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人生の醍醐味 296 雨雲

Image by Olia Gozha

雨雲


2023年の2月は例年より雨が多い気がする。

ホノルルに越して来て、まだ4年。  例年と言っても、この場合は過去4年だけの経験から割り出したにすぎない。


けれど、考えてみると、実地調査と称して、引っ越す前の四年間、1月と2月にホノルを訪問していたので、合計8年間の冬を比較していることになる。


8年間の冬の比較に過ぎないが、私の個人的印象では、今年の二月は何時もより雨雲が多く、雨の降る時間も長い。


でも、亜熱帯の樹木は嬉しそうで、その喜びが歩き回っている私にまで伝播して、楽しい気持ちになれる。  樹木よ、気分を良くしてくれてありがとう。  


ホノルルを歩き回っていると、建物の建築現場を通り過ぎる場合が多い。


いつの間にか、新築のビルが出来上がり、運が良いことに、公の屋根付き無料休憩所まで出来たことに気がつき、早速、利用している。


携帯電話の最先端機能のお陰で、 自分の部屋にいないで、 野外でも座る椅子さえあれば、文化的内容を勉強する事が可能だ。 文章と遊ぶことも出来る。


今日は、ホノルル美術館主催のイベントであるドキュメンタリー映画を観賞した。


大都市にあるアフリカ系アメリカ人の教会の出来事を数年観察しているドキュメンタリー映画であった。


その教会は長年、スープキッチンを運営している。 名前はスープキッチンであるが、実際の画面ではお肉、野菜とスパゲッティ等普通の食事を無料で提供している。しかも、毎回メニューを変える工夫もしている。


料理人一人は雇人であるが 後はバランティアの人々が順番に手伝っている。


利用者は常連が多く、お互いが顔見知りの場合もある。 皮ジャンパーを着ている人も列に並んでいる。  自分の殻にこもってしまっているような無口な人も並んでいる。  少なくとも、一食分の食事代を浮かせる事ができるのだ。



メキシコから来た不法移民の家族、すなわち母親と3人の子供たちを、その教会内の聖域で生活させている。


教会内にいる限り、米国政府移民局の役人も手が出せないようだ。  強制送還されると、村のギャングに殺される可能性があるので、米国に難民として逃げて来たようだ。


現に、その家族の親戚である10代の男性は、残酷にも頭を切り取られ、村の晒し者になったようだ。


その犠牲者の身体の部分はどこにあるのか誰も分からない状況だ。


米国では、しばしば、教会は神を讃える場所であると同時に、社交の場であり、相互扶助の場所であり、しかも、難民を受け入れて移民局職員が強制送還できないような砦の役割もになっている。



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