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15/1/20

新世界ボウリング誕生 凸凹物語2 -起業準備編-

Image by Olia Gozha

※この物語2では、新世界ボウリングが生まれ、ビジネスとして成り立つまでの過程を、
僕らの葛藤と試行錯誤を交えながら、YouTubeを使ったビジネスとはどういうものがあるのか?
何を大切にするとうまく行くのか?? なんて、ちょっとエラそうな視点で書いていきます。

『それおかしく無いですか?』から始まった。



僕はボウリング場で働く36歳、

もうとっくに自分の事を【僕】なんて言うのはおかしな年齢だという事は分かっている。


でも、なぜか今でも僕は【僕】という自己表現にこだわる、

すこし子供染みた大人に成り切れない一面があるようだ。



そんな僕が年下の後輩に、【さん】をつけて呼ぶボウリングの師匠がいる。


その人は、今後一緒に前代未聞のビジネスを展開していく、

後のボウリング業界のカリスマ、


ボウリングYouTuber新世界佐藤こと、『佐藤圭一郎』である。



本書のお話しは、僕と佐藤圭一郎が、

流行りの動画メディア『YouTube』を使って、


いかにしてビジネスの成幸を成し得てきたのか? 


とくに立派な肩書や資格などの無い、全くの素人二人が、

業界で起きている様々な矛盾に怒りを燃やし、


勇気と信念と、助けをえながら問題を解決し、ただひたすらに自分を信じて、

YouTubeで情報を発信し続ける事で、


田舎のサラリーマン生活から抜け出し、

これまでに聞いたことの無い前代未聞の効率的なビジネスを行なえるようになるまでの軌跡を、

ビジネス的な観点から書き綴る、実用的なノウハウ物語です。



ぜひ、楽しみながらYouTubeビジネスに取り組んだ軌跡から、

何が起こり、何がビジネスの成幸において

大切な要素だったのか?を、感じ取ってみて欲しいです。


■■ ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―ー―


それは、いつもと変わらない深夜の勤務中、

僕は毎日同じ作業をいつものタイムスケジュールに追われながら、

何も考えず、せっせと作業を進めていました。




ふと、時計を見上げると、時計の針はちょうど4時を指していました。


でも、その意味する時間は、深夜というべきか早朝というべきか判断しにくい

早朝の4時の事でした。



そこに、ボウリングのボールを加工する作業をしていた佐藤さんが現れ、

何だか険しい表情で、額いっぱいの汗をかきながら、

お客さんへ加工済みのボールと一緒に渡す、納品伝票を書いていました。



「佐藤さん、お疲れ様です。まだ帰らないんですか?」


「はい、まだ作業が終わらないもので、、」


「もうこんな時間なんですし、明日にすればいいじゃないですか?」


「いえいえ、こんな程度は別に普通ですよ、前にいた勤務先ではもっと長く仕事してましたから。」


「へー、それは厳しい環境でしたね、、でも、残業代とかは出るんですよね?」


「いえいえ、まさか、、今どきこの位の仕事じゃ残業代なんて出ないですよ。」


「えー!いま以上の仕事をしていて残業代ゼロ?」


「はい。当然ですよ。ボウリング場の景気はよくないですし。」


「ちょっと待ってください、、じゃ、今も残業代は無しでやってるんですか?」


「いえ、違います。今は時々、店長がタイムカードをみて、適当に残業代を付けてくれる日もありますよ。」


「はあ?時々って、、それおかしくないですか?」


「まあ、そう言われても、、私の力では何とも、、でも、こういう残業は嫌いじゃないですし。」


「いやいや、それは絶対におかしい!佐藤さんもそれはおかしいって思わなきゃダメですよ。」


「まあ、そう言われましても、、仕方ないじゃないですか、仕事ですし。」




そう言って、流れ出る大量の汗を拭いながら、メガネを上にずらして、

目を『ぐっ』と、閉じては開いたりを、無造作に繰り返していました。

そして、この当時の佐藤さんは、実に体重が3桁を越える体型をしていました。



佐藤さんは、僕にボウリングの面白さを教えてくれた仕事の同僚であり、

スポーツボウリングにおける師匠でもあります。


おそらくスポーツボウリングという言葉に馴染みの無い方が多かとは思いますが、

現在のボウリング利用者というのは、およそ9割がレジャーとして、

そして残り1割がスポーツとして行っている人々で

ボウリング場経営がなされている所が多いという現状です。



きっと、一度は見かけた事があるのでは無いでしょうか?

ボウリング場に来るのに、重いマイボールをカートバッグに入れて、

ゴロゴロと音を立てて来場してくる姿などを、


そして、そのスポーツとして行っている方々の割合の多くは、

40歳代から60歳代の男性で、残念ながら、女性や、若い世代になるほど、

スポーツとして取り組む利用者は極小数になっている状況です。



ですが、そんな利用者が激減しているスポーツボウリングは、

昨今の健康ブームに乗り、

シニアの方々の運動不足の解消や、健康維持、

または仲間同士の交流のきっかけとして、


現代におけるコミュニティビジネス形成の成功事例として、

全国各地で盛んに活動が行われている所もあります。




そんなスポーツボウリングにおいて師匠の佐藤さんは、


正直なところ、華々しい大会実績というのは少なく、大学時代から、

ただただストイックにボウリングの上達の為に、

練習と研究を生きがいにして日々の精進を楽しんで来た、という人です。



でも、その佐藤さんの教えは、


いわゆるスポーツボウリングの教科書で言う事とは逸脱しており、

本場アメリカのハイレベルなボウリング技術を自身の体で検証しながら、

欧米人ではなく、日本人にも当てはまる、効率的で効果的な練習方法や、

より高い基準のスコアを再現性高く出して行ける体型建てたノウハウを持っていました。



また、その効果は、もう驚かずにはいられない程で、


無駄のない、流れるような綺麗なフォームから繰り出されるボールは、とても強く、

単に曲がるボール以上に、カッ良く、しなやかな軌道を描きパワフルで、

まさにスポーツボウリングをする者にとっては誰もが憧れる、

とても素晴らしいノウハウを持っていました。



そしてそれは後に、YouTubeを使った情報発信をして行く中で、

『パワーストローク投法』という名前が付き、


現在は憧れの技術として広く認知されるようにもなり、

多くのスポーツボウラーの希望と指針になって行きます。




仕事の為に生活しているというジレンマと怒り



そんな、経歴や実績はいまいちパッとしない佐藤さんでも、

ことボウリング指導という面では、他に類をみない特別なものがありました。


それは、当然ながら僕の感覚だけに留まらず、

実際のボウリングレッスン会などで指導を受けた多くのボウラーさんが認める所であり、


スポーツボウリングにおける、多くの悩みを解決し、

次の新しい世界を見せてくれる存在として、

徐々にボウリング指導のカリスマになって行きました。



でも僕は、そんな姿を見ていて、『こんな事は許せない』という、怒りがこみ上げて来ました。


なぜなら、そのカリスマの佐藤さんは、相変わらず、

残業代が時々しか付かない残業を、毎晩行っていたからです。


そんなある日、僕は佐藤さんに言いました。




「佐藤さん、この状況っておかしいと思わないんですか?」


「そりゃあ、おかしいと思いますよ!でも、しょうがないじゃないですか。」


「本当にしょうがないんですかね?もう一度店長に話してみてはどうですか?」


「いやいや、いいですよ。そんなに苦じゃないですし。」


「でも、顔がそうは言ってませんよ。」


「そうですか?別に普通ですよ。っていうか、生活して行く為には仕事をしなきゃですから、多少の我慢は必要ですよ。」


「そうかなあ?確かに僕とは立場も勤務時間も違うから何とも言えない部分はありますけど、今の佐藤さんは、生活の為の仕事じゃなくて、仕事の為に生活してるって感じですよ!」


「ほんとにそれで、辛くは無いんですか?」


「うぅ、、、(苦笑 確かに、平野さんの言うとおり仕事中心の生活ですね。」


「そうですよ、仕事のせいで競技会にも出れない、実家にも帰れない、車の免許も取れないんじゃ、この先ずっとこのままで過ごすって事ですよね。ヤバイでしょ、それって。」




ついつい余計な一言が出てしまい、その言葉で、さすがの佐藤さんもプチッと切れてしまいました。


「そんなの分かってますよ!でもどうしようも無いじゃないですか!!」


「貯金も無い、車も無い、仕事もボウリング以外やったことなんか無い、だから他に行く所なんて無いんですよ!」




その時の佐藤さんは、これまで見たことの無いくらい、顔を真赤にして鼻息も荒く、

明らかに興奮しながら、言うだけの、口だけの僕に対し怒っていました。そりゃそうですよね。


でも、もしかしたら、その時に初めて、僕も佐藤さんも、この思い通りにならない現実の中で、

いくら頑張っても抜け出せないという、現状のジレンマを直視したのかも知れません。



当然、その事を言った僕も、その解決方法が提示できず、

悔しい思いをしたのは言うまでもありません。


ですが、これが後の僕達の、業界の常識を覆す行動のきっかけになるとは思いもよりませんでした。



ー 次回予告 ー

・YouTubeで業界の常識をぶっ壊しましょう!

・でも、どうやって飯食うの?ビジネスモデルという壁



:投稿後期


先日、以前の投稿記事が2000ビューを達成したと、ストーリーズさんからメールを頂き、

こんな僕らの物語でも読んでくださる方が大勢いるんだなー。と、驚き、

この度は、その続編というか、ビジネス視点をもって書いてみました。

現在の僕は、YouTube戦略プロデューサーとして、世の中に存在する

【良いモノ】【良いコト】【良い情報】をYouTubeを使って広め、知ってもらい、

それをビジネスに昇華させるというビジネス支援に力を入れて活動しています。


そんな訳で、今回からの物語は、ビジネスやご商売をされている方にも、ぜひ読んでいただき、

YouTubeを使ったビジネスの可能性というものを感じてもらうきっかけになればと思っています。


また、要望が多ければ、頑張ってなるべくはやく、

続編も書こうと思っていますので、


ぜひご覧になられている方々には

【続きが読みたい】ボタンを押して貰えると励みになりますので、

ぜひよろしくお願いします!(^-^)


・新世界ボウリング.com 事務局

・YouTube戦略プロデューサー

・グローカル&シェア合同会社 代表

平野 久信


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ま、あまり投稿しないですけど、、(笑)


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