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14/12/30

76,000円 Vol.01

Image by Olia Gozha

もう19年前、19歳になる春のことですね。

高校を卒業して、学資ローンの利息返済、家にいれる家賃、学費を稼ぐためにバイトをやってたんですよね。


で、選んだのが警備員のバイト。時給1000円で、まぁ、わりかし稼げそうだったんで、これしかないやろ、と。体格の良さもあったし、やってみたい、稼ぎたいのでと面接で伝えて即採用でした。


あまり詳しく書くと問題あるので、具体的な名称は避けますね。

毎年、ゴールデンウィーク近くになるとその地域での大きな祭りというかその一帯でのイベントがあって、その祭りが開かれるのが「大きな公園」なんですね。


その「祭り」の警備の仕事が、その警備会社では新入りバイトの登竜門的なイベントだったらしく(社員はどう思ってたか知らないけど、バイトの中ではそうだった)、毎年、その年の新入りがその祭りにどのような「シフト」で入るのか、それによってその年の「期待の新人」を見つけるようです。


勤務時間は日勤が9時~18時、夜勤が18時~9時(仮眠時間はあるけど正確に決まってない)。

日勤の勤務内容は歩行者の安全確保(横断歩道や駐車場出入り口)、夜勤は公園内のブースの監視(公園内に幾つかのブースやボールプールなどが設置されており、そのブースの中には缶ジュースや食料品、景品などもあるため、監視がいる)及び巡回、本部テントでの座哨でした。


で、このイベントの警備にどのようなシフトで入ると「期待の新人(エースであったりホープと呼ばれる)」と呼ばれるようになるかといいますと、


「5月の2日の夜勤~5月6日の朝まで」いわゆる「ぶっ通し」です。


毎年、必ず一人はそれを実行する人間がいるようで、当然ながらその後バイトの先輩からもかわいがられ、会社からも認められ、同期のバイトからは一目置かれる存在になります。


で、そのイベントの警備の話が入ってきまして、僕は体力に自信があるのと、稼ぎたい、認められたかったのでその「シフト」で申し込みました。

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