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13/8/5

コーラしか飲まないのに飲み会が好きだっていう話

Image by Olia Gozha

概要

私は家系的にお酒が飲めません。

しかし、お酒が飲めないだけで飲みの楽しみを味わえないなんて、そんな勿体無いことは無いじゃない!

そんな私が選んだのは、「コーラ呑み」として過ごしていくことでした。

アルコールが飲めないからって、がっかりしないでいいのよ。

「コーラブス」の目覚め

私はコーラが好きです。とても好きです。

コーラ歴はかなり長いです。

最も古い説話としては、幼稚園に入る前の検診か何かで検尿の前にコーラが飲みたいとごねて仕方無しにコーラを与えられ、尿から糖の値が出ていると指摘されたという母の思い出話が挙げられるそうです。

小学生に上がる頃には年の離れた姉や兄の間で何故かコーラス部をもじった「コーラブス」という単語が挙げられ、ああまさに私のことではないかと思ったものでした。(特にブスという単語には気を向けなかったようです(笑))

お酒はお好きですか?

さて、皆さんはお酒はお好きでしょうか。飲み会の時には何を注文されますか?

駆けつけ一杯はビール。ああ、良いですね!キンキンに冷えたビールをぐっと飲んで、塩味たっぷりの枝豆をつまんで…。ア◯ヒ派とキ◯ン派は分かれますよね。飲み物としての単純な味だけでなく、泡の舌触りや炭酸の喉越しなど、まさに五感を刺激する飲み会の王様ですね。



ああ、焼酎なんかはどうでしょう?芋の風味がほんのりと漂う芋焼酎。度数高めで一気に来ますよね。お酒歴の浅い間はやっぱり質より量!という感じでこの度数、そしてお値段にはなかなかアタックできなかったりするかもしれませんが、初めて焼酎を注文された際には大人の階段をまた一段と昇ったなあという感じがしませんでしたか。

オシャレなあなたにはワインを。渋味が旨みの赤ワインは年季物ほど渋くて複雑な味になりますね。テイスティングは空気を入れる前、入れた後、とそれぞれに味や香りが変わる様を楽しめて優雅な時間が過ごせますね。ちなみに赤ワインのグラスのほうが白ワインのグラスよりも口が広いんですよね。空気を混ぜて酸化させた時の味わいを楽しむため、より酸化させやすいように…なんですとか。


…と。

ここまで書いておいて難ですが、実は私はお酒が飲めないんです。体質的に

「飲めない」事と「呑みたくない」事は別

私はお酒が飲めない

私は遺伝的にお酒の分解酵素が足りないらしく、お酒が飲めません。飲み放題の薄いチューハイを半分も飲めないぐらいです。缶チューハイは3時間経っても10分の1ぐらいしか減りません。飲むと眠くなって気持ち悪くなって大地の神にお返しすることになってしまいます。

ですので、どなたかとお会いする時、新しい配属先に向かった時には必ずこういう会話があります。

「のせちゃん、お酒どれぐらい飲むの?」

「ごめんなさい、お酒飲めないんです…。」

「あ、そうなんだー…。」

私は下戸だ!でも飲み会は好きだ!

まだまだ勉強中ではありますが、下戸にしてはお酒の楽しさを知っている方なのではと思っています。そう、私だってお酒を呑みたいんです。素敵じゃないですか。味や香りの芸術ですよ、これ。

…という単純に嗜好品としてのお酒を楽しみたいというのもありますし、何よりもお酒をかわしながら過ごす時間が好きなので、それに水をさすような真似は絶対にしたくないんです。

そう、飲み会って楽しいですよね。

お酒でゴキゲンになって、楽しく騒いで、また腹を割って普段できないような話をしたり…。


下戸の苦悩、そして…

「お酒が飲めない事は、その人が飲みたいかどうかに関わない先天的な体質の問題じゃん!そんな事で飲み会の他の楽しさを享受できないなんておかしいよ!」


お酒を飲めないと周りのテンションを下げてしまう。でも、飲めないお酒を無理して飲めば自分のテンションが下がってしまう。大好きな飲み会の場のテンションは下げたくない。でも自分も楽しみたい。


そんなある日、私は飲み会で思いつきました。


“大好きなコーラならテンションが上がるんじゃ…”

「コーラ呑み」誕生!


「のせさん、何飲まれますか?」

「コーラで。」

「え?」

「「野瀬の黒ビール」こと コ ー ラ で。」

私は「飲み会で必ずコーラを頼むキャラ」になることにしました。

皆さんご存知のとおりコーラは炭酸飲料水です。泡が出ます。それに、私のテンションが上がります。もうこれは酒と言っても間違いないでしょう。

そういう訳で、私はお酒の代わりにコーラを飲む「コーラ呑み」となったのです。


「コーラ呑み」の作法

「コーラ呑み」には以下のような作法があります。

1.酒飲みと同じテンションで喋る。

私がいるのは飲み会です。当然相手は皆酔っぱらいです。皆日常の枷から外れてテンションが高まっています。通常時のテンションは全て意識的に全て捨て、テンションを高めるよう努めています。

2.「酒の場だけ」のものは通常時には忘れたふりをする(もしくは忘れる)

酒の場だからこそ許されることがあります。内緒の会話かもしれませんし、男性陣の下ネタトークかもしれません。憧れのあの人が大地に酒をお返しすることもあるかもしれません。コーラ呑みは素面ですが、そこは忘れてあげるのが人情というやつです。

3.お会計や介抱の助っ人となる

素面が私だけの時もあります。飲み会後も体力があるのは自分だけだったりもします。そういう時は、朦朧となった幹事のお会計や討ち死にした人々の介抱をします。(※漢字は似ていますが、恨みがあるからと言って介錯はしてはいけません。)


そう。この作法をきちんと守って、そういうキャラであることを認知してもらえれば、お酒が飲めなくても飲み会を100%、いや120%楽しめるようになったのです。

今では周囲の方にも恵まれて、以下のような会話が日常となっています。

「のせちゃんコーラだよね!」

「わー、ありがとうございます!嬉しいです!」

「はい、カンパーイ!」

「かんぱーい♪」

世の中の皆さんへ

お酒を飲めない皆さんへ

私の元お客様先で伺ったお話ですが、なんと飲み会でコーラしか飲めなかったにも関わらず役員クラスになった方もいるそうです。嘘のような本当の話です。

別にコーラに拘ることはないのですが、要は自分がどうしたいかという事が大事だという事だと思うんです。もし、飲み会が苦手なのはお酒が飲めないから、という方がいらっしゃったら、それはとても勿体無いことなんです。キャラの作り方次第で酒飲みと同等の地位を得ることができるんです!

お酒が飲める皆さんへ

どうか世の中には「お酒が飲めない≠飲み会が嫌い」な人がいるということを知ってください。世の中には私のような下戸もいます。私のような下戸は飲み会を楽しみたい、皆さんの楽しい飲み会のテンションを落としたくない、と思っています。

また、下戸でそんな理由で飲み会を辟易している人もいると思います。もし、そういう人に出会ったときには「こんな下戸もいるんだぜ」と教えてあげてください!

また、私に今後お会いする方は、ご遠慮なく飲みに誘ってください!精一杯楽しい場になるよう努めさせていただきます!(笑)


皆様の呑みライフが素敵なものになりますように!


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