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16/5/16

海外で年下サーファーに恋したアラサー女子 2話

Image by Olia Gozha

別の日は、勤務先でインストラクターに来てた彼がいた。


彼は見た事ない、リップカールの新しそうなラッシュガード来てた。


いつか私がプレゼントしたいって思ってたやつだ。


私のハートは痛かった。心臓を握り潰されてるような感覚。


彼に近寄り、元気?って話しかけた。


彼は暗い眼差しで私の目であまり見ようとしなかった。


続けて、私は ストレートになんで電話シカトする?て聞いた。


彼は忙しいって。それだけだった。


悲しさと、ムカつき。


新しい彼女に買ってもらったの?

意地悪な言い方で返してやった。


楽しいそうだったね。彼女と海で、可愛い若い子。


彼は動揺してた。


私は仕事場に戻った。



もう、別にどうでもいいや。


初めから、この街にきても彼氏みたいな人で終わりだ。




だから、職場の女の子とその2週間飲み歩いた。



クラブで踊って楽しもうとした。

彼への戒めのように、これで終わりって思いでクラブで知り会ったイギリスのバックパッカーとワンナイトした。後悔はしなかった。彼女とも呼ばれてなかったし。いきなりそんな音信不通的にされてありえないし。



私は黒い子が言ってた、友達が帰る日をなぜか明確に覚えてた。


何か期待してたかどうかわからない気持ちでいたら、仕事を昼過ぎに終わらせたら丁度彼から連絡があった。


今、空港で友達を送ったから会えないかな?


嬉しいかったかもしれないけど、喜こぶのは間違ってるってわかってた。


彼は直ぐに家まで来てくれた。


気づけばベットで一緒にいた。


彼は久しぶりに私といるのが嬉しそうだった。


私も、月日が浅いしこんなカジュアルな適当な感じでいいのかもって。


なんとなく、散々寂しかった事もなっかたぐらい安堵してた。



聞こえた。


彼がベッドで耳元で囁いた。


I love you....




ってびっくりした。


え?なんでこのタイミング?彼の中でどんな心境の2週間だったんだろう。


私は唖然して何も答えなかったと思う。


第一、彼はI love youの意味わかってないと、思った。


きっとI like youだろうって。





それから、彼とはどんどんお互いに惹かれあった。


でもたまに、彼の未熟さが私には理解できまかったり、私はセンシティブに心が痛んだ。




女の子この扱い方もわからない。


彼は女の子の気持ちわからくて、私はよく泣かされた。


ビーチでは彼の上司のオジサン以外の顔見知りには私と黒い子が2人でいてもなんとなく気にならなかった。他のサーファーはただの友達に思ってたと思う。


彼の英語は少しづつ上達してたけど、人前で話すのが少し恥ずかしそうにも思えた。


他のサーファーに私は誘われたりしたけど、タイプでもないし彼の顔見知りだし浮ついた気持ちは全くでなかった。


黒い子といる時に電話が鳴った。フランス人のサーファーからだった。


黒い子は、私に向かって太い声でwho?!って。ご立腹だ。


なんで電話でないの?秘密でもあるの?って彼は言いたい様に私には見えた。


隠す理由もないし、私は思い切って電話を出た。


緊張しながら。今忙しいから、またね。って言って電話を切った。


ある日は、ビーチであった彼の友人のイタリア人のオッさんサーファーへ挨拶でビキニ姿の私とチークに左右キスをするヨーロッパナイズな挨拶をした。



彼は、悔しいぐらい妬いてた。


3ヶ月、6ヶ月、10ヶ月と月日があっという間に流れた。


彼と出会って特別な関係になってからは毎日がカウントダウンだった。


ビーチで彼の姿を見るのが日課だった。




気づけば、普通のカップルがするような些細な喧嘩もするようになった。


喧嘩できるぐらい彼の英語は上達してて、酷い事を言われながらも私は感心してた。


認めたくない気もしたけど、私といるからなのかな。


残念ながらも汚い言葉も真似されて。生意気だった。




仕事の契約期間が間もなく終わろうとしていた。


私は理由をつけて半年延長する事にした。


せっかくの海外勤務だから1年だけのキャリアより半年伸ばした方いい。って


会社との契約書にサインしてるのに、なんか彼との血の契約書にサインしてる様な気分になった。


私たちの付き合いは本当に充実してた。


色々なビーチに行ったり、たまには数泊の遠出もした。


1年半が近づいた頃には、私が夢見てたような素敵な彼になってた。


私が日本にたまに帰った時に、シーズン遅れのセールで買ったH&Mとかで買ったタンクトップなんかも鍛えられた彼の体にとっても似合ってた。


好きな音楽や映画や、服装もどんどん真似してきた。それが本当に刺激的でおもしろかった。全てが共感できた。


私は彼とよくYouTubeでサーフィンの動画を見たり、彼のスケボーとBMXで夜のビーチ前の広場でやったり。



いつか私のフィルムカメラで撮った二人の写真を現像して見せた。


彼は凄く気に入ってくれた。


二人共凄くお似合いでスタイルも雰囲気も似てるって言ってくれた。


そんなスウィートな事言ってくれて、心底嬉しかった。



私は彼と付き合ってから、変われた。笑顔も増えて、東京での生活が過去になりつつあって。年下の彼といるせいか、人生で一番体重が増えてたのに見る見る自然に痩せて5キロも痩せたおかげで少しは自信もついて、彼といても少しは体系だけは違和感ないよう様に遠目ぐらいからはマシになった。

facebookへ投稿した写真は、痩せた?とか若返った?とか面白いコメントをしてくれる友達もいた。


こんな彼がいるのが本当に嬉しかったし。


彼も心から私の事を思ってくれるって感じれた。


私は10代の頃から、年上の男の人ばかり遊んでた。だから学生っぽい様な付き合いはした事なかった。


だから、そんな気分で毎月の14日の記念日をお祝いした。対した事はしてないけど食事をしたり、飲みに行ったりした。嬉しかった。あっという間に記念日が来るくらい時間が直ぐに過ぎているように感じた。恥ずかしながら、私は1年以上の付き合いは人生でした事なかった。もちろん彼もないから、それだけはフェアでお互い嬉しいと思ってた。



何度も記念日を迎えるころには、毎日が日常になってた。


スーパーに行ったり、時には病院に行ったり、いつでも一緒にいた。


私の誕生日 には、2人で食べきれない様な大きさの2段のケーキとバラのブーケをもってきてくれた。こんなに嬉しい誕生日は久しぶりだった。


彼の誕生日は、私が歳をとる悲しさとは間逆に嬉しかった。彼と日本食を食べた。


ある夜はいつもの様にビーチへ行った。彼は海岸沿いから離れた村に住む地元のベストフレンド達がビーチに来てるから一緒に会おうって言った。私は自分の見た目に自信なかったし、熟女好きって彼が馬鹿にされたらとか、あまり気が乗らなかったけど少しでも良く見えるように身だしなみに気をつけた。


彼は大丈夫って言ってくれたけど。心配だった。


彼の友達は4人いた。みんな彼の仲間って。彼だけは、サーファー。田舎のローカルの若者って感じだった。


彼は私の横に座って、現地語で何か嬉しそうに友達と会話してた。彼の友達は、私の顔色を凄く伺ってきた。


言葉がわからないのを気をつかって、乾杯って何度もみんなでしてくれた。この国の人は飲み出すと10分に一回は乾杯のする。


途中、黒い子はビールを買ってくるから待てるって超身勝手な事を振ってきた。


仕方ないから私は、彼の言葉も理解できない男子と夜のビーチで終始待ちぼうけ。


これってあり?!とりあえずまた、乾杯って。この国の子は知らない女性に対してはとても恥ずかしそうだ。


日本で逆に外国人女性ひとりと日本人男性でこのパターン英語も全くできない人だったら、気まずいし!


どうにかしてる内に彼は帰ってきた。しばらくして飲んで、彼が気を使ってそろそろ行こうかって。


私たちは彼の友達とさよならした。


馬鹿みたいに私は、友達なんか言ってた?って彼に聞いた。


やっぱり、お互いの関係が少し信じられないって思われてたようで。


実際に私を見て、納得してたらしい。 


逆年の差って付き合いってありなのか?納得された。別にいらないけど。


彼の仲間だったから、素直に嬉しかった。


彼も友達と会えたからか、凄く嬉しそうだったし実際に今夜は凄くいい夜だね。って言ってた。


逆に私は誰にも言えない状態だったからとっても苦しかった。


その夜は彼と週末を楽しんだ。屋台で食べて、クラブにも行った。私たちは飲んでばかりいて二人で酔って踊っていた。

笑いながら。まるで、女子のベストフレンドといるぐらい、彼氏と盛り上がってるメデタいちょっと変わったカップルだったと思う。


月日は経っても、いつも出会った時の様な気持ちは長い間続いていた。


また、6ヶ月が終わる頃だった。



血の契約書の時期だ。



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