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15/8/17

高速の料金所でマイカー出産した話 2

Image by Olia Gozha

ところで妊婦さんは、自分の出産をどうイメージトレーニングするんでしょうか?


予定日が迫ってきたら

おしるしがあって

弱い陣痛がきて

10分間隔になったら産院へ連絡?

夜ならダンナサンの運転する車で、昼間ならタクシーを呼んで産院へ行こう。


私は初めての妊娠の時、そんな風に考えていた記憶があります。

ここで脱線しますが、第一子の時のお話です。



助産婦さんからは

「陣痛が始まってから生まれるまで、半日~1日、もっとかかる人もいるから、長いよ。だから陣痛がきたら、お風呂に入ったりご飯を食べたりして、力を蓄えちょきない」

と言われていました。


でも、予定日の2週間前に起こったのは、おしるしなんて優しいものじゃなく、パシャッと羊水の流れ出しでした。

予想してたのと、全く違う展開。

「破水から始まるなんて聞いちょらんし!」

助産院に電話したところ、安静にしてれば大丈夫とのこと。お風呂はダメ。

夜だったので翌朝、助産院で検診してもらい、近くの内科で感染予防の注射をしましたが、まだ陣痛がきていなかったので、家に帰されました。



もちろん、自宅で安静にしていたところ、夕方ダンナサンから電話が入りました。

信じられない一言。

「忙しいから、店番に来て」

当時、ダンナサンは自営でジーンズショップを開き、私も一緒に働いていました。

夕方になるとアルバイトの子が帰るので、普段はダンナサンと私の二人になっていたのですが、さすがに破水してる私は、もう店に出るなんて考えてもなく、

「はぁ?」

でもお客さんが多く、接客、ミシン、レジをとても一人ではこなせない、といった事をウダウダ言うので、仕方なく店に行くことにしたのです。


破水の状況も人によると思うのですが、私の場合、最初にある程度の量の羊水が出たけど、その後はたまに、たらっと流れてくるくらい。

助産婦さんのアドバイスで、赤ちゃん用のオムツを開き、ショーツの中に敷いて漏れないようにしていました。


そんなゴワゴワ歩きにくい状態で、なにより初めての出産、初めての破水、不安でいっぱいな時に、車を運転して店に着きました。


ダンナサンは「レジだけしてくれればいいから」と言いましたが、私は不機嫌でした。

なんで破水してるのに仕事せんといかんと?そう思っていました。

そしたら、お客さんが帰った後、ダンナサンは怒鳴ったんです。

「安静たって、店番くらいは出来るやろうが!」



もう、大嫌いだと思いましたね・・・

でもまぁ、あれから15年経っていますが、まだ家族してます。



その翌朝早く痛みが始まり、わずか3時間の陣痛で娘が誕生しました。

出産後の日記に、

『お父さんの怒鳴り声を聞いた娘が、早く出てかなきゃお母さんが大変だ!と思ったのかな』

と書いてあります。



さて、話を戻します。


娘が誕生して2年後、また破水から始まったお産。

娘を迎えに来てくれた義父母を見送り、さぁ助産院へ出発だと思った私に、ダンナサンが言ったのです。

「ごめん、ちょっと腹が痛いから、トイレ」

えええーーー?なんで今やと?


私の陣痛もだいぶ激しくなってきていました。

もう普通にしていられない程の痛みで、部屋で体を屈め、耐えて待っているしかありませんでした。

ダンナサンがトイレから出てくるのを。

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Image by Jukka Aalho

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