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15/2/16

知らされた電話 〜 1人目との別れ

Image by Olia Gozha

それは出勤直前の出来事だった。


高校時代の友人からかかってきた。


細かい言葉は覚えていない、

でも言われた内容ははっきりと覚えている。


高校の友人N「1週間前くらいからTが行方不明って聞いた?」

「ああ、聞いたよ、どうせ彼女とどこか出かけてんだろ(笑」

高校の友人N「・・・そのTなんだけど」

「どした?」

高校の友人N「死んだ。」

「・・・」

「はっ!いくらなんでも冗談がすぎるだろ、ってか冗談でも言い過ぎだぞ。」

高校の友人N「・・・いや、本当なんだよ。」

「えっ・・・まさか・・・ウソだろ」

高校の友人N「自殺、、、だって。」

「えっ、なんで?・・・」


まさに衝撃としか表現のしようがない。


先生の下で直接学べる環境まで来て

大学で劣等生としてやる気ゼロだった分

今から本気で走り始める瞬間の事だった。


事態が理解できずに混乱して、


・なんで死んだんだ?

・どうして?

・何も相談もされてない

・何かあったのか?


そんな事が頭の中を巡っていて

とても冷静になれず、仕事も集中できてなかった。


というより全然記憶がないので

この日、どんな仕事をしたか全く覚えていない。


仕事が終わって飲み会の仲間や友人に連絡して

やっぱり本当に、


死んでしまったんだ


という事を実感した。


どこかで悪い夢だと思ってる部分もあって

誰か他の人に連絡したら実はドッキリだった

なんて事もあるんじゃないかって、バカバカしく

聞こえるかもしれないが、どこかで期待してた。


でも、知り合いに連絡する度に

僕たちの大切な友人はこの世からいなくなったんだ

という事をただただ確認するだけだった。


夏の終わりも近い8月後半の出来事だった。


残り1週間ほどの挑戦の日々を残したまま

だけど心は挑戦のステージにはなく

死んでしまった友人の事しか考えられなくなっていた。


これが1人目の大切な人を失った時の話。


大切な人でいなくなった人は他にもいるけど

順番が異なって、いなくなったのは

彼が1人目だったんだ。

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Image by Jukka Aalho

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