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16/2/24

何故、女性が苦手なのか閉じていた記憶の蓋を開ける事にした。<その3>

Image by Olia Gozha

今直ぐ辻さんを殴りたい・・・

初めて人に言われました。今直ぐにでも辻さんを殴りたい・・・

涙目で女性に殴りかかられました。


Tさんから「一度話しがしたい」と言われてから指定された駐車場へ行く事にしました。夜の8時頃です。Tさんのローレルに乗り込み、少し車を走らせ誰もいない工場の駐車場に止めました。寒い真冬の夜エンジンはかけたままでした。


「Tさんからまさか「話がしたい」と言われるとは思っていなかったから驚きました。」

Tさん「Kさんが辻さんに色々言ったみたいで、ごめんな」

「え、どうしてTさんが謝るんですか?でも私はTさんにだけは信じてほしくて・・・Kさんのロッカーは本当に荒らしてないんです。それだけは信じで欲しくて。」

Tさん「・・・・・。」

Tさん「Kさんのロッカーの件はどうでもいいんだ。」

「・・・・・・。」

Tさん「実はKさんと結婚前提にお付き合いする事になってね。ちゃんと話しておこうと思って。だからこうやって会うのも、もう最後にしようとおもって今日誘った。」

「・・・・・・。」

分かっていた事ではあるけど、やっぱり本当にショックだった。初めて社会人の人を好きになった私。何も始まらず何も終わってもいないけど、確実に私の片思いは終わりました。一度話しがしたいとポケルベルを貰った時は、もしかしたらと淡い期待があったのも事実です。しかし現実はそう甘くはありませんでした。この後の記憶は余りなく必死に泣くのを我慢していた事だけ覚えいます。そして最後まで「ロッカー荒しの事は信じてもらった」とい安心は得れませんでした。


最後、Tさんと別れ際、握手をしました。


私の中で終わらせる為の握手と、Tさんの優しさの握手でした。


今直ぐ辻さんを殴りたい・・・


握手をして別れた夜の数日後、スーパーのバイト先でKさんの友人にいきなり呼び出されました。Kさんの友人、Mちゃんとしておきます。Mちゃんは妊婦さんで同じスーパー内の社員さんと結婚したばかりでした。そんなMちゃんが何故私を?!と思いましたが、「バックヤードに来て」と言われた瞬間嫌な予感しかよぎりませんでした。


そんな妊婦さんのMちゃんの後をついていき、バックヤードにつくや否や、泣きながらTさんと数日前にあった事を大声で怒り始めたのです。私がTさんと会った事が許せないらしく今Kさんは泣きはらして職場に来れないと。そして婚約している事、私がTさんとKさんにとって本当に邪魔な存在だと泣きながら攻めてきました。

妊婦のMちゃん「なんで、Tさんの後をつきまとうの?みんな本当に迷惑しているし、TさんとKさんは結婚するねん!!辻さん邪魔やねんん!!!」

妊婦のMちゃん「Kさんの気持考えたことある???今辻さんのせいで仕事場にこれないねんで!」


今直ぐ辻さんを殴りたい・・・

余りの大きな声でしかも泣きながらMちゃんが叫んでいるのを周りが気がつかない訳もなく、誰かがMちゃんのご主人様を呼びにいったようです。そのご主人がMちゃんを後ろから抑えこみました。興奮しているMちゃんを本気で抑えこむ姿を見ながら、私は震える事しかできませんでした。

Mちゃんのご主人「いいからもう、ここはもういいから、辻さん自分の職場に帰って・・・。本当にごめん。こいつ今妊婦で精神的に不安定になってるねん。」

殴りかかりそうになっていたMちゃんをご主人が抑えこんでいる中、

殴りたいぃいいい。許せない!!!!

これしか最後は言わない程、Mちゃんは興奮していました。


これだけ周りを巻き込んだ喧嘩?を当たり前ですがスーパーで知らない人はいないくらい、あっという間に噂は回りました。人の噂は49日と言うけど、私はもうクタクタになっていきました。


そんな中、スーパー側としてはかなりの問題になったようで、社員であるKさんに人事移動の辞令がでました。始めスーパー側としてはKさんの肩を持っていたようですが、職場に恋愛問題を持込過ぎという事と私から遠ざける為でしょうか?真意はわかりませんが、違う店舗への辞令がだされました。勿論Kさんが素直に応じる訳もなく・・・後から聞いた話しですが人事に「辻さんがいる職場にTさんだけ残していくのは不安だから移動したくない。もし無理ならTさんにも同じ店舗への辞令を出して欲しいと」懇願したそうです。流石に会社側は「いいかげんにしろ!!!!」と一括でKさんは違う店舗へ移動になりました。


私的には、Kさんが違う店舗へ移動する事により、私自身の精神的に楽になると思っていたのですが、そう簡単ではありませんでした。Kさんの取り巻きのような女性達に、私の監視をお願いしたようです。Tさんにちょっかいを出さないか、怪しい動きがないかとずっと見張られていたようです。


もう、無理だと思いました。


壁が大きい方どやる気が湧く私でしたが、流石に今回のこの件では、人が、特に女性が怖くなり、このスーパーは退職決意をしました。


退職する旨を伝えた後、翌日店長が売り場に来ました。


「店長。お疲れ様です。」

店長「色々大変だったようだね。退職する件聞いたよ。就職先は決まってるのか?」

「いえ。決まっていません。」

店長「なんなら、社員にならないか?今はアルバイトかもしれないが、君の働きぶりはいつも感心して見ていたから。是非社員にと思ってね。」

「有難うございます。ちょっと突然な事なので、一旦持ち帰らせて頂いてもいいでしょうか?」

店長「構わないよ。良い返事待ってるよ。」



本当はもう答えは決まっていました。社員のお話は断るつもりです。でも素直に嬉しかったです。店長からも酷い仕打ちをうけていましたが、でも仕事する姿勢は認めてくれていたんだと・・・唯一の救いでした。


もう2度と女性の多い職場には勤務しないと、この時心に決めたのです。

しかし、今の私はクラウド秘書という仕事。なんと女性ばかりの秘書仲間です。

本当の自分を出せる、本当の仲間に出会える事はできれば、女性、男性関係なく楽しく人生を生きる事はできるのだと知る事ができました。

少しずつですが、女性が苦手を克服できそうです。

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