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16/6/5

激痛で記憶が飛ぶ

Image by Olia Gozha

トイレで用を足していると、白い便器に違和感があった、よく見ると小さい赤い点があった。目を凝らして見ると血?う~ん?まあいいやという感じだった。

ベットに入り眠った。しばらくすると痛みで目が覚めた、下腹が異常に痛い、知り合いに電話すると、医者に行ったほうがいいと言われ、タクシーを呼ぼうとすると、救急車じゃないと夜間は診てくれないと説明され、仕方なく119番した、なんか大袈裟な気がしたので、クラクラしながらも外に出て救急車を待った、救急車で合流し妹と友人が付き添ってくれた。下腹の痛みは増していて内側から小人が彫刻刀で何度も刺してるような感じがした。

病院に到着すると、車椅子に乗せられソファーみたいな狭いベットに寝かせられた、下腹の痛みは今まで味わったことのない激痛になり、俺は、壁を拳で殴りながら、痛てーよ!!痛てーよ!!と叫んでいた。涙は出なかったが思い出すと泣くほうがマシなくらいみっともなかったと思う。

看護師にまだ診療してもらえないのか?と尋ねると、もう少し待つように言われた。

こんなに痛いのに、早くしろよと、ムカついたが、自分の後から、顔から血を流した人が運び込まれてきたので、諦めた。

それを見た一瞬だけ腹の痛みが治まった。

看護師が、痛み止め打ちますか?と言うので、お願いした、すると馬鹿でかい注射器が現れ、お尻を出すように言われ、針が刺さった、針はたいして痛くなかったが、注射器の中の液体を押し込む時、激痛だった。あまりに痛がると、やめますか?と言われお腹が痛いのが治るなら、耐えようとと思い、続けてくださいと言った。痛みは引いていったが、放心状態になり、途中で記憶が途切れたりした。

気がつくと診断は済んでいて、ベットで寝ていた、それから10日ほど入院した。尿路結石となんかの合併症とかそんな診断だった。

出社してこないので会社から電話があった、入院してることを伝え、自分の担当してるファイルがどこにあるとか、進捗などを説明して仕事を代わってもらった。

入院中は、睡眠をたくさんとって、まあまあうまい飯を食った。自分はタバコが我慢できず数時間に一回、一階にある喫煙室(今はもうない)まで、30分ぐらいかかって、痛みに耐えながらヨチヨチ歩きで、通い、タバコを吸った。

先生が見ていたらしく診療の時、あなたはタバコをやめるとものすごいストレスになるので、無理に止めなくていいと言われた。

無事退院して、あることに気がついた、今まで使っていた携帯電話の操作が、全くわからない、しかし、確かに自分の電話だし使いこなしていた記憶はあるのだが操作できないのだ、多分、激痛で、記憶が消えたのかもしれないと思った、他にも消えた記憶があるのかもしれないが、当然それが何かは全くわからない。とりあえず困るのは、目の前の携帯の操作だ、人生で同じ携帯電話の操作を2回覚えるのはなんか損した感じがするので、機種変更した、自分は、ザマアミロ、これで困らないぞと、何かに勝ったような気分になった。

何と戦ってるんだ…..と自分でツッコミながら…………

激痛で記憶が飛ぶ体験はものすごく不思議な感覚です。

多分、内臓系の痛みなら女性のほうが耐えられるだろうなと思う

他に消えた記憶に怯えながらも、今のとこ問題はなく生きています。 読んでくれてありがとう

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