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16/3/16

おさなかったぼくが強くなりたいと生きてきたはなし

Image by Olia Gozha

ぼくは福岡に昭和の49年に生まれ3人兄弟の末っ子で多分甘やかされて育ってたと思います。父親は土木業を営み母親はそれを手伝うって感じだったと思います。当時は家族旅行に行ったりその時代には珍しいPCもあったと記憶してます。家もすごく広くお金持ちだったんだと思います。犬や猫も沢山飼い恵まれた毎日を過ごしていました。いつの頃かわかりませんが母親は当時流行っていたステンレスの鍋の会社で働き始めていました。生活的には余裕があったと思いますので母親も自分で働いてみたかったんだと思います。それが本当は崩壊の始まりでした。それか子供のぼくにはわからないところで崩壊は始まってたのかもしれません。小学校3年生になったある日、いつからなのかは僕には一切記憶にありませんが父親が帰って来ないのです。突然だったのか予兆があったのか全然わかりませんが帰って来なくなりました。幼かったぼくには何が起きたのかもわからないまま住んでる家には住めなくなったと言われました。母と兄2人そしてぼくは家がなくなりました。同居してた父親方の祖父母はなんとか家を探し2人で住むことになったようでしたがぼくたちは家がなく少しの間、母方の祖父母の家に居候させてもらうことになりました。それから母親は父親を捜す日々を送っていたと記憶しています。一緒に連れられ免許更新があるはずだと運転試験場で職員の方に頼み事務室のようなところで張り込みを行っていたと覚えております。当時はお出かけだと思い楽しかったですが、母親は辛かったことだろうと思います。何日か張り込んだと思いますが会えずにいました。それから間もなく家を借りれる事になり祖父母の家から出て母親と兄2人そしてぼくの4人暮らしが始まりました。最初は母親は友達がやっていた焼き鳥屋さんを手伝って生計を立てていました。正直家族全員が食べていけるような経済状況ではなかったと思います。小麦粉を焼いただけのを食べたり、知人からいただいたワカメを食べたり、1つの袋ラーメンを4人で分けて食べたりと。。苦しかったと思います。そんな中、学校から帰ると家にあったタンスやその他諸々に差し押さえの紙が貼られていました。小学生のぼくには意味がわかっていなかったのですが兄からこれ全部持っていかれると言われたのを覚えてます。その日以降たびたび借金取りの人が来るようになりました。借金取りの人が来ると毎回ぼくが対応して家の人は今いませんと言っていました。ですが毎回そんな言い訳が通用するわけもなく借金取りの人にやさしく「ドアを全部開けてくれないな」と言われ母が見つかり気まずい思いをしたこともありました。学校では先生からみんなの前で給食費を払えと叱られていました。今考えても小学3年生のぼくに何が出来てどうすればよかったのでしょうか?そのころの記憶がすごく曖昧なのは遠い過去というだけでなく蓋をしておきたい記憶なのかなと感じています。


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