top of page
自殺未遂経験者に相談してみた。
遺書はなかった。
気の良い彼は悩み事があっても
「弱みを相手に見せるのは迷惑」
「弱みを見せられない」
それくらいの部分もあったのかもしれない。
なぜ彼が去る事を選んだのかは
この時、全然わからなかった。
僕の中にあった後悔は
僕「なぜ、あの時、飲み会をやらなかったんだ?」
という思考だけだった。
1ヶ月前、バイト先に訪ねてきた彼の
T「また飲み会やらないの?」
の言葉が彼の最後のSOSだったのかもしれない。
そう思えてきてしまい、相談できる場すら
設けられず、彼の気持ちの変化に気づけなかった
自分を情けなく思ってしまっていた。
そして、この時にようやく、それが
彼との最後の会話となった事に気づけた。
1ヶ月前まで普通にバイト先に来ていた彼が
今はこの世にいない。
不思議な感覚と、どうしても受け入れきれない部分があり
毎週、彼の最後になった山へ通い、大声で
僕と友人達「バカ野郎〜!」
と叫んだ事はとてもよく覚えている。
とにかくどうしたら自分の気持ちと起きた出来事に
折り合いをつけられるのか、わからずに彷徨っていた。
そんなある日、自殺未遂経験のある
ビジネスの先生に相談する事に決めた。
これが新たな決意を固めるきっかけとなった。
bottom of page