衝撃の宣告から数日後、私たち夫婦は泌尿器科へ行った。
再び行った精液検査の結果は…やっぱりゼロ。
だんな「やっぱり間違いないのか…」
あらためて宣告されて落ち込む旦那を尻目に、先生が説明を始めた。
泌尿器科医「うーん。FSHの値からいって、そもそも精子が作られていない「非閉塞性夢精子症」の可能性が高いですね。」
FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値は、なんと20台!(平均2~8程度)
無精子症の約8割が非閉塞性タイプということで、なんとなく覚悟はしていた…していたけれど、精子が見つかる可能性も20〜30%と低くなるため、私たちにはショックが大きかった。
泌尿器科医「もしかしたら精巣に少しでも精子がいるかもしれませんから、TESEという手術をしましょう。」
つまりタマタマを切って、精子を直接探すということ?
こうなったらやるしかない!そう決めていた私たち。
しかし、この病院でやるかどうか?そこまで決心は至っていなかった。
だって男性不妊の専門医が書いた本には、
遺伝子検査で「精子が全くいない人」は事前に判別できると書いてあった。
その場合、手術する必要は、もちろんない。
ねぇ、その検査しなくていいの? なんで説明がないの?
高額な検査のため(保険適用外)勧めない医師も多いらしいけど、
それこそ高額な手術をして、無駄に痛い思いをする方がよっぽど負担でしょーが!
この病院に不安になった私は、他の病院を探すことにした。
そして、調べるうちに色んなことが判明し…
・ 男性不妊の専門医は、日本にはとても少ないこと。
・ 手術は最初の1回が勝負!何度もするのはリスキー。
・ 無知な医師による手術で、男性ホルモンが下がってしまう場合もあること。
・この手術自体、行われてまだ十数年の歴史しか無いこと。
もしかして男性不妊の治療って、かなり遅れてる!?
女性の不妊治療に比べて、はるかに遅れをとっている男性不妊治療の現状に愕然。
そんなことを知らなかった私たちは、最初…
わたし「もし手術して精子が見つからなかったら、そのときは転院して再手術してもいいんじゃない?」
なんて、気軽に言っていた(汗)。
手術は1回目が勝負!
何度も受けるリスクは、思った以上に大きいんだ…
だんな「それなら最初から経験豊富な先生に診てもらったほうがいいのかな。」
地元のクリニックに不安を覚えた私と旦那は、決断した!
男性不妊の専門医がいるクリニックに行く!
そう、あの遺伝子検査の重要性を訴えていた本の著者だった。
結婚する前は想像もしていなかったよ…