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13/3/20

「キャノンボール」

Image by Olia Gozha

「キャノンボール」という映画をご存知だろうか。

アメリカの東海岸から西海岸まで、誰が一番早くゴールできるか車でレースする映画だ。

もちろん警察も登場する。

実際にやったことがある。

当時勤めていた並行屋とそのグループ、修理屋、板金屋などが主催して客を集めた。

計画はこうだ。

首都高横浜大黒パーキングに20:00 集合、21:00 スタートで一度、第三京浜川崎インター下のローソンでレシートをもらう。

ゴールは茅ヶ崎のレストラン駐車場。

私もオフィシャルながら、自慢の愛車で出場。

19:30 にはパーキングが外車だらけになっていた。

60~70 台はいたと思う。

20:00 をすぎてゼッケンと整理券を配っていたころ、上空に1 台のヘリコプターが…

よく見ると「神奈川県警」と書いてある。

そうこうしているうちに、やはり神奈川県警のパトカーが5~6 台入場。

どこからか情報がリークしたらしい。

こりゃ本物のキャノンボールっぽくなってきちゃったぞ。

うちの社長や主催関係者が警察に事情を説明して、制限速度を守って安全に走行するということで話がついたらしい。

21:00 いざスタート。

いきなりホイールスピンしながら出て行く人や、けたたましいエンジン音とアフターファイアを残して

いく人、ボンネットからはみ出しすぎたスーパーチャージャーで、明らかに前方視界が悪い人、ドラッグレースかと思うくらいのバーンナウトで回りを白煙に包む人…などなど。

まぁ、そもそもそんなおとなしい人たちじゃないだろうけど。(なかには現役警察官もいた)

制限速度もお構いなし。

私もついて行くのが精一杯。

警察も途中で付いてこなくなった。

60~70 台にパトカー5~6 台じゃ、いくらなんでも無理があるだろう。

ヘリコプターもしばらくはついてきたが、川崎あたりでいなくなった。

意外にも、一番早くゴールしたのはたしかベンツだったと思う。E500 あたりかな?

もちろんレストランにも駐車場にも、そんな台数は停められるわけも無く路上で順位報告と景品を渡してお開きとなった。

あのレストランの従業員びっくりしただろうなぁ。

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