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16/3/16

オタクとにわか

Image by Olia Gozha

これだけ世の中に普及したSNS。


十数年前までは掲示板レベルが主流でここまで発展するとは考えられない媒体でした。


「誰もが発言者になれる」非常に便利な世の中になったものです。


そんな時代ですから、色んな方の様々な発言を目にする機会が増えてきました。


ただただ楽しいという話もあれば、どことん歴史を語る方、更には持論を展開する方。


その書き込み方は千差万別です。


個人のページで好き勝手に書くのはブログと大差はないと考えています。


ただ、SNSの中にはグループやサークルなど、共通の趣味をお持ちの方が集まるページも存在します。


そのページの中で小さな事件が起こることもあるのです。


中でも多いのが、プロレス、野球、相撲などのスポーツ関連。


昔からそのスポーツをこよなく愛する、ややもすれば「オタク」と表現できる方が、最近そのスポーツに関心を持たれた「にわか」と呼ばれる方を蔑んだり軽視してしがいまちな傾向です。


「昔は○○だったからよかった」


「伝統というのは云々かんぬん」


「知らないと思うけど…」


こういう発言を投げかけられると、「にわか」と呼ばれる方々は単純にそこまでの知識がありませんので、口を閉ざした貝になるしかありません。


新日本プロレスの会長である木谷氏がこんな発言をしていたことがあります。


「すべてのジャンルはマニアが潰す」


簡単に説明すると、マニア(=オタク)という方々は、新参者をどうしてもないがしろにしがちなのです。


そこには、自分がどれだけそのジャンルを愛しているか、お金をつぎ込んできたか、そんな思い入れの強さと自負が存在するわけです。


にわかとは必然的に温度差が生じます。


その温度差に耐えられなくなったにわかは、まさしくにわか雨のようにいつしか消え去っていきます。


マニアに支えられるのはスポーツもエンターテインメントも同じです。


ただ、マニアが全てを牛耳っているうちは、その先の展開は見えてきません。


よくて現状維持、悪ければ衰退への道が始まります。


マニアの懐にだって限界はあります。


家計に未曾有の危機が訪れれば、真っ先に削られるのはエンターテインメントへの支出です。


どんな企業や団体であれ、将来の発展を見据えた時には新規顧客の獲得が欠かせません。


そのためにややもすれば過度なキャンペーンを展開することもありますが…


オタクとにわかの共存は理想論であり現時的にはとても難しいことです。


しかし、オタクがにわかにちょっと優しく手を差し伸べる、にわかはオタクの言葉に少し耳を傾けてみる。


こんな小さな一歩を踏み出していけることが大事なのかもしれません。


筆者自身はプロレスでいえばオタク、相撲でいえばにわかに分類されると考えていますが、新規でプロレスファンになってくれた方は大歓迎ですし、相撲は見識のある方から色々な歴史を教えていただき非常に感謝しております。


何だかゆとりとガンコに挟まれる感覚にどことなく似通っている気がしましたので、こんな拙文をしたためてみました。



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