top of page

16/3/14

劣化万歳

Image by Olia Gozha

僕は「劣化」という言葉を使うのが、どうも好きになれない。


昔と今を見比べて、


「うわぁー、だいぶ劣化しとんなぁー」


って言うあの感じ、好かん。


「劣化」って言葉は、どうも悪役にしか思えない。


この“ヒール(悪玉)”を打ち負かせられる言葉はないものかしら。


劣化したっていいじゃない。


よし、想像する。


まだ化粧すら知らない女子高生(サッカー部のマネージャー)だった彼女、あれから20年が経った今、小さな子どもと手をつないでいる姿を、故郷の駅舎で見かけた。


あの頃より少し体型も変わっていて、お尻と胸、お腹の弛みが服の上からでも分かった。


自分の時間なんて限られている主婦業の1日を、頭の中で思い巡らす。


きっと他人が思っている以上に大変な職業だと思う。


高校時代、サッカーの練習が終わる夕暮れ時、下校の道中、いっしょに帰っていた彼女とどんな話をしていたのか、全く思い出せない。


それでも、あの時の二人の間にある距離感や、彼女の表情、空の色、まわりの暑さ寒さや音は、はっきりと覚えている。


あれから時が経ち、年を重ねた彼女を見ても、この胸は高まる。


僕は勇気を振り絞って…


ああーいかん!!!それ以上は!!!


というわけで、年を重ねることに魅力を感じている今日この頃です。


劣化万歳。

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page