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15/9/6

クズなお父さんが赤の他人に変身した話。

Image by Olia Gozha

この話はお父さんの愚痴しかない。高校2年生の前向きじゃない話です。


私はお父さんが大好きだった。


私は4人家族でお父さんとお母さんと弟で楽しく仲良く暮らしていた。


でもお母さんは弟が大好きで、弟もお母さんが大好きでおばあちゃんもおじいちゃんも弟が大好きで、私はそっちのけだった。


強がりだったからさみしいなんて一言も言わなかったけど。

でも我慢できなくて弟に当たってた。


お父さんは仕事で帰ってくるのもいつも遅い。

わがままだしバカだし子供みたいだった。

でも、みんなで弟を可愛がったらかわいそう。と言っていつも私のことを可愛がってくれた。


少し重いけど、メアドにもケータイの番号も車のナンバーも私の誕生日が入ってる。

でもそれだけ可愛がられてた。

大好きだった。


小学6年生の夏休み、お父さんがお風呂に入っているとお父さんのケータイにメールが来た。


目に入った名前は「スマイル」

だれ?


気になって開いた。

(好奇心旺盛だったんです)

内容は「今日の夕飯何がいい?♥︎」


…は?


スマイルってお母さん?

家にいるんだからメールでじゃなくて直接聞けばいいのに…。

あぁ。直接言ったら♥︎なんて付けられないか。そっか。


ばかです。


しばらく経って運動会当日の朝。

またスマイルさんから

「AとBの運動会行ってきまーす‼︎」

Aは女の子の名前。

Bは男の子の名前だった。

…だれ?

なんか小6でバカな私もスマイルがお母さんじゃないことはわかった。


でも疑問が一つ。

女の子の名前は知らない見たこともない漢字だったから読めなかったけど女の子ってわかる名前だった。

男の子の名前は…私の弟と同じ漢字。


名前間違えないようにしたのかな…

お父さんわはしのこと大好きだから私と同じ名前にはしなかったのかな?


いろいろ考えたけど、でも私がこれを今誰かに言ったら確実にお母さんとお父さんは別れる。それは嫌だ。


忘れよう。


これが私なりの判断だった。


中学一年生になり、入学式に弟抜きで三人で写真を撮る。


きっともう大丈夫だろう。


お母さんもお父さんも仲良いんだもん。


でもお父さんは私が学校に慣れてきた頃から帰りが遅くなった。


きっと仕事が忙しいんだ。

きっとそうだ。

毎朝「おはよう」と「行ってきます」それだけしか会話しなかった。

というか仕事で疲れてるお父さんをたくさん寝かせたかったから、あんまり話しかけられなかった。


3学期に入ってしばらくした1月の後半。

夜中の2時にお母さんに起こされてリビングに呼ばれた。

弟も起こされてきた。


なんか空気が冷たかった。


「パパとママ。離婚しようと思うんだけど。」


あぁ。ついにこの時が来たんだ。

お父さんが別れたいって言ったんだ。


理由も何もかもわかった。

離婚して欲しくなかったから言わないでいたのに隠したのに自分で言いやがった。って思った。

2時に起こされたのもあって

「なんで今言うの?そんなの知らないよ。寝る。」と言い部屋戻る。

本当は辛かった。すっごく。

だけど泣いてるところを見られたくなくて急いで部屋に戻って布団の中で号泣する。



弟は小学三年生の脳みそを振り絞って『離婚』を理解して泣きじゃくる。


そのあと何日も何日も会議。

お父さんの枕の下に離婚届が入ってて本当に離婚するんだって実感した。


ある日、お母さんが泣き出した。

「お母さんは、一生懸命やってるつもりだったんだけどだめだったのかな…何かいけないことしたのかな…」


お母さんも仕事をしていて忙しかった。でもやることはしっかりやってた。


どうやらお父さんは、悪者になりたくなくて、

「こんな汚い家に住んでいられない‼︎食器の洗い残しだって夜中に俺が一人で洗ってるんだぞ‼︎(そんなこと一回もないです)こないだ離婚したばかりの仕事仲間の女の人と一緒に住む。」


とのこと。


ふざけんな。


初めてお父さんが嫌いだと思った。


だから私は、

「この家に居たくない人に居てもらいたくない。けど、生きて行くためのお金は必要だからそれは払って」

と言った。


本当は嫌だ。

でもプライドが許さない。


今思うと泣いて嫌だって言えばなかったことになったのかもしれない、、、


弟が「別居はいいけど離婚は嫌だ」と泣きじゃくるから、別居になった。


4月。お父さんは毎月私と弟に一定の金額を払うとお母さんと約束して女の人のところへ行った。


お母さんは「3人で頑張ろうね‼︎」っと言ったけど明らかに辛そうだった。


今までやってた仕事だとお金が足りないため仕事を変えた。

1日何時間も立ちっぱなしの仕事を毎日していた。

毎日、家に帰ってきた途端に玄関で倒れこんでいた。

足はパンパンに腫れ上がって足首がどこだかわからなかった。



お父さんが会いたいというから会いに行った日は、お母さんと喧嘩になる。

会うと先に行ってあっても、「会ってきたの?」と聞いてくる。

うん。とこ答えると「そんなにお父さんが好きならお父さんと一緒にすめば⁈」って。結局、嫌になって部屋に戻る。

そうするとお母さんが友達のお母さんに電話して泣きながら「お父さんのところに行けって言っちゃった。本当に行ったらどうしよう。」って電話してた。

丸聞こえだよばーか。って思いながら泣きながら寝る。


お母さんがお父さんの方のおばあちゃんや、お父さんと一緒に住む女の人にあった時には、「あなたが悪い」と言われていたらしい。

最近知ったことだからいつあってたかは知らないけど。

お父さんなんか嫌いだ。自分は悪者にならないように嘘ばっかついて。


それから2年後。

お母さんはストレスで関節リウマチになる。

1日に6つの痛み止めを飲んでる。


お父さんはこのことを知らない。

約束していたお金も払わなくなる。

お母さんは花屋に仕事を変えて働き続けている。

花屋も立ち仕事だし。

足が痛いといつも言っている。


お父さんが出て行かなければ。

あの時私がいて欲しいとないて言えば。

毎日考えて毎日泣いた。


お母さんの体調も変わらないまま1年半。

文化祭で久しぶりにお父さんにあった。


私のお父さんはいつもどんな時でもジーパンにTシャツかパーカーだった。


けどもう違った。

なんかよくわからない茶色っぽいどっかの喫茶店のマスターが着てそうな色のスーツだった。


だれ。

私の知ってるお父さんじゃない。

直感でそう思った。

笑えなかった。

愛想笑いすらできなかった。



赤の他人


始めましておじさん。

そんな気分だった。

もう会いたいと思わなかった。


大好きだったお父さんはもうこの世にはいない。


以外とショックだった。

家に置いてあったお父さんの箸やお茶碗やコップが置いてあったからいつかきっと戻るとお持ってた。

それもいつの間にかなくなっていた。


本当にいないんだ。


そう思うと不安でいっぱいだった。


ある日一時的に手足が動かなくなる難病になった。

(これは別のお話にも載ってる)

正直、体が弱いんじゃなくて心の問題だと思う。


でも医者がそう言うと。

絶対に違う。

私は否定する。

そうだって認めるとお母さんも弟も心配する。

今度は弟が病気になるかもしれない。

お母さんが自殺するかもしれない。

だから絶対に認めない。


そんな中。

お母さんとお父さんが離婚した。

弟がついにいいよと言ったのだ。

お父さんは決められた金額のお金を払わないと罰があるからしっかり払うようになった。


けどたまに私に、無責任なLINEがくる。

「明日母の日だよ?お母さんにプレゼント買った?」

は?どの口が言ってんの?wwww


もう笑うしかない。


ほかには、

「受験する大学は決まったの?」

は?だったら誰が大学に入る金払うんだよ?お前のせいでお母さんが必死に働いてんだぞ。ふざけんな。


もーこんなお父さん嫌いです。

でも少しでもお金もらえないと困るからいい顔します。

頑張ってます。


お父さんのせいで男の人を好きになることができなくなりました(恋愛的な意味で)


結婚願望もなくなりました。


足が動かなくなるため先生にもお母さんにも就職はできないと言われました。


お父さんは

私から。

私の家族から。

たくさんのものを奪い、苦しめています。


締まりませんが。いい話じゃなくてすいません。

それでも読んでくれた方ありがとうございます。

読んでくれた方で似たような体験をしている方、しそうな方、の役に立てたらいいなと思います。
















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