top of page

16/1/12

あの頃、ビアハウス:無情の夢

Image by Olia Gozha

  命をかけた恋じゃもの~

アサヒの常連多しと言えども、続けて2曲、歌わせてもらえるのはこの方だけです。しかも、ビアハウスのその日最後の第3ステージ、つまり「トリ」です。歌謡曲はお断りのアサヒで、この方の存在は大きかった。

歯医者の沢田先生。毎晩毎晩おいででした。身長154cmのわたしよりお小さかったです。入り口近くのテーブルにいつもひとり静かに座って、ビールをすすっていらっしゃる。

あまりおしゃべりしませんが、こと歌になると、ときどきこっぴどく意見されました。

先輩歌姫の宝木嬢が名前を呼んで指定する必要がないくらい、ヨシさんの弾くアコーディオンのイントロが鳴ると、まるで最初から全て打ち合わせができているかのように、座っていた席から急がずゆっくりとステージに向かって歩んで行きます。

そして、タイミングよくステージにあがり、
「あーきぃいらぁめぇまぁしょおと~」が始まるのです。
このタイミングの良さは、長年の経験で常連歌い手と息を合わせることにかけては、抜群の腕を持っているアコーディオンのヨシさんの人知れぬ配慮でしょう。 

「明日もコロッケ~」の後に、ここで文字では表現不可能な愉快な笑いが入るのですが、沢田先生、これが実にうまい!もうこれだけで、先生、お客さんをしっかり掴み大拍手を受けます。

沢田先生の歌い方は堂にいったもので、もしかしたらお若いとき歌手の道を目指したことがあるのかな?と何度か思ったものですが、とうとう最後までそのようなことは聞かずじまいで、ポルトガルに来てしまいました。

アサヒビアハウスが改装され、その後一度もお名前は耳に入って来たことがありません。あの頃ですでにお歳でしたから、あるいは?と思ったりします。

今日もコロッケ、明日もコロッケ。日本のコロッケがいかに繊細にできていて美味しい食べものであるか、この唄を思い出すにつけ、異国のポルトガルに住んでつくづく思ったものです。

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page