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15/1/19

仕事を辞めてフィリピンで大学院生をしている話【第6話】

Image by Olia Gozha

タクシーに乗り込むと運転手のダンさんに行き先を告げた。私が滞在していたケソンシティからは一番遠いデ・ラ・サール大学だ。それはマニラ市のヴィト・クルーズにある。近隣には動物園、遊園地、サッカー場、野球場などがあり、地元の人や観光客も多く訪れる場所だ。また、マニラ湾沿いにあるアジア最大のショッピングモールであるモール・オブ・エイジアへも車で15分程度と近い。


ダンさん「いちおう後部座席のドアをロックしておいてね。」

「どうしてですか?」

ダンさん「ドアを強引に開けて荷物を持って行っちゃう人がいるらしいから。」

「へぇそんな人がいるんですね。見たことありますか?」

ダンさん「長年この仕事やっているけど見たことないね。ま、場所にもよるんだろうけど。」


とりあえずダンさんの言葉に従いドアをロックし、目的地へ向かうことにした。平日の朝と夕方にはラッシュアワーがあり道路も電車もかなり混雑するが、幸いこの時は平日の10時頃だったので道はさほど混んではおらず、1時間程度で目的地へたどり着いた。





大学構内には緑と白を基調にした伝統的なデザインの建物が並んでいる。ゲートのすぐ後ろには青々とした芝生が広がり、学生達が座って本を読んだりスポーツを楽しんでいる様子が伺える。中央には高層階の近代的なデザインの建物がそびえ立っている。



守衛の居るゲートに着くと身分証の提示を求められた。パスポートを渡し、ビジターカードを受け取った後、ボディチェックを受けてようやく入場を許可された。



たどたどしい英語で守衛に聞く。


「あのー、入学関係の窓口はどこでしょうか?」

守衛「ああ、それだったらあの高い建物の中にあるよ。」


途中、学生に道を聞きながらなんとか窓口にたどり着く。予想に反して銀行の窓口のような近代的な作りだ。窓口の入り口付近にある端末には、どのような目的で訪れたのかを選択するよう表示されている。入学に関する問い合わせのボタンを押すと、番号が書かれた紙切れが出てきた。この番号が呼ばれるまで待てということらしい。



しばらくして私の番号が呼ばれた。


「あの、、、大学院に入りたいんですけど。。。」

受付のお姉さん「学部はどちらですか?」

「コンピュータサイエンスかインフォメーションテクノロジーです。」

受付のお姉さん「あいにく次のトライメスターの受付はもう閉め切っています。2ヶ月後にまた来て下さい。」

「。。。」


セメスター制が一般的なフィリピンの大学だが、デ・ラ・サール大学は珍しくトライメスター制を採用している。スケジュールは厳しいが、順調に単位を取得すれば早く修了できるということなのだろう。



それにしてももうすでに閉め切られてしまっているのか。。。しょうがない次を当たるか。。。

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