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16/1/20

第百七十三章 私は感情になど興味はないby湯川(9)

Image by Olia Gozha

第百七十三章

「私は感情になど興味はないby湯川」(9)

  もちろん、私も人間なので嫌われるより好かれた方がいい。しかし、講師や監督という立場は、好かれるより勝たせることに優先順位を置かざるをえない。その真意が分かる子がいるのが救いだ。

  Of course everybody wants to be liked by peopleand I’m one of them.  But a crammingschool teachers’ responsibility is to help students to pass the entranceexams.  Not to be liked.  In some cases, we have to be disliked becausewe have to be strict sometimes.  Goodstudents understand it.

  いますぐ分かる必要もない。私も亡き父の真意は自分が父親になるまで分からなかった。生きているうちに感謝の言葉を言っておきたかったが、もう遅い。私もそれでいいと思っている。子供たちは、自分が親になる頃に私の真意に気づくはずだ。

  Even if they don’t understand it now, theywill understand it later after becoming a father and a mother.  I wanted to say thank you to my late fatheralthough it’s too late.  My children willunderstand me after I die.

  そのときに、自分が生きているかどうかは問題ではない。塾講師は生徒から評価されないと成立しない仕事だが、評価されようと意図すると媚びることになりがち。だから、自分のスタンスを「合格させる」に置いている。

  It is not important for meif I live or not at that time.  Crammingschool teachers have to be liked by students to have a job.  So many teachers flatter and followstudents.  I try not to be one of them.

  その結果、嫌われたり好かれたりするわけだけど、成績上位の子には支持されることが過去30年の指導経験で分かってきた。だから、このスタンスを変えないつもりだ。全ての人に好かれることなど不可能だし、必要もない。

  Past 30 years let me know that good studentslike me.  So it is O.K. for me to bedisliked by some people.  I’ll not changethis stance.  It is impossible to be likeby everyone.

  そんなことに頭を使うより、指導方法や教材研究に時間を費やしたい。服装や髪型に凝る講師がいてもいいけど、私はそうなりたくない。正統派で勝負して、負けるようなら引退する。

  I want to spend my time to study aboutteaching way and teaching materials. Not about costume or hair style.  If nobody supports me, I will retire.

  何のためにセンター試験を10回も受け、京都大学を7回も受けたのか。それは、京大受験生の英作文の添削指導のために他ならない。この点に関しては、日本で誰にも負けないために努力してきた。

  Why did I take the entranceexam to the University of Kyoto 7 times? It was for teaching the examinees to the school in the correspondentcourse.  I’d like to be No.1 in thisfield.

  普通の塾や予備校講師なら、名大卒と英検1級で十分だったのだが、

「もっと専門性の高い仕事がしたい」

  と考えたのだ。

  I would like to be an expert in this field. 

 

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