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15/10/6

散々おごってもらった友達に「お返し」をした時に言われた言葉がシビれた話。

Image by Olia Gozha

今から2年ほど前、僕は長崎の実家に帰りました。



「両親に会う」という目的もありましたが、

「友達に会う」という目的でも帰りました。


だから、一泊を両親。もう一泊を友達と過ごしました。


「社会人になったら、学生の時の友達とは疎遠になりがち」

という言葉をよく聞きます。


だけど、僕らの場合、今でも電話し合ったり・・・

僕が住んでいる東京まで友達が会いにきてくれたりもします。


地元の友達のほとんどが、高校を卒業してすぐに働きだしています。


働き出してから気づいたことですが、

社会人と学生には大きな差があります。


自分で生活している人。

親のお金で生活している人。


意識や考え方、そして責任感。

なかなか分かり合えなくなってしまいがちです。


だけど、僕は友人たちのおかげで

一度もその感覚を味わうことはありませんでした。


いつも僕の話を大事に聞いてくれる。

心から僕がいることを喜んでくれる。


いつ会っても、そうやって接してくれました。




僕が大学に行ってる時に地元に戻ると、

「学生だから、お金ないでしょ?」

と言って全部の飲み代やコーヒー代まで出してくれる。


働き出して地元に戻ると・・・

「働き出したばっかりだから、いいよ」

と言って、また僕に払わせない。


起業してからも・・・

「起業したばっかりだから、いいよ」

と言って、また全部おごってくれる。


みんな結婚もしてて、子供いる。

お金に余裕なんてなかったはずなのに、たくさんの愛情を注いでもらいました。


そして、正直すごく助かってました。


起業して数か月のころは、長崎への飛行機代も出せなかった。

だから、暇な時も「忙しい」と言い訳して帰りませんでした。


やっと帰れるようになっても、飛行機代でギリギリでした。

それでも、弱音を吐きたくなくて「うまくいってる雰囲気」で友人たちに接してました。


そんな無理してる僕に気付いていたのか?いないのか?は

今でもわかりませんが、一銭も使わせてもらえませんでした。


それから、うちの会社はうまくいきはじめました。

そして、徐々に余裕もでき始めました。


だから、2年前に帰ったときは

一番お世話になった友達とその奥さんに、プレゼントを買って帰りました。





さりげなーくほしいものを聞いておいて、服とバッグを買っていきました。

受けとりにくそうにしながらも、すごーーく喜んでくれました。


友達「こんなのもらって、悪いなー・・・。」

「いやいや、今までいっぱいしてもらったから・・・」

そう答えると・・・

「いや、本当に何もしてないし・・・」

という言葉が返ってきました。


その後、してきたもらったことを説明しました。


「あの時に、こうやってくれて・・・あの時にも、こうやってもらって・・・あの時にも・・・」


「???」


本気で忘れているみたいでした。


その時、心からあふれ出てくるものを感じました。

そして、大切なことに気が付きました。


ただ僕が喜ぶ顔が見たくてやってくれてたんだな。」

それから、僕もそうなりたいと思えました。


「恩を返さなきゃ」じゃなくて、「やりたいからやる。」


両親にも、友人にも、お世話になっている沢山の人達にも・・・

「やりたいから、やる」


「やってもらったから、返さなきゃ」じゃなくて・・・

この人に喜んでほしいからやりたい。

この人の笑顔を見たいからやりたい。

そうやって、生きていきたいと思いました。


その後、みんなで飲みに行って

また「飛行機代があるから・・・」と言われながらおごられそうになり、

なんとか食い止めました(笑)


長崎にも、東京にも

「この人たちの笑顔が見たい。」

そう思える人が沢山います。


「その笑顔を見るだけで幸せだ。」

そう思える人たちが沢山います。


そういう人達が増えるたびに、
僕の幸せも、もっともっと増えていっています。


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