◆第二話◆ 〜1年前にも来たんだよ〜
-やっと来られたよ-

妊娠したいならウユニ塩湖へ行けと言われた旅の中でやってきたおしゃべりな胎児・ペルたん。
実際そんなペルたんの存在を現実的に認識するまでには少し時間がかかりました。
ペルー最終日からお腹を壊し、帰国してからデトックス祭り。
体調がイマイチな日が続いていました。
おまけに風邪をこじらせたり、咳がひどくなると吐き気まで催すように・・・
その時は南米のデトックスパワーはスゴイなぁと感じてたんです。
私はいつも海外から帰るとデトックスのようにいろんなものを出しまくるので、今回もそれだろうと思っていました。
それにしても一ヶ月も体調不良が続くのはおかしい。
生理がこんなに遅れることも最近はなかったのに・・・
私「子宮さん、どうしたの?」
子宮の声「・・・・・・。」
返答がありません。
なんか変だなと感じつつも「妊娠とは違うと思う」と夫婦2人して言っていました
その理由は後ほど。
微妙な不調を感じているうちに桜も満開になり、お花見に出かけたある日。
ルンルン気分でお出かけしてのんびりお花見を楽しんだ帰り、自転車に乗ったままマーライオン状態になってしまったのです!!!

どうしても我慢できなかった(泣)
これはもしかしたら、もしかするのでは・・・?
よーく感覚を研ぎ澄ませ、いつもより無口な子宮さんにもう一度聞いてみました。
私「ねぇねぇ子宮さん。ねぇってば!」
子宮の声「忙しいのに話しかけないで!いまそれどころじゃないの!」
私「え!?忙しい!?それどころじゃない!!?」
この時私の子宮からはそれ以上は感じることができませんでした。
じゃあもしかしたらお腹の中にいるかもしれない赤ちゃんに聞いてみたらどうなるかな!?
妊娠するためにどうしたらいいか聞いた時のように答えてくれるかもしれない!
私「(ドキドキ)赤ちゃん、赤ちゃん、私のお腹にいますか??」
胎児??「・・・さぁ、どうでしょ〜〜〜っ!!」
私「(なんだこの思わせぶりキャラは)」
こんな感じではっきりとした答えは得られなかったものの、改めて子宮に手を当てて感じてみると・・・
今まで以上に「ない」感じがしました。
「ない」というよりもまるで「宇宙」を感じているようでした。
「臓器」というよりも「宇宙」だったっんです。
うまく説明できませんが、これはとっても不思議な感覚でした。

ここまでくると、もうそうとしか思えません。
検査薬を買ってきて調べてみると・・・案の定「陽性」でした。
こうしてペルたんの存在が分かったのは妊娠6週ごろ。
やってきてくれてありがとう。
今日から君は”ペルたん”だよ。
いっぱいいっぱいお話しようね。
そう思えたのは、ペルたんは自分の意思で私のところに来てくれたという確信があったからです。
-赤ちゃんはママを選んで産まれてくる-
最近よく聞くようになったこんな話は本当なのかもしれない。
ペルたんがお腹の中に入ったばかりのころは、どんな風にコンタクトを取ろうかお互い探り探りでした。
私「ペルたん、何か食べたいものはある?」
胎児(ペルたん)「イチゴ!!イチゴ!!!とにかくイチゴ!!!」
私「(主張激しいな!)イチゴね、分かった。食べようね。」
超初期の頃は会話というよりも食べたいものややりたいこと、行きたいところというように単的なイメージで伝えてくることが多かったように思います。
胎児からのメッセージは、声だけでなく、ビジュアル的なイメージや、味覚、嗅覚などあらゆる五感を通して送られてきます。
そしてその欲求を満たしてあげると、胎児を含めた全身の細胞が「幸せ〜♡」って喜ぶんです。
その頃はとにかくペルたんが「イチゴ」「イチゴ」言い続けるので、おかしいくらい毎日毎日イチゴを食べ続けていました。
こんなに胎児の欲求のままで大丈夫なのかなぁ。
そんな風に少し心配になった時、姉(2人出産済)からメールが届きました。
姉「今の時期は葉酸をいっぱい摂った方がいいよ。私はこの時期イチゴをいっぱい食べてたよ。」
私「(ん?なんでだろ、言われる前からガンガン食べてるけど?)」
調べてみると…
よく妊娠初期に必要と言われる葉酸が豊富な食べ物に「イチゴ」が挙げられていました。
私「ペルたん、すごいね!いま必要なもの教えてくれてるんだね!?」
胎児(ペルたん)「そうだよ、調べなくてもママとペルたんに必要なものはペルたんが教えてあげる。」
私「そうなの!?でも妊娠中って食べちゃいけないものとかいっぱい食べた方が良いものとかあるって聞くけど・・・」
胎児(ペルたん)「本当に身体に必要なものは「食べたい!」ってなるし、必要ないものは「いらない!」ってなるよ。ママはペルたんと身体の声をしっかり聞いてくれればいいの。」
私「ほんとに〜?」
胎児(ペルたん)「ペルたん=ママなんだよ?自分の感覚より外の情報を信じるの?」
私「う・・・!確かに。。」
胎児(ペルたん)「でも一つだけ。食べる時は”後ろめたい気持ち”はナシにして」
ペルたんの声は自信に満ち溢れていました。
食べ物の話でいうと、初期はとにかくイチゴばかり欲していましたが
一般には妊婦は控えた方が良いと言われるアイスクリームや、ジャンクフードなども急激に食べたい衝動に襲われる時もありました。
そんな時はお腹に意識を向けてみて、本気で「食べたい!」と思う時はガンガン食べていました。
ペルたんの言うように食べる時に罪悪感だけは持たないように。
フライドポテトを3日連続、ほぼ毎食食べたこともあります。
でも不思議なもので、身体が満足するまで食べるとふと「もういいや。」となる瞬間があるのです。
そこを見逃さないようにしていました。
助産師さん「そろそろ鉄分を多く取った方が良い時期だから〇〇とか、××とかをたくさん食べると良いよ。」
私「あ、食べてます。最近無性に食べたくなって」
助産師さん「いいね。カラダの声聞けてるね〜!」
不思議なもので、欲するものはジャンクなものや自然なものなどバラバラだったにも関わらず、必要な時期には必要なものを欲するんだなぁということが分かってきました。
よくよく考えれば動物は誰に教わる訳でもなく、自分の本能で妊娠中必要なものを食べ、自分の力で子供を産み落とします。
人間だって動物の一種なんだから、そんな本能が残っていてもおかしくないですよね。
そしてこんな栄養が必要という大きな傾向はあれど、必要なものというのは個々によって多少の違いがあるのではないかと感じました。
赤ちゃんの好みもあるかもしれません。
だからこそ調べたり他人に聞く前に、まず自分の身体と自分の赤ちゃんに聞いてみるということは何ら不思議ではない当たり前の感覚のように思えてきました。
私「ねぇペルたん。こんなにイチゴばっかり食べたいなんてペルたんはイチゴが好きなの?」
胎児(ペルたん)「うん!ペルたんイチゴ大好き!」
私「でもママね、ちょうど去年の今頃かなぁ。やっぱりイチゴばっかり食べたくなって、吐き気もする時があって。もしかしたら妊娠したのかもって思ったんだよ。今とそっくりな身体の感覚だったなぁ。」
そう。
この妊娠が発覚するちょうど一年ほど前、まるで悪阻のような症状が続き、やっぱりイチゴが食べたくなり、お腹の中にいつもとは違う気配を感じたりと、妊娠しているかも!?と疑った時期があったのです。
その時は結局陰性だったので、ただの思い過ごしだったねですませていました。
そして今回の妊娠もその時の症状に似ていたので、しばらくの間「前も違ったから今回も妊娠じゃないかも」と思ってしまっていたのでした。
胎児(ペルたん)「ママ、気づかなかったの?ペルたん去年もママのところに来てたんだよ。」
私「えぇっっ!!?来てたって!?だってあの時は避妊もしてたし、念のため調べたけど陰性だったし、着床してなかったと思うけど・・・」
胎児(ペルたん)「ううん、来てたんだよ。ママの様子を見に。それにちょっとこの世界を見学したかったんだ。ママも気づいてたでしょ?」
私「それってどういうこと?魂の状態で下見に来てたってこと?」
胎児(ペルたん)「あの時はママがまだボクを迎えられる状態じゃなかったんだ。だからまたねっておそらに帰ったの。」
胎児(ペルたん)「あの頃はママ、まだパパに遠慮してたでしょ?もっと素直に、自分の本音を全部出したいって頑張ってた。今行ってもママがしんどいと思ったから一回帰ったんだよ。それにママはもっと1人でやりたいことがあるって思ってたからね。」
「そこまで見ててくれたの!?」
胎児(ペルたん)「でもママが頑張ったから、パパの準備もできてきたもんね。それにもう待ちきれないからママの準備ができたらすぐにきちゃった!」
「(・・・えぇ〜っ、マジでーーー!?)」
この話には本当に驚きました。
本当かどうかなんて確かめる術はありませんが
私のお腹の中から感じるこの声を聞くとスッと腑に落ちていく。
不思議な感覚でした。
こうして私がペルたんを信じれば信じるほど、ペルたんはおしゃべりになっていったのです。
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私は整体師という仕事柄、たくさんの人の身体に触れてきて
自分自身に必要な情報は全て自分の身体が知っているんだなぁと感じています。
不快な痛みや違和感すら、誰か他人のせいなどではなく、身体からの「気づいて」というメッセージです。
そしてペルたんの言うように妊娠中はママと胎児は一体化しています。
胎児の欲求=ママの欲求でもあるということ。
でも今までの1人の時の感覚とは全く違っていることもあるからこそ、それを信じることを躊躇してしまうのでしょうね。
実際に着床する前に下見に来ていたという話は正直驚きましたが、周りに聞いてみると結構似たような体験をされている方も多くてこれまた驚きました。
生理が遅れて悪阻のような症状があったとか、胎児の声を感じていたとか。
医学的に見たらなんら根拠のない話ですが
女性の感覚って本来は神秘そのもの。
赤ちゃんが見学に来てるのかも〜。と思えばなんだか楽しくなってきませんか?
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◆このお話は、私の妊娠中の時感じていたお腹の中の胎児「ペルたん」とのやり取りを綴っています。
よろしければプロローグからお読みくださいませ◆