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15/4/18

自分のフィールド

Image by Olia Gozha

5年ほど前、体調が悪すぎて、普通に毎日生活することが厳しくなった。どうしようかと悩んだ果てに、一旦上昇志向は止めにしようと決めて、田舎でのんびり過ごすことにした。


運良く田舎での仕事が決まり、しばらくは良いペースで働くことができた。数種類の薬を飲んでいたんだけど、もう一切止めにしようと思い、睡眠薬も止めることにした。だから、もう四年ほど薬は一切飲んでいないことになるけど、断薬してからの方が体調はずっといい。


知り合いには「もう隠居生活に入るの?」などからかわれたけど、まあ自分にはもうそれしか選択肢が無かった。だから、あまり腹も立たなかったし、それに何より部屋から見える景色は壮観で、今でも恋しくなるほどだ。星も綺麗で、夜は物凄く静か。波の音しか聞こえない。我ながら、最高の場所を選んだと思う。そこでの生活は、本当に良い時間だった。周りの人にも凄く親切にしてもらい、感謝でいっぱいだ。


上昇志向は捨てたつもりだったんだけど、結局はまた街に戻ってくることになった。やはり人間の根本の部分は変えられない。自分の性格が良く分かった気がしたが、あの休憩があったからこそなんだと思う。



どれだけ本気で努力しても、どれだけ能力があっても、何故かうまくいかない人は、場所を変える必要がある。鬱などでボロボロの人は、ひょっとしたらその場所、その環境が原因の可能性も高い。出来ることをやって、それでもうまくいかない時は、自分のフィールドを見つけた方がいいと思う。

ちなみに、自分の場合は鬱で廃人になった一番大きな要因は、実家、だ。実家を出て十数年で自分らしく生きることが出来るようになった。知り合いのおばあちゃんが少し前に亡くなった。めちゃくちゃ元気だったが、おじいちゃんが亡くなるまでずっと寝ていたらしいが、1人になってからは、ずっと活動的でもう少しで100歳というところまで生きた。


間違ったフィールドで頑張るのは大変。自分に合ったフィールドを見つけることは本当に大切だと思う。まあ、そんなにすぐにいきなり見つかるもんじゃないけど、見つけられるかどうかで、人生の充実具合は随分違うんだろうな、と思う。見つけられれば、人生は素晴らしいものになる、そう信じている。

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