top of page

15/11/9

婚活中に相手に送ったらうざがられるメッセージとうざがれないメッセージとの違い

Image by Olia Gozha

お見合いをした人たちが交際に至らない原因で最も多いのが、「メッセージ」だ。

LINE、ケータイメール、Messenger、パソコンメールなど形態はさまざまだ。


お見合いをして、一度目デートをして二度目会う前のやりとりでだいたい破局をしてしまう。つまり2回会って終わる。破局する人は、何度も同じ原因でさよならを告げられる。


意外にもメールの返事が遅いのが原因ではない。

メールの返事が遅い時は、たいてい遅い側のほうが

テンションの下がった婚活相手「もう辞めたいな」


と思っている時だ。

テンションの下がった婚活相手「この人、メールの返事が遅いから断ります」


というよりも、

テンションの下がった婚活相手「もう、付き合う気ないわ。返事するのも面倒だわ。」


という展開になる。

 メールを待っている方のほうが、

前のめりなお客様「早くメールが来て欲しい」


と前のめりなことが多い。

「相手が辞退しました。」


と私がお客様にお知らせすることになるが、これは本当に辛い。

「ああ、また振り出しに戻った」


と、お知らせされた側は例外なく凹む。本当に早く婚活から開放してあげたいと胸がきゅーんと痛む。


つまり、返事が遅いことは相手の気持ちが離れた結果であり破局の原因ではない。破局の原因は、「メールの內容」にある。そのお話を今からしよう。


ある日、私のところに相談に来た女性がいた。30代前半だ。見た目も可愛らしいので、男性はほぼ100%お見合いを受けてくれる。本当に男は容姿に弱い。

しかし、2回めのデートに至るまでにいつも男性から「辞退します」という連絡が私のところに来た。お見合いをした男性たちは全員同じことを言っていた。


お見合い相手の男性「メッセージがうざいから辞退します!!!」


ということだった。

あまりにも同じことを男性が口々にいうので、ついに勇気を出して私は辞退を告げたうちのひとりの男性に直接会って、お願いをした。


「うざいと思ったメッセージを見せてくれませんか。絶対に女性には言わないので。あなたが断った理由もちゃんと理解したいのです。そうすればもっとふさわしい人を紹介できますっ!」

「おっ、もっといい人を紹介してくれるんですね?」

「はい、もちろん!」私のお願いは通った。よっしゃー」


男性は彼女とのLINEのやりとりを一部見せてくれた。

見て3秒でうざっ!と確かに思った。


何故かと言うと、メッセージがすごい長いのだ。

「メッセージがすっごく長いんですけど・・・」

「そーなんですよねっ。でもそれはそんなにうざい材料ではなかったんです。最初は。」

「えっ、メッセージの長さの問題ではないのですか。」

「はい。好きな子のメッセージならどれだけ長くても苦痛はないです。」



どうもメッセージが長いか長くないかということだけでの判断ではないらしい。

よく読んでみると、確かに相手の気持ちが良くなるような文章だった。


いつもメールでうざがられるお客様「今日は本当にありがとうございました。お見合いの時のお茶代までごちそうになりましたが大丈夫だったでしょうか。 私にお会いしてくださったことが本当に嬉しかったです。(中略 色々嬉しかったあれこれが書かれている)あなたの話題もとても興味深くて、時間が経つのを忘れてしまうほどでした。おっしゃってくださったおすすめの本もさっそくAmazonで購入をしました。これから読んでみます。ものしりな人を本当に尊敬します。私もふさわしい人になれるように努力をしなくっちゃと思いました。またお会いできるのを楽しみにしています。」


おおー。すごいなぁ。謙遜で相手を立てて尊敬する気持ちを見事に表現をしている。ほとんどの男性はこういうメッセージをもらって悪い気はしないだろう。しかも彼女はとても清楚で美人な子だ。こりゃ男性はテンションあがるなぁ。


「大西さん!」


ハッとして男性の方を見る。そうそうまだ話の途中だった。


「あ、ごめんなさいね。確かにこういう感じで長いのだったら全然問題無いですね。」

「そうなんですよね。でも、こういった內容のメッセージは最初で最後だったのです。これ見てください。」



次のメッセージは決して長くはなかった。


それは、1回めのデート後のメッセージのやりとりだった。こちらである。


「今日はスーツじゃなかったんですね。なんか感じが違いましたね。」

「えっ。どういうこと?」

「いや、感じが違うな〜と思ったんです。お見合いの時と比べて。」


男性は、ここですでにカチンときたらしい。

言いたいことが伝わってくるけれども、はっきり言わない。

しかしハッキリ言わないけれども、彼女から心の指図が聞こえてくる。


「私と会うときは、スーツを来てよ。こんなださい普段着で隣を歩かないで!」


という心の声が聞こえた。


男性は納得出来ない様子だ。メッセージのやりとりは続く。

「今日の気温を考えたら、スーツは暑いよ。それにデートだから普段着でいいだろ。」

「別に、私はスーツで来てって言ってない。なんか感じが違うって言っただけ。」


なにー!イライラっ!私までイライラする。

あくまで女性の方は

「私は何も主張をしていない」


というスタンスをとっている。

このように、男性は暗に女性がダメ出しをして指図をしようとするのを嫌がる。

男性は、はぁとため息をついて、私に半ば愚痴るように言った。

「今日の普段着が残念だったって言ってくれたほうがまだマシでした。」

「ですよねー。どっちにしてもいい気分はしないけれども、率直に言ってくれる方がいいですよね。相手が責任回避して自己主張するのってなんかイヤラシイですよね。」


婚活をこじらせる女性のメッセージに共通している嫌なところは、

「主張するけれども、責任をとらない。」という言い方をすること。女性特有の共感力という素晴らしい能力が100%悪い形で出ている。

「私が嫌な思いをしたことをあなたは100まで言わなくても共感しなさい」


と押し付けているのだ。つまり、「私が嫌な思いをした」という自分の気持ちを押し付けている。すっきりするのは女性しかいない。


男性は

「これも見て下さいよぉー」


と言って別のものも見せてくれた。


男性は女性に勇気を出してお願いをしていた。

「ねぇ、なんか不満があるなら、その場で言ってくれないかな?会った後に色々メッセージで読むのは、正直しんどいよ。」

「私、その場だと言葉がパッと出てこないんだけれど、家に帰ると整理されてだんだん言語化されていくの。」

「その言語化されたものってほとんどダメ出しだよね。書いている言葉だとすごくきつく聞こえるから、直接言って欲しい。LINEでも電話できるじゃないか。」

「電話ってなると、緊張して言いにくいの。」



つまり、面と向かって言えないようなことをメッセージという手段を使って伝えようとするのだ。どうして面と向かって言えないのか。


2つの理由がある。一つは、相手がダメージを受ける姿を見たくないからである。そのメッセージを放てば、相手を傷つけることをどこかでわかっている。目の前で傷つけて罪悪感を持ちたくないのだ。

 もう一つの理由は、相手から反撃を受けないためである。メッセージはとても一方的に書ける。自分が言いたいことを最後まで書いていっぺんに送信が出来る。全部言いたいのだ。だから電話や直接会うという手段をとらない。


いずれにしても、「自分が伝えたいことを伝えてすっきりしたい」というのがモチベーションになっている。


男性は続けた。

「こんなメールもらったら、本当にやる気なくしますよ。」

「なんだか一方的な感じがしますよね。」

「そうなんです。一方的にボカスカ殴られている感じがして、辛くなってくるんです。それで『もううざい!』ってなるんですよ。」

「なるほど!!!!つまり、不満を一方的にメッセージで書いてきたり、ほのめかしたりするメールがうざいってことですね。」

「はい。先ほどお話しましたが、メールの長さの問題ではありません。面と向かって言えない不満をメッセージで書いてくることがうざいんです。」

「スーツの話みたいに、直接不満を言っていないけれどもほのめかしてくるのもうざいっていうことですよね。」

「そうです。ほのめかしも含まれますっ!!」


後日、私はメールマガジンのふりをして彼女にメールを書いた。

「面と向かって言えないダメ出しをメッセージで伝えてはいけない。」というタイトルでたった一人のために送信したのだ。時々私がやる手段である。


すると、彼女からメッセージが来た。

「こ、これ私はやっていたかもしれません。でもやっぱり問題は話し合って解決をしたほうがいいと思って。でも面と向かって言えないし。だからメッセージを使って伝えていたんですよ。」


私は、彼女に電話をした。

「本当に解決しなければいけない大切な問題は、ちゃんと相手の顔や反応を確認して言わなければいけません。相手の反応を無視して書くのは、自分だけすっきりしたいというエゴなんです。 相手の顔や反応に責任を持てないなら、あなたには問題を解決する資格はありません。無責任に伝えたところで、相手の気持は動かないからです。これをメールで伝えると、言葉がきつくなるので、電話をさせてもらったんです。お時間をとらせてすみません。」

「ああ、電話だと安心しますね。大西さんがどれだけ真剣に考えているのか伝わるので。」


あ、ここで彼女に言うべきことを思いついた。

「相手を傷つけないように言葉を選びながらしどろもどろしゃべったって、その気持ちは伝わりますから。しどろもどろの中に、配慮している気持ちがこめられるので。これからはメッセージじゃなくて会うか電話で伝えるようにしてくださいね。」

その後、彼女は次のお見合いで出会った人と結婚をして現在一児の母だ。

うざいメッセージを送るのをやめたら、母になることができたとも言える。


ちなみに、うざくないメッセージというのはとてもシンプルだ。うざいメッセージ以外のメッセージ全般だ。つまり、うざいメッセージさえ送らなければうざくならない。だからメッセージを書くのに必要以上に萎縮する必要はないのである。


メールがうざいかうざくないかは、婚活が早く終わるか長期化するかに大きな影響を及ぼす。口はわざわいのもとならぬメッセージはわざわいのもとなのだ。

大事なことは書かずに、相手の反応を見ながらしゃべって伝えようっ!


8月10日に出版が決まりました「となりの婚活女子は、今日も迷走中」(大西明美著、かんき出版)

Amazonでのページも出来まして、いよいよ船出ですm(_ _)mm(_ _)m

http://www.amazon.co.jp/dp/4761271973









PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その0:プロローグ】

2009年末、当時中学3年生。受験シーズンも真っ只中に差し掛かったというとき、私は父の母国であるスペインに旅立つことを決意しました。理由は語...

paperboy&co.創業記 VOL.1: ペパボ創業からバイアウトまで

12年前、22歳の時に福岡の片田舎で、ペパボことpaperboy&co.を立ち上げた。その時は別に会社を大きくしたいとか全く考えてな...

社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話(1)

※諸説、色々あると思いますが、1平社員の目から見たお話として御覧ください。(2014/8/20 宝島社より書籍化されました!ありがとうござい...

【バカヤン】もし元とび職の不良が世界の名門大学に入学したら・・・こうなった。カルフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでの「ぼくのやったこと」

初めて警察に捕まったのは13歳の時だった。神奈川県川崎市の宮前警察署に連行され、やたら長い調書をとった。「朝起きたところから捕まるまでの過程...

ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。

旅、前日なんでもない日常のなんでもないある日。寝る前、明日の朝に旅立つことを決めた。高校2年生の梅雨の季節。明日、突然いなくなる。親も先生も...

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

bottom of page