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12/12/26

東工大にAO入試で入った話

Image by Olia Gozha

僕は2012年10月現在、東京工業大学にまだ在学しているのですが、その大学入試はなかなか変わっていて、今でも、合格できたことは奇跡だと思っています。

その試験は、普通の入試ではなく、AO入試でした。

当時は、AO入試は、A(アホでも)O(オッケー)入試と揶揄されるほど、入試の体をなしていないものが多く、例えば、筆記試験が無く面接のみで合否が決まる、というAO入試がたくさんありました。僕自身はそれに対してはどうと思っていたわけではないのですが、世間ではAO入試で入学する人に対して、あまりいい印象を持っていない人が少なくありませんでした。(今はどうなのか分かりません。)

そんな中、僕が受けた東工大のAO入試がどんなものだったのかというと、面接なし、数学の筆記試験のみの入試でした。試験は一日で行われ、前半後半に分かれていました。の最初の2時間半で2つの問題、次の2時間半で2つの問題と、合計5時間で4つの問題を解くという形式です。

実際の問題は http://tokyotech.net/pdf/2008.pdf ここにありました。

僕は、自分の中での判断ですが、4つの問題のうち、2問と半分を解き合格することが出来ました。

この入試の受験者は600人ほど、合格者は20人ほどでしたので、およそ30倍の試験を突破したことになります。この入試は、入試の形式の性質から、当然数学に自信のある人しか受けに来ないのですが、そんな600人の中で上位20人に選ばれたのは本当に奇跡だったと思います。

その後、他の合格した人たちと話す機会がありました。彼らは数学オリンピックの出場を本気で目指しており、過去の問題を解いたり、自分で新しい問題を作っているような人たちで、本当に数学が好きな人達でした。僕はそんなことはないのですが。

入学した後の話になります。東工大ではまず、1年次では学部に所属し、2年次になるときに学科を選びます。例えば工学部→電気電子工学科のようにです。このAO入試で入った人は、一年次にまず、理学部に所属します。数学の入試で入ったので、理学部にある数学科に入ることを当然期待されているからです。

しかし、僕は何を血迷ったか2年次で、理学部数学科ではなく、工学部経営システム工学科というところに進みました。確か数学科には就職先がないという、2ちゃんねるの情報を聞いて決心した気がします。今思うとかなりどうでもいい基準だったので、もっと考えてから決めれば良かったと今更ながら思っています。

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