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13/6/24

それは、神ががり的な出会いから始まった~その4

Image by Olia Gozha

義母の故郷、平泉は東北地方にあります。

電車だと一日がかりだというので車をチャーターして行くことに。

ベンツのワゴン車だから大丈夫でしょう。

やや不安な気持ちを抱えたまま、北京から高速に乗った私たちは、

4時間ほどで承徳に到着しました。

平泉まであと1時間。

いつの間にか平野が消えて、周りは、山の多い風景に変わっていました。


途中、小さな村が視界に入る度に 何かを探すようにしていた義母が

「あっ!!」と小さな声を上げました。

「あ!あの橋!あんな石でできた橋だったのよ」

義母が思い出していたのは、当時、平泉川にかかっていた石橋でした。

その橋のたもとで、冬にスケートをしたことを

前日、北京のホテルで、私に話してくれていたのです。

「平泉でも、石橋が残っているといいね」

古い橋が残る田舎の景色を眺めながら

私たちは平泉の市街へと向かって行きました。

     ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

平泉の街にはいると、今まで嬉しそうにしていた義母の顔が

どんどん曇ってくるのが分かりました。

あまりにも都会になってしまった街の様子に、どうやら戸惑っているようです。

「ねぇ、お義母さん、どこか思い出した場所はある?」

「橋に行けば分かると思うんだけど…」

「橋の近くに学校があって、その近くには駅もあった。

 そして駅の向こうに私たちの家があったのよ」

義母の記憶にある平泉の街は、平泉川にかかる石橋を中心に描かれているようです。

小学2年~6年までを平泉で過ごした義母、

小さな子供の行動範囲といえば、学校と家の往復くらい。

義母は毎日通った通学路を思い出しているのでしょう。

「石橋はどこかしら? 橋と川を見れば思い出すのに……」



ありました! (=◇=;)

橋は新しくなっていましたが、これが平泉橋です。

「ここ!ここがスケートをしていた場所なのよ!」

「そうそう!懐かしいねぇ。川はそのままだわ」

叔母も当時を思い出したのか、本当に嬉しそうです。



昔、小学校があった辺り。今ではマンションが建ち並んでいます。

「駅は? 駅はどうかしら? 早く駅を見てみたい!」

こんなにはしゃぐ義母を初めて見ました。

少女時代に戻った義母と叔母は
あまりの懐かしさに興奮しっぱなしですヽ(゚◇゚ )ノ

平泉の駅はすぐそこ!

いよいよ懐かしの風景とご対面です。


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Image by Jukka Aalho

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