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16/5/30

海外で年下サーファーに恋したアラサー女子 6話

Image by Olia Gozha


私は誰にも相談できない日々の悲しみ大きさに耐え切れなくなったから、ネットで投稿するストリーに興味を始めた。だから色々書き留める事にしていった。子供の頃からただ手帳を持ちたかった私は毎日の事を書きとめておく習慣があったけど、ここ数年は日記的な事よりただのスケジュールだけの役割をしていた。


その日の週末はとても楽しみだった。そして不安で好きな人に告白する前の様な気分だった。


14日。数ヶ月前までいつもお祝いをした日だ。


特別な夜にしたかった私は色々プランを考えてた。まるで男の子が女の子を喜ばせるような事を彼にしたかった。けどその時の私はそんな自身は全く無かった。


ヨリを戻してからの、彼の態度は寂しいだけだった。


耐えきれないくらいの態度は私の気持ちをハッキリさせようとした。だからこの夜に全てを託そうってまで思えた。


だって彼からの反応は黒か白しか無いように思えた。


私は事前にポストカードに病的なぐらい細かい手紙を書いてしまった。


それぐらい私の神経は今、思えばおかしかったかもしれない。


2人の写真をプリントしてカードと一緒にした。


お互いのイニシャルのオリジナルキーホルダーをわざわざナイトマーケッドで作ってきた。


スパークリングワインも用意して、好きなDVDも用意した。


ただ単に、前みたいな彼の嬉しそうな笑顔が恋しくてたまらなかった。


その日は、自分の恋愛運の酷さを感じてネットで正座、干支の占いや相性占いをやってみた。


ついでにプリントもして、ディナーの時にでも読んで欲しいなと思った。


夜に彼と会うまでが、本当に胸が苦しくてどこにいても泣きそうな弱った自分がいた。


いつもの通り、彼の時計は時差があるように私の方が早く用意を済ませた。不安で仕方がなかった。私は彼にビーチで待ってると伝えた。


私はビーチを歩いた。彼との沢山の思い出がある場所。


色々な気持ちが沸いてきて私の視界も直ぐに涙で曇ってた。


彼からの電話はビーチから道路沿いまで歩いてきて・・・。何かこの場所に私といるのを避ける様に思えた。


いつもなら、なんで?と彼女節を言ってた様な私だけど、何も言い返す事はなく道路まで歩きだした。


‐元気?! 


‐まあね。


とあっさりした返しで、遅れた事には全く気にしてなかった。


ディナーを一緒にしたくて既に8時半を回ってた。私はお腹が本当に空いていた。


ブラジル料理のお肉が美味しい所を一緒に行きたかった。


彼はお肉大好きだし。美味しいって言ってくれる彼を見たかった。一緒に共感したかった。



‐お腹すてる?


うん。さっきちょっと食べたんだ。


悲しさでいっぱいだった。スタートからこんな感じだったら今夜はもうダメだろうって思った。


‐じゃあ、何かテイクアウェイでもする? 


バイクの後ろで私は会ってすぐに彼の冷たさが悲しくてウルウルしてた。


彼は微妙に気を使いたいかわからないけど、結局第二希望の焼肉のお見せを付き合ってくれた。


なんとなく、だけど久しぶりの外食で落ち着けた。


大きな壁があるぐらいギコチナイ私たちは席についた。


久しぶりに店員さんに写真を撮ってもらった。彼のつくり笑顔は長年一緒にいる私には直ぐに見抜けた。


彼は以前私がプレゼントした古いスマフォでなにかしていた。


‐僕、ビジネスをするんだ。


彼のビジネスプランは悪くなかったし若い上になんでもチャレンジするのは羨ましかった。


‐心の底から頑張って欲しいって思えた。


でも彼は私に


‐君のビジネスはどうなってるの?


っと彼の助けが必要なのは知ってる癖にとっても皮肉で意地悪な質問をしてきた。


実際の所、そんな事考えるぐらいの余裕はその時の私にはなかった。


あ、彼の頭の中には私との未来はないんだなって確信できた。


会話も少なくなったから、会社でプリントした正座占いの現地語のモノを彼に見せた。


少し興味深そうに目で追って読んでいた。


読み終わって、鼻で笑ったように紙を返してきた。


会話はそんなに弾まなかったけど、部屋でボトルもあるし映画見ようって言ったら黒い子は、いい夜になりそうだね。って言ってくれた。


そんな小さな一言でも凄く嬉しかった。帰りにもスムージーをご馳走してくれた。


家ではボトルを開けてキャンドルをテーブルに置いて、ささやかな記念日を楽しもうとしていた。


勇気を出して、彼にカードを渡してみた。彼は変わらずにそっけない表情でカードを開いた。


彼の目は私の病的な細かい手紙を驚いていただけに見えた。以前だったら大きな笑顔で見えなくなるぐらい目を細めて笑ってくれて、直ぐにキスやハグをしてくれただろう。


けど、彼は10秒ぐらい目で手紙を追ってカードを一旦閉じた。その瞬間、私の心は決定的な物を感じた。彼の事を思う反面、彼氏にこんな態度されたくない。って。


封筒に一緒に入れた写真は手にとって見る事もなく、ちらっと何か確認するだけだった。


イニシャルのキーホルダーは手にとって見てくれたけど、特に反応も無かった。


私の心は恐怖にあふれていた。彼との付き合いで愛がないのが恐ろしく悲しかった。


しばらく、冷静を装いお酒を飲み続けた。私は彼の態度を納得できなかったから、無表情でテーブルにあるカードの封筒を見つめ続けた。


彼はようやく気づいたらしく、カードを広げて数分かけて細かい字を読んでくれた。


私はずっと彼の瞳を見つめ続けていた。私の伝えたい気持ちを目いっぱいに書いた手紙。


読み終わったら、テーブルの反対側にいる彼は私の目をじっと認めてきた。


私は涙がすぐに溢れ出していた。


彼は立ち上がり私の隣にきて椅子に座っている私を両手でハグしてくれた。


泣いた状態の私に彼は


-僕はここにいるよ。大丈夫。


と久しぶりに聞けた優しい彼の声、だったけどそれしか言ってくれなかった。彼の優しさは感じたけど愛はやっぱりなかった。


せっかくの夜だから、泣いても仕方がなく泣くのを辞めて用意したDVDを見る事にした。


残念ながら、英語が少し難しいせいか掴みにくいストーリのせいか彼の疲れのせいか。。。


彼は直ぐに寝てしまった。仕方なく片付けをしながら、私の頭の中は止まらずに色々な気持ちが交互している。


何を求めているのか。なんで全てこんなタイミングなのか。


ただ、全て起こっている事に後悔する事だけだった。このまま、こんな関係が続くのは惨めすぎるとも思った。


その時ふと思ってしまった。


彼の携帯・・・。気づいたら、イヤホンが着けっぱなしの私のお古のスマホを片手にしてた。


そんなタイミングで画面にはまた、アリヤからの新着メッセージだった。


私の心臓と脳は既に何か感じてるように反応してきた。


彼の誕生日を打ってみたら、ロックが解除されてしまった。私は全身が振るえだした。


この先見てもいいのか、どうか数秒ながら考えた。でも、これ以上彼とのこんな関係を続けるのは難しいと思っていたし、どうせなら彼の事を全部知りたいと思った。


私は直ぐにアリヤからの新着メールを見た。


私は彼の事いつもわかってた。


画面を何度もスクロールしてもメッセージのはじめに辿りつかないぐらいのチャットの量だった。彼の英語は以前私に伝えていた様な甘い言葉を彼女にかけていた。


-I LOVE YOU..


黒い子の愛している子だった。私へは言えない言葉だったんだ。


沢山のお互いのセルフィー。彼の素敵な上半身ショットだってあった。


私はスマホを片手に持ってトイレで体中を震わせて、何が起こってるかわからないぐらい脳が処理できないような感覚になってた。彼を信じすぎた馬鹿が居た。


とにかく、彼はあのフィンランド人のアリヤへ特別な思いがあったようだった。


いつかフィンランドへ行きたいと言っていた意味がわかった。


ビジネスをしてお金を稼いで彼女へ会いに行きたいんだろう。


そうこうしていたら、彼のチャットを見てる事でオンラインがわかったらしくアリヤから着信があった。


私の心臓はドキドキじゃなくてオカシいぐらいだった。


長い間着信が続いた。私は深く深呼吸を何度もした。


そして、電話に出た。


―ハロゥ?


電話の向こうからは若い女性の明るい声で可愛らしく 黒い子の事を ハニー?と呼びかけていた。


-私は彼の元彼女。いつも一緒にいるの。でも、好きな様に彼と仲良くね。


と短めに伝えた。相手から電話を切られた。


頭がパンクしそうに、脳が起こっている事を処理できなくて英語もチンプンカンプンだったと思う。


電話に出たのは私の意地。プライド。


嘘つき。


もう、何もここから生まれないし終わった。気持ちが楽になったぐらいだった。


完璧に彼を忘れれる理由も見つかった。


携帯を元に戻して、眠りに付こうとした。隣で黒い子は熟睡しているだけだ。


でも、あまりにもショックが大きすぎて寝れない。数ヶ月前にお爺ちゃんが無くなったけど、やがて訪れる日には用意できていた気持ちとはありえないぐらい違って、本当に心臓発作の後の様に思えた。涙は出なかった。


私はもう一度、寝れないのを理由に携帯を見た。また心臓発作になりそうな予感だった。


やっぱり私の勘は鋭いもしくは、ただの馬鹿なのか。


ラインを開いた。ずっと前の台湾人だった。


彼は彼女にも甘い言葉をかけていた。


彼はただのチヤホヤされてる子だったのか。


彼の写真アルバムを見てみた。。。。沢山の写真の中には私がひとりも居なかった。


居たのは、アリヤとの写真。どうやら、忙しいとか電話に出れなかったのは彼女とトリップに出かけていたようだ。彼は私と居る時、どこにもトリップの計画さえしてくれた事はなかった。


彼女とは山の滝でのエキサイティングな写真や、私がいつか彼に行ってみたいって言った島に彼女を連れて行ってたようだった。


私の心は完全に砕け消えた。


ビーチでの彼女との写真の彼は久し振りに見るぐらいの一杯の笑顔と私より若いアリヤとの2ショットはとってもお似合いに見えた。


いつもの「私たちのビーチ」だったと思ってた所はアリヤとパドルボードとか楽しんでビーチ沿いのバーで楽しんだ写真もあった。


だから、私とビーチに来るとを避けてたんだ。


彼がこんなにモテるのが変に嬉しくも一瞬感じたかもしれない。


更には彼が飛行機に乗っていた写真やこの街じゃない土地の観光地の写真があった。


彼は私が一方的に分かれている間に、おばあちゃんの容態が悪く飛行機で他の都市に行ったのを思い出した。


やっぱり、そんなのオカシイって思っていた。全部知ってしまった。私は彼がとんでも男だったのをやっと気づけた。


そんな男には私だってプライドがある。


何もしらない台湾人とフィンランド人には申し訳ないけど。


台湾人の子のラインには黒い子のフィンランド人とのビーチでのセクシーな2ショットを送っといた。

用意した、ポストカードをビリビリに破って、キーリングだって彼のイニシャルと私のイニシャルの間をハサミで切った。


私の任務は完了した。涙も出ずに。


まだ、まだ夜は長かったけど寝れなかった。熟睡している彼の横でYouTubeを見たりしたけど何も集中できなかった。


多分何も脳が正常に作動してなく感情がコントロールできないぐらいだった。


ようやく日も出てきた所で、早いけど彼をなんとなく起こそうとした。


いつもの様に、ベッドで彼にカドルして。そして彼はいつもの様に寝起きを私の体だけで楽しんだ。私は一向にそんな気持ちには全くなれなかった。ただ彼の気持ちをもっと知りたかった。


彼は私がニックと寝てるのを承知で抱いてくれた。


そっけなくセックスを終わらせた。少しは私も冷静を保とうとしたけど何もかもが信じれなかった。夢だったような気もしてきた。


一通り普段の朝を取り戻そうとしてる時に、私は彼にスッパリ言った。


You are fucked , and I fucked up


もちろん何の事言ってるか検討もつかない黒い子。私は2回ぐらい同じ事を言って。


-ごめんね、携帯全部見ちゃった。


彼は私の顔を見て、血の気が引いたような表情でベッドから飛び起きて自分のスマホを見た出した。


-何を見たの?


全部見たよ。全部ね。ありがとう。君の事、全部理解できた。


あと、申し訳ないけどアリヤと電話で話しちゃった。それと台湾の子にもアリヤの写真送ってしまったからね。


彼は今度は血が頭に上ったように、猛烈に言い返してきた。怒ってた。


彼はSORRYさえ言わなかった。彼はやっぱりアリヤの事愛してたんだね。ってわかった。


FUCK YOU! FUCK YOU!

もう、何もかも終わりだ!こんな最低な所、今すぐ出て行く!

始めて彼に言われたかもしれない。


私は人生で一番惨めな思いをしていると思った。最低な気分だった。


-君たちは二人でお似合いだったよね。写真を見たらいい笑顔で、隣にいるべきなのは私じゃないって直ぐに思えたよ。


‐トリップもお先に行かれちゃったし。おばあちゃんの事そんなに嘘なんかついたら駄目だよ。


-何より君のスマホには私の写真がひとつもないよね。。。


気づいたら私は涙が流れていた。やっと脳が正常に戻れたぐらい。


テーブルの向こうでスマホ片手に座っていた黒い子は目から私への同情の涙が見えた。


恐らく彼も、史上最大の修羅場に居る様に思えた。


私たちはただただ、泣いていた。もう何も出来ないし望みもない。

やっとお互いにフェアになれたのかもしれない。傷つけあった。


何時間そんなんだったのかも覚えてない。


ただ、私は彼に聞いた。


‐私の事、本当に心から愛してくれた?


‐もちろんじゃないか、僕をみたでしょ?君におかしくなってた。


‐ありがとう。


彼は私の部屋をゆっくりと出ていった・・・・。


その後ひたすら泣く事しかできなかった。




私に出来たのは家を出て、すぐ前のビーチにひとりで波打ち際を歩いた。


コンピューターが壊れたみたいに、私の脳も壊れてた。


砂浜にそのまま腰を下ろして、水平線を見つめて何時間も過ごした。


放心状態だった。



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