本の扉を開いたら、
この本は、経済的に厳しい問題に出くわし、
子供の大学進学を断念しようと 考えている
お父さん・お母さん、また受験生に捧げた
ものである。
血を吐くようなわたしの経験から紡ぎだされた
「実用書」なのだ
と、書かれてありました。
「お金と教育」のプロローグから、第一章「大学生になった息子への手紙」
まで読んだ わたしは、そのユーモアに溢れた飾らない文体に、そして、
著者の親としての、これから 大学生活を始めようとする息子さんへの、
誠に実際的な暖かい応援メッセージがこめられた 教育思想に惹かれ、
そこから一気に読んで行きました。
「受験するだけでもけっこうお金はかかるのだ」
「初年度納入金、入学時の住居費はいくらかかるのか」
「全国の仕送り平均は」「大学生にかかる一ヶ月の生活費」
金欠病の国に住む、金欠病一家の、金満国受験志望娘を持つ親が
得たい全ての疑問に、 実数値をあげて、逐一答えてくれているでは
ないか! そして、わたしにとっての極め付きはこれです、これ!
↓
子どもを「タダで大学を卒業させる法」ベストファイブ!
その中の第3位、
「何がなんでもがんばって慶應大学入学をめざせ」!
ウワッ!け、慶應かぁ~(高値の花だぁ~w)
(↑著者がそう書く理由は本をお読みください^^)
そして最後の第5位、
「子どもを働かせろ・新聞奨学生だ」!
(↑親の究極の選択だ、と著者は言っておられます。誠にその通りで^^;
かつてこの方法をとって大学進学をしようと、高3の夏休みに東京まで
出て体験をした ことがわたしはあるのでした^^;ゆえに、究極の選択、
というのは頷けるのです。コの後には、「タダ卒経験者」の経験談、また
「家族の絆」についても書かれてありました。
この本を読み終えたわたしは、大学へ行きたい!勉強したい!と懸命に
思った17歳の頃の昂揚感をまざまざと思い出したのでした。
よし!ポルトガルからだって不可能ではないぞ!なんとかできるかも知れ
ないぞ! け、けいおーだーーー!
この時わたしはまだ、海外に住んでいる日本人でも「日本学生支援機構」
つまりかつての 育英会の奨学金を受けられるということを知らなかった
のでした。
この一冊の本は、わたしに大きな夢の実現可能性と智恵をくれたのであり
ました。
あれれ?いや、その、わたしは、その夢を持つ受験生本人ではなくて、受
験生の親 の方でありました。
読み終わって即、我がもいける娘に、
「この本を読んでみ。日本の大学進学の夢に近づくヒントはここにあり!」
と言って、 翌日彼女に手渡したのでした。