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16/4/3

【おしゃべりな胎児③ 〜つわりの終わらせ方〜】子宮と胎児が教えてくれたちょっぴり不思議でおもしろい妊娠と出産のおはなし

Image by Olia Gozha


◆第三話◆ 〜つわりの終わらせ方〜




妊娠を経験された方なら、きっと周りの方から


「悪阻(つわり)は大丈夫なの?ひどくなかった?」


なんて聞かれることも少なくなかったのではないでしょうか?




つわりって本当に人によって様々で

全く何も感じない人もいれば、ものすごく酷くなって動けなくなる人もいるし

一般的に妊娠初期に起こるイメージがあるけれど、臨月ギリギリまで気持ち悪さが続くような人もいるらしいんですね。


そしてつわりの原因もいろいろ仮説はあるものの「コレ!」というものはハッキリとは分かっていないそうです。





では私の場合はどうだったかと言うと・・・




つわりは自分で終わらせました。



自分だけでというよりは、つわりの原因も、どうやって終わらせるかも、

胎児ペルたんが教えてくれたのでした。





私もごく初期の頃から、いわゆる「悪阻(つわり)」と言われる症状はひと通り体験しました。


何もなくても吐いてしまったり、一日中気持ち悪さがへばりついて、何かを食べると気持ち悪い、何も食べなくても気持ち悪い・・・いろんな匂いが気になる。

常に船酔いのような、体調不良感が伴ってそれがいつまで続くか分からない。



この「いつまで続くか分からない」ってとこが余計にダルさと不安を増幅させるんです。




例えば陣痛のような「産んだら痛みはなくなる!」っていうような明確なゴールが見えないというか。


あ、もちろん出産までに無くなるだろうことはわかるんですが、この時はまだ妊娠2ヶ月頃。

先が長すぎて霧の中なイメージでした。





そして気持ち悪いが故に、お腹のペルたんと対話をする時間も、感じてあげる時間も忘れてしまっていたんです。





こんな感じだったものだからやるべき仕事も全然進まないし

もともと面倒くさがりの私は家事へ向かうやる気が全くなくなってしまったのです。




妊娠前、うちはもともと旦那さまと家事は分担している方で

きっちり分担ではないけれど「できる方がやる」というスタンスを取っていました。



そしてもともと家事が好きな方だった夫は、ありがたいことに私が妊娠してからというもの

今までよりもたくさん家事を引き受けてくれようとしていました。



「(ありがたや〜。優しい旦那さまで嬉しいな〜。)」


そう思っているつもりではありましたが

ご飯・洗い物・洗濯・ゴミまとめ&ゴミ出し・お風呂掃除・・・・



「(嬉しいけど、でもこんなにやってもらうなんて・・・申し訳ない・・・。)」


すごく嬉しいはずなのに、自分でもビックリの罪悪感が湧いてきたんです。




「やって欲しいとは思ってたけど、こんなに全部をやってもらうなんて申し訳ない。」



自分の中でそんな矛盾が生じていました。


「(私もちょっとはやらなきゃ)」

「洗い物くらいは私がやるよ。。」



・・・・ぅオぇっ!!!!!!




(※注:イメージです)




何もできない罪悪感から「やらなきゃ」になると余計に気持ち悪くなるんです。

そして結局やりかけてもろくにできないというパターンを何回か繰り返しました。




胎児(ペルたん)「・・・やめて!」

「え?ペルたん?」

胎児(ペルたん)「ママ、もうやめて。何もしないで。」

「何もしないでって・・・だって、パパだってお仕事で疲れてるのに私も手伝わなきゃ。」

胎児(ペルたん)「それがいらないんだよママ。『〇〇しなきゃ』っていうのはママがしたいことじゃないでしょ?」

「でも、気持ち悪くても全く動けない訳じゃないし、妊娠は病気じゃないのに・・・」





子宮の声「つべこべ言ってないでとにかく休め!!!何もするなって言ってるんだよ(怒)!!!!」



まさかの子宮さんの横入りが入りました。



なぜペルたんの声と違うのが分かるのかと言われるとうまく説明できないのですが、子宮さんとペルたんとはキャラが違うので、不思議と別の声だと感じることができたのです。



子宮の声「いい!?今はペルたんを育てるためにとにかくチカラがいるの!!エネルギーが必要なの!!!!あんたそれがどれだけのことか分かってないようね。”わたし”の一世一代の大仕事なんだから、余計なことに気を取られてるんじゃないよ!!」

「う・・・ゴメンなさい。」




胎児(ペルたん)「ママ?ママはいっつも「〇〇しなきゃ」とか「悪いから」って考えてるでしょ?それをするとペルたんも子宮さんもとってもしんどくなるの。なんだかぎゅーってなるし、ペルたんのベッドがボコボコかたくなるの。」

「そうなの!?罪悪感を持つなってこと?」

胎児(ペルたん)「パパだって好きでごはんを作ってるし、ママがたいせつだから「やすんでね」って言ってるんだよ。」

「そうだよね。分かってるんだけど・・・つい後ろめたい気持ちが出てきちゃう。押し付けられてるって思ってないかなぁとか」

胎児(ペルたん)「それはママが勝手に思ってるだけでしょ。」

「うぅ、そうかも。本人に聞いてもいないのに勝手に思ってるだけでした。ベッドがボコボコになるっていうのは、子宮のベッドが硬くて寝心地が悪くなるってことかな。どうしたら良いの?」

胎児(ペルたん)「ママが”やりたくない”と思ったことはやらないで。ペルたんや子宮さんの声を聞いて。”やりたい”と思ったことだけやって。」

「そっか。それでも良いのかなぁ。甘えすぎちゃってないかなぁ。」

胎児(ペルたん)「ママ、ママはね、ずっと頑張ってきたでしょう?「わたしがやらなきゃ」って頑張ってきたでしょう?ペルたんは知ってるよ。ママのこと知ってるよ。だからもっともっと、みんなに甘えて良いんだよ。パパにも甘える練習だよ。」



そんなことを言われ、涙が出てきました。


見た目は誰とも喋っておらず、内側での独り言なのに一人で涙を流す女。

ちょっと怪しいです。



子宮の声「今はね、ペルたんもものすごい勢いで進化してるし、胎盤を安定させるために精一杯なの。そこになかったものを生み出してるの。いわば錬金術ね。」

「錬金術・・・!!!そっか、それはものすごいエネルギーを要すのも理解できるかも。」

子宮の声「私も初めての経験だから他のことに気を取られてる余裕がないの。だからお願い、余計なことにエネルギーを注いで疲弊しないで。」



胎児の成長過程は地球上の生物の進化の歴史と同じ過程を辿る

と聞いたことがあります。


特に受胎1ヶ月目〜約1週間の間の進化は、海の中に住んでいた生き物が陸地へと上陸するというものすごい変化っぷりなのだそう。


そして胎盤を作り出す錬金術




外からの見た目上はまだお腹も出てなくて普通の状態とあまり違いはないけれど

カラダの中は今まで経験したことのないような神秘的かつ壮大なドラマが起こってるんだ!




そして食べ物の話の時にも言われた「罪悪感を持たないで」ということ。


確かに罪悪感を持ちながら何かをすると後ろめたい思いでいっぱいで、自分が余計にしんどくなる。

だから人に頼むより自分でやった方がいいやって思ってたけど・・・



「ねぇ、私ができないと家事の負担が一気に増えて嫌だなって思わないの?」

「全然?料理を任されて、どんなもの作ってやろうかってワクワクする。」

「なんか申し訳ないなって思っちゃう時があって。つい「悪いんだけど」とか「ごめんね」とか言っちゃうし。」

「そんな風に言われると「謝るくらいなら頼むなよ」って思う。素直に「〇〇やって」ってお願いされた方が分かりやすいしこっちも喜ばせたくなる。」


ホントだ!!


私も、ペルたんも、旦那さまですら!

私が罪悪感から動くことなんて誰も望んでないじゃない!!!!



目からポロポロ鱗が剥がれ落ちていくようでした。





そんな時、産後のママさんへの整体中

産後ママさん「さいさんはつわりどうですか?私もつわりがあったんですけど、よく12週くらいでつわりがおさまる人が多いって聞いたから私も12週で終わりってことにしたんです!そしたら本当に12週でピタッとつわりが終わったんですよ!!」

「えー!すごいですね〜!!」


確かにすごいけど、その頃の私、妊娠8週。


12週ってあと4週!?



・・・そんなに待てんわ!!!!




胎児(ペルたん)「じゃあママはどうしたいの?」

「何もしたくない。ペルたんや子宮さんの言いたいことも分かった。でも気持ち悪いのはもう嫌だよ。」

胎児(ペルたん)「そうしたいならそうすればいいんだよ。」



そっか。

うん、私も決めればいいんだ!




「私は何もやりません!!!つわりは今日でオーワーリーーーーッッ!!!」


瞬間的にそう宣言したんです。



誰に?


私自身に。私のカラダに。そして胎児ペルたんに。




もう眠い。とにかく今は寝よう。



・・・・・・



翌朝。






「ナニこれ!気持ち悪さがないっ!!!!」

「ホントだ!昨日まで起きた瞬間から死んだ魚のような目だったのに、今日は目がランランとしている(笑)」

「わーっ!快適ー♪」



本当にそれまで毎日続いてた目覚めた瞬間からの気持ち悪さ、ダルさが嘘のようになくなっていたのです。



完全にゼロで妊娠前と同じになったという訳でなく

やっぱり無理をすると疲れやすかったり、食べ過ぎると気持ち悪くなったりはありましたが、その日から明らかにカラダが変わったのを感じました。



こんな事があったからこそ、よりペルたんや子宮さんとの対話を信じることができたし

カラダの声・胎児の声に耳を傾けようという意識が強まったのです。



————-

この体験もかなり衝撃的なものでしたが


全ての人のつわりの原因が全て私のパターンに当てはまる訳ではないと思います。

※「何もしなくなったらつわりがなくなりますよ」と表面的な行動をマネしろと言いたいわけでなないので悪しからず。


つわりの原因の仮設とされるものの中には「カラダが胎児を異物と認識している」とか「hCGというホルモンの急激な分泌のため」とか、

スピリチュアルな考え方の中には「赤ちゃんの魂の持つ気と母体が馴染もうとして起こるもの」という話も聞いたことがあります。



きっと人によっても原因は様々なのかもしれませんが

マタニティ整体を受けに来てくれたクライアントさんたちにたくさんお話を聞いていると

つわりがひどかったと言われる方は「頑張り屋さん」がとっても多かった気がします。

どこか「人に頼れない」「私が頑張らなきゃ」というタイプ。(←私もですね^^;;)



産後はどうしても周りに頼らないと自分がしんどくなっちゃうから

頑張れない人はつわりを通して「頼る練習をしてね」って赤ちゃんがメッセージをくれているのかもしれません。




私とペルたん流のつわりの終わらせ方


●自分のカラダや胎児が何を伝えようとしているのか
本当はどうしたいのかを感じて、実際に行動に移す。

(人に任すことができなかった人は少しずつでも人に頼ってみるとか。)


●声に出して宣言する。

(ある意味自分と胎児への誓いでもあるし、言霊でもあると思います。)



やってみるだけならタダなのでよかったらお試しください♪

(※効果を保証するものではありません。)


————-

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◆このお話は、私の妊娠中の時感じていたお腹の中の胎児「ペルたん」とのやり取りを綴っています。

よろしければプロローグからお読みくださいませ◆


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