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15/5/24

困難な状況にいる人々を救うためにはお金が必要だ!と資金作りのために起業しようとしたが、、、、結局は利益など無視でお金不要の環境創りを始めた話 ~ビヨンド自然塾誕生物語~ vol.5 『実際に行動に起こしてみると、、』

Image by Olia Gozha

農園の名前を『Beyond』に

自分が農園を始めようと思ったのは、正に真理探求の真っ最中だった。

精神世界への疑いが薄れ、直感というものに対する信頼がかなり増しているタイミングだった。

自分が得た答えにほぼ確信が持てるようになり、実際にその心の持ち方ができるようになれば心が軽くなることだけは確実にわかっていた。

自分はその点について人々に伝えていくことは決めていたが、この時、一つ自分自身にも課題があった。

それは『まず自分自身がすべての境界、壁を超える!』こと。

そして、その想いを農園の名前にした。

『ビヨンド(Beyond=超える)』

そう、この農園は人のため、そしてまずは自分自身の成長のために始めたのだ!


農地が貸してもらえない! ~ブラックリスト入り?~

北杜市に狙いを定めた自分は、北杜市の農政課及び農業委員会に畑を貸してくれるように頼みに行った。

その際は現地での宿泊も兼ね、農業体験が出来る施設に一泊二日でお世話になった

(この滞在が後にまたドラマを生むことに^^)

山梨県は耕作放棄率が二位とのことだったので、新規就農者というのは諸手を挙げて歓迎されるのかなと思ったら、、、、

何と、自分の場合はまさにその逆!!

「あなたに貸す農地はない」

端的にいうと、こんな感じだった(^_^;)


何故こんな対応になったかというと、、、

市の職員の質問に対する自分の答えがお気に召さなかったようだ


1)草を刈りますか?との質問に対し、必要があれば刈るが、必要がなければ刈らないと答えた

2)どんな営農をやるのですか?との質問に対し、取り敢えず色々と植えて考えますと答えた

3)農業経験がないなら最低半年の研修を受けて下さいとの依頼に、それよりもまずは自分で色々と試したいと答えた。


上の回答に対する職員の方の捉え方

1)草刈りをしないと周りの農家に嫌がられる可能性がある

2)読めない経営は不安がある

3)習いもせずにできるわけがない


私の想い

1)草刈りにより畑が乾いたら水遣りが必須になる気がするので、できれば避けたい

2)初めて来た土地で、試しもせずに「コレをやります!」と決め打ちをするより余程自然な気がする

3)すべてを人がコントロールするのではなく、自然に任せて食物が得られるのかを試したいのだが、それは農業技術として習うものとは方向性がかなり異なる。


まぁ、こんな感じで担当職員の方と自分とではかなり捉え方が異なり、「こんな人に貸すのはリスクが多いだけで面倒だから関わらないほうが良い」という結論に至ったのだと思う。

やってくれないなら自分でやります

新規就農者として歓迎されなかったのは正直意外であったが、「こりゃあ面白いな!」と思った。

「最初拒絶されながらも、遂には応援してもらえちゃう!おぉ、そうだ、コレだな!」


「現実世界に自分の心が反映される」ことをはっきりと感じている自分としては、このような感覚が沸き起こるのが非常に楽しかった。

そして担当の方々に伝えた。

「それでは自分で探します」

そして実際に自分で候補地を見つけ出し、その地権者を調べだしてコンタクトを取ったところ、「貸せないわけではないが、役所を通してくれ」という回答を頂いた。


役所は「貸すことは出来ない」と言っていたが、直接地権者に聞いたら「貸しても良い」という反応を引き出してしまったのだ。


そんな事を役所の担当者に話しに行くと、担当の方も対応せずにはいられないような状況になったようだった。そしてこのような事を伝えてくれた。


「貸出希望者リストって言うのがあるので、まずはそれに登録いただかないと、、、」


そう、この時点で最初に訪れてから数ヶ月も経っていたが、まだリストにさえ入れてもらえていないどころから、その存在すら知らされていなかったのだ、、、

これはおかしいだろう?と思った自分は色々と担当の方がどのような思いを持っているのかを尋ねてみた。


すると、担当者は色々な背景説明をしてくれた

その説明を聞いて、それまでの彼らの対応がなぜあのような形になったのかがはっきりとわかった。

「やはり、彼らには彼らの言い分というのがあるんだな~」


こうして相互理解が進むと、担当者は積極的に自分のために圃場を探してくれるようになったのだ!

小笠原? ~メッセージ~

そんなある時、私は赤ん坊を抱えて家の近くを散歩していた。普段訪れない神社に入り、そこの門の構造を眺めていた。(木造建築に興味があり、貫構造などを眺めていたのだ)

そして何気なく屋根裏に目をやると、そこには幾つかの御札が張ってあった。


そのうちの一枚には『小笠原』と書かれており、この御札に自分の目は釘付けとなった。

何故って?そんな理由はわからない^^


ただ、この『小笠原』という文字が自分にとって意味があることだけははっきりとわかったのだ。


瞑想中に得られるメッセージと似たような感じだ。

瞑想を生活に取り入れていた自分は、この時既に、瞑想中でなくてもメッセージを受け取るようになっていたのだ♪(こんな経験から人々に瞑想指南をしていたりする)


そしてそれから数日後、担当の方から電話がかかってきた。

「候補地が2つ見つかりました。一つは須玉町の◯◯、もうひとつは明野町の『小笠原』。」

「おぉ~、コレか!」


この瞬間、候補地はまだ見ていなかったものの、自分が農園を拓く場所は山梨県北杜市明野町の小笠原であることが決定!(自分の中で)

畑ではなく、森!

後日、担当の方に連れられて、山梨県北杜市にある2つの候補地を見に行った。

最初に訪れたのは須玉町の畑。段々畑で周りに山もあって中々カッコいい。

担当の方もそこがかなりオススメだったようだ。ここなら近くに団地があり、その一室を新規就農者用に抑えているので住むのもバッチリですよとの事だった。

そしてもう一つの圃場、北杜市明野町の小笠原の畑へ!

しかし、着いた瞬間に私達の目の前に現れたのは畑ではなく『山』だった(^_^;)


【実際の現場】


何と目の前が木やツルで覆われており、中を見ることさえ出来なかったのだ!

担当の方は「須玉町の畑で決まりでしょ!」という気持ちが強かったらしく、取り敢えず見せはしたものの、こんな場所はもう良いでしょう?という感じだった。

しかし、自分の想いはまるで違っていた。


「『小笠原』、、、これか。コレの事だったのか!確かにメッセージが無ければコチラは選ばなかったかもしれない。しかし、自分の選択肢は、実地を見る前から決まっている。『小笠原』にね!」

「畑を借りる気でいたが、山だったのか!これは無茶苦茶面白いぞ!!」

担当の方の態度が180度変わった♪

中も見れないほどの鬱蒼としたジャングルを目の前にしながら、自分の中で色々な使い方が思い浮かんでいた。

樹や花の一切無いのっぺりとした畑ではなく、もっと自然豊かな感じのスペースを創りたい!

こんな想いを持った自分は「開拓は自分でやります」と伝えたのだが、これは担当の方には理解されなかったようだ。


「個人でできるわけがないでしょう?お金はかからないので県の事業としてやらせてください。」


ここから紆余曲折あり、実は結局、自分で開拓してもよいことになっちゃった♪(ここの部分も面白いのだが、ここでは割愛。)


好きなように開拓!

自分は好きなように開拓を始めた。

鋸でツルや枝を切り、大鎌で草を刈り、斧で木を切り倒した。

ツルハシで木の根っ子を掘り、出てきた根っこを鋸や斧で切断し、グラグラになった木によじ登り、更にグラグラにすることで根っこを浮き上がらせた。

そして新たに浮き上がった根っこをまた斧や鋸で切断し、、、というプロセスを繰り返して抜根したりしていた。


「うわ~、これ超面白いじゃん!」

この時の経験から、自分は現在自分が運営している体験農園、自然農園ビヨンドにおいて『開拓クラブ』というものを提供している。

市民農園などとは違い、まずは自分で切り拓くところからやるのが一番面白いから!(個人差あり)


~関連記事~

開拓時に書いたブログ

開拓の様子

自然に任せて野菜育て

そして周りの農家さんなどからありがたい教えなども頂きながら、自分の試したいままに野菜を育ててみた。


「堆肥をやらんとまるで育たんよ!」

「農薬をやらんと殆ど虫に食われるよ!」


頂いたアドバイスとはかなり異なるが、自分が試したのは、水遣りなし、堆肥、肥料なし、農薬なし。

だって、開拓が大変なほどに茂った耕作放棄地というのは、だれも水も肥料もあげていないのにあんなに育っていたんだから、それでも植物は育つってことでしょう?


そして面白いことに、野菜が育っちゃった。虫にも食われずにね^^

甲府にある有名な自然食品店の店長が「是非納品して下さい」と言ってくれ、実際にお野菜を置かせてもらったりもした。


【うちの子供です^^】


~関連記事~

実家に野菜を宅配

隣の圃場も借りていただけませんか?

その後、かなりお世話になった担当の方々に挨拶に出向いた。

そして開拓が無事に住み、野菜も自然食品店が求めてくれたりしたことを告げると、担当の方々は凄く喜んでくれた^^


「えぇ?本当に出来ちゃったんですか?いや~、室田さんの件、今年のハイライトだったんですよね。絶対できるわけ無いって、アハハ」

最初に会った時とは打って変わって、この時はもう、かなりフレンドリーな関係になっていた。


前例がないから研修しない人なんかには畑を貸せないと言っていましたが、これで前例は出来たって言うことでいいですよね?うちに研修生が来たりしたら、その人にはいきなり畑を貸したり出来るっていうことでいいですか?」


と尋ねると、「まぁ、そういうこん(事)だね。」とアッサリ^^

そしてこんな提案をしてきたのだ。


「室田さん、個人でも開拓とか出来ちゃうんだったら、となりにある圃場も使ってもらえませんか?」

何と、逆に更に使ってくれと言い出したのだ!

そうそう、だから人生って面白いんだよね♫

そしてこれこそが、正に自分が勝手に思い描いていた展開だったのだ。


~関連記事~

また一つ目標を達成(行政との協力関係構築)

県営団地に

ちなみに、北杜市明野町に畑を借りることが決まったものの、住む場所を探すのは難しかった

明野町付近に賃貸物件が殆ど無いのだ。相場も割と高く、ファミリー向けにしてはやや狭かったりと、なかなか物件が見つからなかった。


こんな時、ひょんなことから県営住宅の存在を知った


畑からバッチリ近い、素晴らしい立地!そして家賃も安く、更に広かった。

うわ~、凄いのが出てきたぞ~。と喜びながら募集要項を読んでいると、入居条件というものがあった。

1)低収入、2)独身でないこと、3)県内の保証人を立てること

幸か不幸か無収入だった自分は1)はクリア。家族がいたので2)もクリア。

しかし、、3)の県内の保証人?!


グーグルアースでふらりと降り立つのを決めるまで一度も来たことのない山梨県に、知り合いがいるはずは無いだろう?

と思わせて、、実はこの3)もクリアすることが出来た。


上述の『農地が貸してもらえない! ~ブラックリスト入り?~』内の宿泊施設のオーナーが快く保証人になってくださったのだ!

このオーナーは精神世界に対する興味が強い方で、滞在時に自分の真理探求の経験をお話したら意気投合したのだ^^

こういう面白い出会いや出来事が重なり、色々なことが巻き起こるんだよな~

というわけで、入居条件はすべてクリアできたものの、もうひとつの大きな壁が立ちはだかっていた


それは、「空室なし」


県の担当部署に聞いてみると、「あの物件は人気があり、リスト待ち状態で、今後いつ入れるかの目処は立たない」との事だった。


しかし、、、またこんな感覚が自分の中に沸き上がってきた。


『5月に空きが出るから、その時に自分は入れる』

自分の前に入居した人は五年も待っていたらしい。そんな物件に、自分は実際に5月から入居することが出来た。

いつものとおり、また連絡が来たのだ。

「室田さん、急遽、空室が出来たので、5月から入れます」ってね♫


このSTORYで伝えたいこと

■ 走りだして初めて見える景色がある!

■ 瞑想は実は有効

■ 『信じる力』が生まれると不思議な事が起こるようになる


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