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15/3/16

究極の幸福

Image by Olia Gozha

私は平成26年11月に

生まれて初めて

フルマラソンを走りました。


その時のお話です。



中学、高校と陸上部に所属していた私は

走ることに関して

それなりに自信を持っていました。


そして、高校を卒業して2年目の時に

人生初のハーフマラソンに挑戦しました。


調子にのってペースはバラバラ

正直、余裕で走れると思っていましたが

奢り以外のなにものでもありませんでした。



結果は参加者400数名のうち407位。

ゴールする前から強烈な眠気に襲われ

体中ガタガタ。

ゴールした後

10分程意識を失いました。

恐らく、脱水と低血糖によるものです。



それからしばらくは

走ることを避けていました。

でも、いつかあの時の自分をリベンジしたい

気持ちがありました。


10年以上経過して

人見知りである私が

ランニング習慣を身につけて

ビジネスをするという

コミュニティーに参加しました。



ランニングを習慣にするためにはどうしたらいいのか

考えて、時間を調整して

コミュニティーの仲間からの応援もあり

週に3回のランニング習慣を身につけるようになりました。



フルマラソンの

大会当日までに走った最高距離は約20㎞。

今回の大会までに

一度30㎞を走っておきたかったのですが

仕事の都上どうしても時間が確保できませんでした。




この大会の一ヶ月前には

ハーフマラソンに出場予定でしたが

こちらも急な仕事で

大会の前日に出場できなくなる始末(笑)



今回は初フルマラソン

緊張と不安でいっぱいです。



記録は気にせずに

目標を定めました。




絶対に歩かないこと

完走すること

この二つです。

ハーフマラソンに挑戦した時に

一度歩いてしまって

そこから再び走り出すことが

とても辛かったという学びから

絶対に歩かないことを

最重要目標としました。



制限時間は5時間。

程よい緊張感の中レーススタート


最初はゆったりペースで走り出します。

焦ることなく

いつもよりゆっくり走ることを心がけました。

ペースが早い人のことを気にしてはいけません。

明らかにレベルが違います(笑)




まずは10㎞を通過。

ペースを崩さないように

呼吸と気持ちを落ち着けて走りました。


爽快な気分、景色を楽しむ余裕もありました。

この辺りから徐々に足に疲労を感じ始めます。



そして20㎞を通過。


ここから先は未知の領域です。

精神的に余裕はまだあるものの

足の疲労は既に70%くらい



ゆっくり

ペースを守って走ります。



ここからゴールまでが

とてつもなく長く感じました。


だいたい

1㎞毎に走行距離を示す

看板があるのですが

次の看板までがなんと長く感じることか



足に加えて

腹筋と背筋に痛みを感じ始めました。

体感を支える筋肉が疲労してきているようでした。



25㎞辺りから

足の疲労は85%位

足が挙がらなくなってきました。



このまま後17km・・・

完走にかなりの不安を感じました。


精神的な不安と焦りが出現

精神の乱れが呼吸を早め

余計な体力を使ってしまいます。




ここで思い切って

プチ目標を作りました

「30㎞走る」

です。



まずは30㎞を目指しました。

30km走ってもこれまでの最高距離を

約10km更新するし

あとはその時に考えようと決めました。


そして迎えた

30㎞。


ちょっとした感慨を感じ

まだいけそうと

走り続けます。

足の痛みと体幹に痛みに加えて

頭がポーっとしてきます。

これはいわゆる低血糖と脱水かなと思い

給水所でチョコレートや飴、ジュース

バナナを受け取り

走りながら少しずつ接種しました。

ゴミを道路に捨てるわけにはいかないので

バナナの皮を握って走り続けました(笑)



ここから大きくペースダウン

走る速度が急激に落ちました。

足が限界に近づいていました。




後で計算してみると

1km6分15秒位で走っていたところ

1km7分位になっていたと思います。

そして、この30㎞から40㎞がまた長い。

とりあえず、30㎞は達成


次はの目標は35kmです。


未知の領域。

今までの自分では歯が立たない。



走り続けるために

走りながら様々なことを試しました。


色んな人の顔を頭の中で浮かべたり

頭の中で色んな音楽を流したり

リズムと呼吸を整えたり

フォームが崩れていないかチェックしたり

下を向いて 走ったり

上を向いて 走ったり

同じようなペースの人の後ろを走ったり

手をたたいて気合いを入れたり



走るために自分の全てを総動員して走りました。





沿道で応援してくれる人たち

本当にありがたかった。

できるだけ現状を楽しもうと心がけました。


周りのランナーは歩く人が目立ち始めます。

周りが歩き始めると、

「まー歩いてもいいかな」

と思うようになってしまいます。

しかし、ここは根性の見せ所(笑)


最重要目標に「歩かない」を掲げた以上

周りがどんなに歩いても

決して歩きません。



走る速度と歩く速度に大差がなかったとしても

完走という目標が達成できなかったとしても

決して歩かないという目標は

達成しようと決めました。



歩いている人を抜かして、

抜かした人がまた走り出して私を抜く

その人がまた歩いているうちに

私が抜かすということを

何度繰り返したことか(笑)



完走だけが目標なら

歩くのも良いかもしれません

しかし

私の場合

一度歩けば心が折れて

もう一度走り出した時に

一定のリズムで走り続けることは

無理だったと思います。

ハーフマラソンで倒れた時のことを

思い出して

走り続けました。




こうなると自分との戦いです。

恐らく、基礎体力がもっとあればもっと楽に

走れたと思います。

でも、ランニングを始めて、走る楽しさを再認識して

時間を調整して走り続けて


逆に

今までコンスタントに練習を積んで来たからこそ

ここまで走れたんだなーと実感します。



そして、35kmをクリアし

迎えた40km。

完走できるかもしれないという希望が

見えてきました。

ここまで来ると精神的にはもう大丈夫。

あとは足を動かすだけです。


ゴール地点が見えてきて

より多くの人が応援してくれます。



そしてゴール




ここで、足を止めます。


走り終えて、立ち止まると足から頭までが一気に痺れました。

例えると「黒猫のジジ」みたいな感じ。

ゴールの表示を見上げて

嬉しさでいっぱいです。

良く走ったと、自分を褒めて、少し涙(笑)



時間は4時間41分49秒

制限時間は5時間だったので

歩いていたら完走は難しかったでしょう。





家族に感謝

ランニング仲間に感謝。

応援していただいた沿道の方々や

運営スタッフの方々に感謝。

この日のためにかり出されたであろう

地元の学生達に感謝。



ずっと心に秘めていた

リベンジと

大きな目標を達成した充実感は

次の目標に私を向かわせてくれるでしょう。


長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。


様々な気づきをブログにしています。

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