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15/11/1

結婚相談所をスタートさせて、初めて大泣きした夜 第3回

Image by Olia Gozha

「ああ、今日もいい面談が出来たっ!」

とおたべと赤福をぶらさげて事務所に戻った。

おたべをフォークでぶすっと刺して、落ちないように素早く口にか放りこみながら、男性のプロフィールをパラパラとめくった。

「おっ。いたいた!45歳未婚男性。介護福祉士。年収500万円。この仕事にしては高いなぁ!いいねっ!あ、しかも東京在住で、近所な感じー♪」

顔はハンサムとはいえないけれども、体はテニスをしているおかげで、ぎゅっと引き締まっている。髪の毛もふさふさしている。見た目も5歳ぐらい若い。


すぐに彼女にプロフィールをメールで送信した。

「初めての交際カップルの誕生になりそう。うっしっしー!」


と完全に浮かれていた。

これからが、本当の結婚相談所の始まりだ−!とひとりガッツポーズを決める。


しかし、彼女からは1週間以上連絡が来なかった。

「前のめりで来てくれると思ったんだけどなぁ」


と少し意外に思った。

相手を待たすわけにもいかないので、もう一度メールを出した。

その3日後の深夜ごろ、思わぬ返事がきた。彼女からだ。

タイトルは、なんと、

お客様「あなたには落胆をさせられました。私は傷ついています。」


と書かれている!!

「え、なんで?!」


と狐に摘まれたような気持ちになった。

そして、おそるおそるタイトルをクリックして、內容を確認すると・・・!!!


「なぜ、老人のうんこを手で触ったりする男性を私に紹介したのですか。気持ち悪いじゃないですか。爪に他人のうんこの菌がついた人と、私はセックスなんて出来ません。考えただけで吐きそうです。介護職の男ってダサいし。当然お断りします。」

えええええ!!!本文を読んだ瞬間、私は椅子から転げ落ちそうになった。

「私ももう40歳も過ぎましたので、もらってくれる人なら誰でもいいんです。」

って言ってたのに、なんで??なんでこんなひどいこと言うの?


私の心は完全にこの一件で、砕かれてしまった。

お見合いが簡単に決まると思っていた女性から、辛辣な回答をされたのが、かなりショックだった。

自分の結婚相談所の未来はいったいどうなるのか?!

「私はこの仕事に本当に向いていないのかもしれない。誰もお見合いの日取りすら決まらないんだもん。このままじゃ、私が入会金もらったきりの詐欺師みたいだ!」

おたべと赤福をやけ食いしながら、ひとりオンオンと泣き続けた。


8月10日に出版が決まりました「となりの婚活女子は、今日も迷走中」(大西明美著、かんき出版)

Amazonでのページも出来まして、いよいよ船出ですm(_ _)mm(_ _)m

http://www.amazon.co.jp/dp/4761271973














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