やついフェスティバル2015前夜。
水曜日に、雨に打たれて、体中から汗が止まらないという前途多難な旅行前日となりましたが、
6月19日から22日まで、3泊4日の、大規模な旅行をしてまいりました。
何人の福沢諭吉さん、野口英世さん、そして、樋口一葉さんとお別れしたか、わかりません。
19日午前3時起床。読書。ラジオ。
風呂に入り、早めに出発。
朝の6時に長岡北の高速バスで、長岡を起つ。
朝11時。今回の旅の目的は二つ。ひとつは、4年越しの夢である、やついフェスティバルの参加。
そして、4年越しの夢である、アメリカ、ペンシルヴァニア州の女の子の友達。コートニー、(18歳!!)(Courtney)と出会うこと。
果たして、まず、コートニーにあえるのだろうか。騙されているんじゃないか。チャットだけしかしてないし。とか思っていたが…。
期待と不安と、ちょっとの不安を胸に、池袋到着。待ち時間をリッチに。と思い、目白にある、高級ホテル。「椿山荘(ちんざんそう)」に行くことにしました。
自分の尊敬している著者、千田琢哉さんのブログに載っていたり、『できるビジネスパーソンは、ホテルのラウンジで、時間を買う』と何度も言っていたり、自分も行きたい!と思い、憧れの椿山荘に行きました。
もうね!びっくり!Tシャツとチノパンで、入っていったけど、ダイジョブかな!それよりも、コートニー、日本に来るのかな?と、不安で、タブレットをスクロールスクロール。1時間ほど経って、自分は愕然としました。
「13:55に、東京着く!」
というメッセージを、見落としていたのです。早く言ってよ~!いや、見落としていたいのですが。
おかわりをしてくれる紅茶のポッドを3つ飲んだり、充実した、初椿山荘でした!
椿山荘で、コートニーへのおみやげを買い、新宿のブックファーストへ。
「新宿駅から徒歩3分、
新宿西口最大1,000坪、90万冊の品揃えを誇る大型書店。」
1000坪!!!!90万冊!!!もう、一日中いても飽きないここで、コートニーを待つことに。
そこで、「英語で日本紹介ハンドブック」という本が、表紙を表にして展開されていた。
電流が走った。この本に出会うために、この本屋に入ったんだ。
と思えるようになった。
結果で言うと、4時間、ひたすらブックファーストで、コートニーを待っていた。
ただ、90万冊もある地下一階・地下二階、本・本・本・・・。「本に溺れる」感覚がある、ブックファースト。
和光大学の鬼教授、「上野俊哉」氏の「荒野のおおかみ・押井守論」を読んだり、大泉洋エッセイ文庫本を読んだり、「読んだら忘れない読書術」。を本を読んだところで、ついに、コートニーからメッセージが来る。
「今、着いた!おばあちゃん、疲れてる(*_*;」
「keio plaza hotelって、知ってる?」
ついに、ついに来たんだ。コートニーに会えるんだ。
自分は、19時に新宿で飲み会があるけど、どうしても会いたくなって、京王プラザホテルを調べる。
………。ブックファーストから、徒歩五分じゃん!!!!!
この時、18時15分。わっさわさした気持ちを抑えられず、西口の小田急百貨店にいましたが、歩いて、京王プラザホテルへ。
ここにいるね。という、写メールを、スカイプで送り、ドキドキしながら、新宿の東口の交番へ。小雨が降る中、和光大学時代の親友と待ち合わせ。
「今日、この飲み会が終わったあと、何してんだ?」
「コートニーを待ってたんだよ。」
「コートニー?!」
>>>>>>
僕とコートニーとの出会いは、とても不思議だ。
コートニーとの出会いは、今から4年前に遡る。4年越しって、書いてあるけどね。
Lang-8(ランゲート)という、英語添削日記サイトで知り合った。
このサイトは、日本語話者が、英語で日記を書き、
英語圏の人が、それ、「a」じゃなくて、「the」だよ~。と、添削してくれる。
逆に、海外に住む日本語学習者が、日本語で書いた文章を、
そこ、「が」じゃなくて、「は」のほうがいいよ~と。添削するサイトで、意気投合し、
スカイプ(チャットができるアプリ)で、コートニーが日本語でチャットに書き込みをしたり、
一生懸命日本語で、話しかけてくれたり。その気持ちが嬉しくて、自分は一生懸命英語を勉強した。
でも、それが全然苦じゃなく、楽しくて楽しくて、仕方なかった。
今でも、TOIECの自己採点は、365点(満点が990点)だけど、度胸は付いた。
僕はもう、言語の壁を、恐れない。
コートニーと初対面したのは、京王プラザホテルのロビーだった。
おばあちゃんのジョーンも一緒で、思わず、
「Nice to meet you. No! Long time no see!」
(はじめまして!いや、お久しぶり!)と、初めて喋った。
この瞬間、辻仁成の「やっと会えたね」を超えたと感じた。
コートニーは、とてもかわいい。飛び抜けて可愛い。フランス人形のように繊細で、華奢で、守ってあげたくなる女性だった。18歳だ。
ひと通り、集合写真を撮り、コートニーから、
コートニー「「イッショに、イキマショウ」」
と言われた。
ジョーンに、「Are you all right?
(超訳:このシンデレラ、新宿という不夜城へ連れて行っても大丈夫かい?)」
というと、野暮なことは聴くな。的な顔をして、快く、デートを許してくれた。
京王プラザホテルから、新宿のブックファーストへ。
思い切って、冗談半分で、「Is this call “date”」これって、デートなのかなというと、
コートニー「「ワタシは、れんあいに、きょうみが、アリマセン」」
あちゃー!!もう、振られてるんじゃん!!
4年越しの思いは、儚くも散っていった。
門限が夜の10時。今が、9時15分。西口の京王プラザホテルからは、東口には行けないと思い、
ブックファーストへ。
そこで、お目当ての「英語で日本紹介ハンドブック」
を、購入。そのままプレゼントしようとすると、
コートニーは、目をまん丸くさせ、とてもびっくりした顔で、
コートニー「「イイデス!!イイデス!!ダイジョウブデス!!」」
と、明らかに遠慮していた。
自分は、「ジャパニーズ粋!」と答え、なんとかなだめた。
コートニー「「ホントニ、ホントニ、アリガトウ。ゴザイマス・・・」」
プレゼントしたこちらが、萎縮するぐらい、
喜んでくれた。嬉しくなった。
その後は、漫画のフロアへ行き、楽しんだ。
高校卒業しておめでとうとか、
こち亀は、200巻近く出てるよとか、
BLは、知っているけど、あんまり好きじゃないとか。
10時のシンデレラは、もう帰らないといけない。
あっという間の1日だった。
そして、翌日。
ついに、世界で一番熱い夏。
やついフェスティバルの幕が上がる。
宿泊場所@「サクラホステル」
コートニーとの失恋に、悲しんでいる場合ではない。
今日は前夜祭。旅の一番の目的は、2012年から、渋谷で行われている、都市遊園型フェス。
「やついフェスティバル」の参加だ。
やっと、この記事のサブタイトル、
『僕の(フェス)童貞を奪ったのは、やついいちろうでした。』
の意味を説明できる場面が来た。
世界で一番尊敬している哲学者と言ってもいいと思う人がいる。
コメディアンだが、DJもやるし、毎週、メルマガ、コラム、そして、
「エレ片のコント太郎」というTBSラジオで9年以上続いているラジオのパーソナリティだし、
その人がフェスをやるっていうんだから、楽しくないわけないじゃないか!!
でも、どうしても「フェス」って響きが、「うっ」と、拒絶反応を示していた。
なんか、腕にタトゥー入っている人たちが、タオルぶん回しながら、熱狂の渦に入り込むやつだろ?みたいな偏見があった。自分は、その考え方を、深く、深く、後悔した。
「こんなに楽しい2日間があって、本当に、いいのだろうか。いいのだ!!」
自分が、「やついフェスティバル2015」に参加して、真っ先に思ったのは、この言葉だった。
やついいちろう「『「やついロックフェス」ではない。「やついフェスティバル」である。面白いって思うものを、全て詰め込んでいるんですよね。』」
エンダンというNOTTV(ノッティビー)というスマホ向け番組のインタビューで、そう答えていた。
彼の素晴らしさを伝えるために、枚挙にいとまがない。
その証拠に、彼は、一日目のリストバンド交換から、入場までの誘導がうまく行かず、
その日の打ち上げで、「あそこはダメだった。改善されなければ、このフェスは失敗になる」と、
似た内容を、音楽ライターのブログで拝読させてもらった。
彼のサービス精神。哲学。それに、いつも、胸打たれる。
やついフェス前日、神保町のユースホステル、「サクラホステル神保町」に泊まった。
コートニーから、
コートニー「「あした、イッショに、ショクジ、シマショウ」」
と言われた。そのことを、ホテルの受付の星さんに話すと、
受付 星「「明日が、正念場じゃないですか!しっかりとやってくださいね!!」」
いや、もう、振られてるんじゃん。自分。
でも、コートニーと、おばあちゃんの食事は、本当に楽しみである。
カードキーをもらい、地下一階のドミトリーに。
・・・あれ?赤いランプが付いて、入れない…。
あの~、入れないんですけど…。何度やっても、鍵をもらっても回せない…。
あれ…。星さんも心配する。
どうしましょうかね~。と言って、エレベーターのボタンを押す。
・・・・・・・・・・・・・・えっ?地下じゃないんですか?
受付 星「「そのキー、5階となっております。」」
すっかり誤解していた。(5階だけに、とかいう大人にはなりたくない)
日本人が自分と、スーツを着たサラリーマンの一人の、かなり国際色豊かなホテル。
新聞でたまたま見つけ、定宿にしている。
部屋に入ったはいいが、コートニーとの出会い、そして翌日の食事、
…そのあと、歌舞伎町を案内する流れになるだろう…。
そのことを思い描いていたら、全く眠気が来なく、朝3時まで寝付けなかった。