗原英夫ドクター)』

この一冊の本との出会いが、後の私の人生を創るきっかけになる・・



(バセドウ病は、「甲状腺のホルモン異常の病気」です。)


医学書なのに固くなく、わかりやすい解説。

「めっちゃわかりやすい!お礼を伝えたい!」


そんな想いで栗原英夫ドクターに手紙を送ったのです。


すると、速達にてお返事をくださり、びっくりしました!


大阪・岸和田の23才(当時)と、岩手・盛岡の81才!!(当時)のドクターとの文通。

そこには、柔らかな温かい時間が流れていました。



闘病冊子をドクター監修にて出版!

何度目かのお手紙にて。

「あなたの物語をそのまま絵本にしましょう」とのお話しをいただきました。

私の高校三年生の一年間がまとめられています。


コチラ↓


現在、日本甲状腺学会、小・中・高校保健室、医療系学部のある大学、思春期外来・循環器内科の待合室等に置かせていただいています。(非売品です。)


大変だった現実を、結構リアルに再現しています。

自分で読んでいて、目を伏せたくもなります。

きっといつまでたっても、17才の病気発症の思い出は「切ない思い出」

だけど、きっと少しずつ「抱きしめたい思い出」に・・・




(『負けないーバセドウ病と共に生きる』より抜粋)



自身の気持ちの整理にもなりました。



「バセドウ病ってこんな病気」「思春期でバセドウ病になるって?!」を一冊に込めています。


バセドウ病って「はっきりした症状」があまり出ないのです。

なんとなく落ち着かない。

一つのことに集中できない。

とにかく暑い。

おなかがすく→食べても太らない

疲れているのに動かずにはいられない。(逆に元気に見えたり)


(症状には個人差があります。)


バセドウ病の性格


「はっきりした症状」じゃないからまず「本人が病気って感じない」

特に思春期でバセドウ病になった場合、「思春期だからそんなこともある」で片づけられることも。


私も17才で発症したため、そんな感じで発見が遅れました。

「なんとなく変な症状」から「それって病気だよ」という「病名をもらえる」まで、実に10か月かかりました。


「(病気でもないのに)やる気がなくて、だらけていて、落ち着きがない」

そんなレッテルを貼られ10か月の学生生活を過ごしました。


本気で寿命か!?とも考えていました。

「こんなに苦しいのに病気でも何でもないって、もう死んでしまうんじゃないか」って。


病院も、学校保健室にも幾度となく相談に行っていました。

だけど分かりませんでした。


『第二の岡森陽子をつくりたくない!』

この想いが、今の私の原動力となっています。


どこかのだれかが、同じ想いで苦しんでいるかもしれない。

バセドウ病の世間への周知は、「私の生きる使命」とすら感じるのです。


決して「わかってほしい」という独りよがりな想いではなく・・

「こんな病気もあるんだ」と、知っていただきたいのです。


私の活動を目にして、ひとりでも多くの方が「希望」を見てくださることを願います。



『パンダの親子』227×158mm  2016




次回は・・・

初・一人旅~!岩手・盛岡(ドクターのいらっしゃる町)の「甲状腺の病気 市民公開講座」に出席してきた話、です。




















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