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15/12/2

【本当に疲れたビザ取得@コンゴ大使館】(おまけ編)2

Image by Olia Gozha

さて、ようやく長い時を経てホテルへ到着し、お客であるゴドとも会え、商談が始まった。マーケットの情報から車両販売の値段交渉、たわいもない話も交えて気が付けば夕方を過ぎていた。昼下がりにKKのおじさんの家で飲んだ``SINBA``が出てきた。酒も入り、話が盛り上がる。何かつまむものがないかとゴドに尋ねると、「今日ホテルのデイナーはバイキングだ、そこで好きなものを取ってくるといい。」各パントリーに並べられた料理を興味深く見てるとコンゴ人であろうシェフが、「よう、あんたどこからきたんだ?俺の作った料理はうまいぞとどや顔でカタコトの英語で話しかけてくる。「好きなものを選べ、とってやるから。」コンゴの人の口調はとにかくお金も絡むからか、親切の押し売り口調、「やってやるから、助けてやるから。」ほんっと口調が攻撃的だなあと感じながらも適当に選んだ。よくわからない見かけと裏腹にそんなにひどいものではなかった気がする。今思い出にそれが残っていないから。色々なことを商談中ゴドに聞いてみた。ゴドの出身はブカヴ。ルブンバシから飛行機で1時間位の場所。元々はルブンバシからブカヴまで道路が繋がっていたのだけれど、反政府ゲリラのリーダー、ンクンダ将軍が壊してしまっていて今も恐らく復旧最中か、そのままになっている。(ンクンダ将軍は現在隣国ルワンダで現在収監されている。)コンゴの国民平均所得は一ヶ月JP\6,000.-位、貧しい人なら一ヶ月JP\100にも満たない生活をしていると聞いた。自分たちが住んでいる場所が如何に恵まれているか感じていた。宴もたけなわ、気が付けばもう晩12時を過ぎている。随分と長い間話をしたもんだ。顔は赤土でざらざらしている。さっさと暖かいシャワーを浴びて寝よう。食器を片付けにバイキングのテーブルまで戻ると、待ってましたとばかりにシェフが、「どうだ、うまかったか?、俺の料理はいけるだろう?」私は、「う、うん、美味しかったよ。」と少しだけにこっとして食器を置いて帰ろうとした。すると、「ハポン?ハポン?」と両腕を広げて「何もなしかよ?」のジェスチャー。「はいはい、またな。」と素っ気ない態度で部屋へ向かっていった。部屋に入り、やっと暖かいシャワーを浴びれる。そんな思いで服を脱いでシャワーのノズルを回した。カシュッ、、、ズボボボ、、、ゴゴッゴーッ。。。ジョロジョロ。。「え?、何これ。。。」しばらく使ってなかったかの如くの音を立てて冷たい水がちょろちょろと私の頭に落ちてくる。海外では日本と違ってなかなか温かいお湯が出てこないこともある。「しょーがない。しばらく待ってみるか。」とあきらめモードで水を出しながらシャワールームを後にした。少しの間暇なのでテレビをつけるとフランスのMPVのようなものでラッパーが何やら歌ってる。「わからん。」しばらく聴いて我に返り、シャワールームに向かった。「もう大丈夫かな?」と入ってみると、水の音がしない。「えええっつ!?、まぢで!?」はあ、とため息を漏らしながら服を着てフロントまで小走りに走る。朝早くにザンビアールサカを出てやっとルブンバシまで来たのだ。自分の時間の至福と言えば私にとってはゆっくりとシャワーを浴びることなのだ。(現地では)それすらも奪うのか。ただでさえ、国境を越えるところで弥次喜多達に散々神経を使ったのだ。勘弁してくれ。とこれだけのことを思いながらフロントに向かった。眠気が出ていたフロントを凝視しながら「なあ、昼間言ってた、ホットウオーターシャワー、全然でないんだけど!?」「ああ、言うの忘れてた、夜の12時以降はポンプの栓を閉じるからそもそも出ないわ。」もはや、起こる気力もなくした私はそのまますごすご立ち帰り、部屋でそのまま寝た。今思えばそんな環境だったから、どんだけ日本人の抗体が強くともマラリアにもなるのもあたりまだったのかと思います。翌朝6時には目が覚めてシャワーを確認したらおよそフロントが自慢げに話していた「メニーメニーホットウオーター」と程遠い温度のチョロチョロぬるま湯で体を洗い、朝食を食べに昨日のバイキングの場所へ行く。ゴドとKKとそこで合流してオムレツを注文しただのだが、私の分だけ出てこない。「どうなってるのか?」とウエイターに尋ねた後ゴドが一言、「昨日お前がシェフにチップを渡さなかったからやで。」と淡々と話した。「はいはい。もうなんでもえーわ、とにかくせかしてと伝えてくれ。」とだけゴドに言って遅れて出てきたオムレツをお腹にかっこんだ。


一日過ごすだけでもこれだけの過程がありました。さすがはコンゴでした。

次からは、飛行機でルブンバシ空港へ行った時のことから書いていきます。


今回も読んでくれてありがとうございます。

KEN

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