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16/5/7

ファイナンス入門 (5) 黒田バズーカ自爆?

Image by Olia Gozha

今のマイナス金利は我々の将来に大きなリスクを生んでいる。

バブルの頃には2%も超えていた普通預金金利も今や0.001%。

百万円を1年間預けても税引後8円。

休日にATMを利用した手数料の方が300倍高い、なんてことになっている。


景気に刺激を与える為にマイナス金利にして銀行が企業に対して融資を増やす様にとの狙いだが、企業の手元資金は何と1000兆円を越えるほどに積み上がっている。

これが投資に回されていないのだから、いくら金利を下げったって企業の借入が増えるはずも無い。

魅力的な投資先が無いのだ。

設備投資? 魅力的な新製品が生まれて無いし、買い手である日本人の人口は減少。

海外への投資? 中国はクールダウン。こぞってやった資源投資も商社は減損処理に追われている。

ということで、大量に刷られた円の向かう先は、「いつか来た道」の「不動産」。

東京オリンピックに向けた高級ホテルや高層オフィスの建設が目白押しだが、既に「バブル」の様相を見せている。


この「バブル」以上に恐ろしいのが国債の暴落。

国債を含む債券の価格は金利が下がると既発債の高金利が魅力になり上がります。

反対に金利が上がると低い金利が不利になり価格が下がります。

ここ数年の金利低下で金融機関の保有する国債は価格が上がっています。

ところが日本の国の稼ぐ力が無いと判断されて、例えばギリシャの様に国債の格付けが下げられてしまうと金利は一気に上昇します。

そうすると年間のGDP以上の発行残高のある国債は「大暴落」。

金融機関は大きな打撃を受けることになります。

この金融機関に何と「日銀」が含まれるのです。

資金を市場に供給する為に、日銀は国債や債券を民間金融機関から買い入れます。

今次の金融緩和でその額は大変な額に積み上がっています。

一番のダメージを受けるのは「日銀」なのです。


ですから、その様な事態になる前に経済の実態を強くする必要があり、アベノミックスの「第三の矢」が急がれるわけです。

今のところ実効性のある「第三の矢」の施策が出されていないと世の中は気がつき始めています。

残された時間は思っているより少ないかも知れません。



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