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16/6/12

ラスベガス。でもギャンブルもせず。

Image by Olia Gozha

ラスベガス。言うまでも無く砂漠のど真ん中に作られたギャンブルの街。ショービジネス、プロボクシングのタイトルマッチの街でもある。

元々はユタ州ソルトレークにいたモルモン教徒によって発見された砂漠の中のオアシス。

ゴールドラッシュの際には東海岸から西海岸へと向かう蒸気機関車の水の供給地として重要な地位を示したらしい。そしてゴールドラッシュが過ぎるとさしたる産業も無いことからギャンブルを合法化。

第二次大戦後になって次々とカジノホテルが建設され「カジノの街」が砂漠の中に現れた。


日本からは現在は直航便は無く、サンフランシスコ、ロスアンゼルスで乗り継ぐのが一般的。

韓国で大韓空港の直航便に乗り換えると言う裏技もある。

私は今回はサンフランシスコで乗り換え。

乗り継ぎの飛行機の中は金曜日夕方、週末ともなると目を輝かせた乗客で一杯。

3年前に訪れた時に比べると中国系の人が増えている気がする。

その一方で、かつては悪名高かった日本人の団体旅行者は見受けられない。

こんなところでも現在の我が国と中国の勢いの差が見て取れる。

夕方のフライトだったのでラスベガス上空に差し掛かった頃にはすっかり世も更け、その中で光に包まれた街が突如現れる。

(ああ、ラスベガスに着いたんだ)

マッカラン国際空港。良く知られている様に、空港の中にスロットマシンが1,000台以上置かれていて来訪者を迎えている。

空港はホテルの林立する街までタクシーで15分くらい。

観光の街だけあってタクシー運転手もチップをせしめようと強気の要求。

街に入ると、もうそこは別世界。

ある意味、デズニーランドに迷い込んだ様な気分になる。

ピラミッドやスフィンクスが突然現れたり、南の楽園が現れたり。

各ホテルが其々のテーマに基づいて建てられている。

「ハードロックカフェ」や「フーターズ」のホテルまである。

今回のホテルは前回泊まった「MGMグランド」より更に街の奥に位置する「ベラージオ」。

中世のローマの遺跡のイメージのホテルの前にある池で繰り広げられる「噴水ショー」で有名。

大きな音と光に合わせて噴水の水が生き物の様に舞う。

ちなみに1時間に数回。夜12時過ぎまでやっているので、宿泊客には中々迷惑。

ショーの最後に「ボーン」という大きな音がするから。


中に入るといつもながら圧倒される。広いロビー。

その背後には中国の正月をイメージしているのだろうか?

赤を基調にした巨大なモニュメント。

そして当然「カジノ」。

部屋にはこのカジノゾーンを通らずには行けない仕組みになっている。

(なかなかやるな〜)

残念な事にギャンブルには全く興味が無いので、私はこの「通過」だけでも十分。

むしろ掛けている客とディラーの表情を見ている方が興味深い。

MGMでは今迄やったボクシングタイトルマッチやショーのポスターが華やかに貼られていた。

ここベラージオにもショースペースがありショーの開始前と終了後には大勢の着飾った人々で溢れる。

客室フロアーに上がるとエレベーターホールを中心に廊下が放射状に広がる。

なが〜い廊下がどれも同じに見えるので気を抜くと目的とは違う方向へ向かってしまう。

特に酔って部屋に戻るときは要注意である。


我々は今回、会社の年次ミーティングで来ているので朝から晩まで会議室に缶詰。

それでもギャンブル好きの連中は大したもので会議室での夕食を終えた後にカジノに繰り出していた。

うちの会社だけで2,000人位来ているのであるが、多すぎて誰が誰だか分からない。

輪を掛けてホテルが大きい。

そんな連中がギャンブルで勝ったのか負けたのかは分からないが朝方まで1時間に一度くらい廊下で大騒ぎしながら通り過ぎていく。

朝になり6時からの朝食会場へと向かう途中にも、数は少ないがギャンブルに興じている人が散見される。「不夜城」とは良く言ったものだ。


皆んなは日曜にラスベガスに入って金曜日に出発だが、私はシリコンバレーの本社に寄るので木曜日の朝に出発。空港には相変わらずスロットマシンが並ぶ。

ポケットの中に小銭があったので、(ちょっとやってみようかな)と言う考えが浮かぶ。

(いやいや今回は仕事、仕事)

そう自分に言いかせてサンフランシスコ行きの飛行機へと搭乗した。



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