top of page

15/1/24

満月の海、生まれたままの姿で・・・

Image by Olia Gozha

山羊座の満月。 ひとり、月明かりの海へ出かけた。 ゴウゴウと波音が響き、 黒い壁となってそそり立つ波があの世との境のように感じる。 すごく恐怖だった・・・

その黒い波が立ち上がったものが青く光る瞬間・・・ 幻想的なその光は信じられない最高のギフト。 そう、ウミホタルたちのパフォーマンス。

マントラの声を響かせ、 自分の身体がそこにあることを意識できると 少し気持ちが楽になりはじめた。

携帯の電話が鳴り、 魂の友達が近くまで来てくれてることにすごく救われる。 彼女が一緒にいてくれることが用意されていたなんて。

わたしが発するマントラに彼女の声も重なり、 宇宙に広がっていくと波の音が消えてなくなる瞬間・・・ 気が付けば波は柔らかな表情へと変わり、 月を覆っていた雲がぬぐい去られた。

なんてうつくしいせかいだろう・・・

恐怖は身体からはなれ、 身につけているものをすべて脱ぎ去り、 ニンフのような自分のシルエットを思い描きながら 波間へ走り込んだ。

ドキドキする黒い海に、自分の身体が融け合っていく。 海に浮かび大の字になって空を仰ぐ。

波に揉まれて水中から目に入った金色の月。

気が付けば彼女も海の中。 魚のように波と戯れては、わたしたちは抱き合い、 また波間に埋もれていく・・・

生まれたままの姿で砂浜を駆け、 踊り、抱き合い、大笑いし、走り回った。

「無人島にいるみたい。」

冷えた身体を海から離し、 布に包まれた身体にぬくもりがかえってくるのを感じると、 信じられないくらいの安心感に満たされていた。

間違いようのない幸せな瞬間・・・ すべてが用意されている。

とてつもなくうつくしいせかい・・・

あ〜、なんていうことを神様はしてくれるのでしょう。

銀色の光を放つ水銀のような波のゆらめきと、 彼女の舞う姿が遠くに重なり、 この世のものではない世界を見せてくれてた。

涙が込み上げ、胸が熱くなる。

そして、声を張り上げて大笑い。

「生きる世界はなんて素晴らしいんだろうね。」

すっかりとベクトルが変わったんだ。 なんて素晴らしい月夜の物語。

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page