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15/4/27

30代半ばのオッサンが起業した話 第4話

Image by Olia Gozha



とあるマッチングサイトに掲載したのが年も押し迫った年末。

1ヶ月後には早速問合せが来た。

WEBシステムを作りたいとのこと。

初めてだし、割と安めに見積りを出したのを覚えている。

何社か見積りを依頼しているよう。祈る思いで返事を待った。


2日後、依頼者から連絡が入る。「貴社にお願いしたい」とのこと。

この瞬間は本当に嬉しかった。妻にも話した。その日は俺は終始上機嫌だったと思う。


遂にやったのだ。受注を取った!


その後も見積り依頼は絶えなかった。直接打合せすることもあった。

それなりにやりがいも感じていたが、会社が休みの日にやるのは限界があった。

この頃が精神的にも肉体的にも一番きつかった。


会社を辞める日を設定した。woodsmallを設立した半年後の4月末日。

当時フォトスタジオでお世話になっていた上司に相談した。

「実は起業しようと思って会社を辞めたいと思いまして。というか、もう設立はしてるんですが。笑」

上司「え?え?え?もう設立してるの?小林さんには是非とも残って欲しいな。私は小林さんには部長になる位の素質はあると思うの。何とか考え直せない?」

というように引きとめられたが、俺の気持ちは決まっていた


さて。

WEBサイトの他にもアプリの受託案件も多いとのことで、こちらもマッチングサイトで露出していた。

当時は、AndroidとiOS両方が開発できる会社が少なかった。

woodsmallは両OSで開発が出来ます!』というのをうたい文句に。

実際にはiOSは開発したことは無かったが、Macは持っていた(購入した)し、物理的には可能な訳で。今でも嘘を付いたとも思っていないし、この戦略は間違っていなかったと思っている。


会社の退職日が近づいた頃、アプリの受託開発の受注に成功するのである。

見積額もグンと上がった。


2013年4月12日

とても気持ちが良い天気の日だった。その日はフォトスタジオに出勤。

当時の会社のナンバー2の上司に電話で退職したい旨を伝える。

「すぐに本社に来い!」とのことで本社へ。

「実は本日を持って会社を退職したいと思いまして。。。」

上司「おう、さっき電話で聞いたよ。前の面談の時には、そんなそぶり全く見せなかったじゃないか。」

「そりゃそうですよ。笑もう気持ちは決まっています。独立しようと思います。」

上司「そっか、残念だな。。。」

「すみません。」

上司「よし、わかった!じゃ先ず退職願を。。。」

「ありますよ!はい、どうぞ。」

上司「なんだよ、準備良いな。笑」

「印鑑も持ってきてます。会社に返却するのも全て持ってきてます。」

上司「ははっ、小林らしいなぁ。笑」

ということで、その日のうちに退職。
その日までに全て準備はしていたし(PCのデータ等も不要なものは消去済、必要なものは取得済)、昼過ぎには自宅に着いていた。

これで、副業が本業になったのである。
期待と不安、終日の激務で、その日は横になったら、すぐに寝てしまった。


こうして13年間のサラリーマン生活が終わったのである。


いよいよ代表取締役に就任し本腰を入れ始めるも、依頼したエンジニアの逃亡、資金難、借金など、困難な問題が山積みなのである。

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Image by Jukka Aalho

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