top of page

14/12/11

それは「心に風邪を引いた」ことから始まった⑥

Image by Olia Gozha

うつ病だという烙印

家族は「怠け者がなる病気だ」と一蹴して

甘えを許してはくれなかった。

(心配しすぎて厳しいことを言うのがうちの家族の特徴だ)

毎日、上司から仕事のTELがあって

「あれはどうなった、これはどうしたらいい」と。

頼ってくれるのは嬉しい限りだが、診断書を提出した途端何も言わなくなった。

「別れるわけじゃない」という彼のひとことにすがって

毎日何回も電話して、メールした。

「ウザいと思われるかも」なんて、冷静な判断はできなかった。

ひとりで部屋にこもって、何もすることがない。

というより、やる気もないからぼーっとしているって感じだった。

自分にとって「うつ病」という烙印を押されたことが

かえって病気をひどくさせている気がした。


本はダメでも軽いものならいいよと許可をもらって

買った雑誌は広告に至るまで隅々読んでいた。

そこで見つけたのだ。

「電話カウンセリング・占い 1分〇〇〇円」という広告を!

誰とも話さない日々で退屈していたこともあって

「TELしてみようかな」と。

決心するまで1週間毎日迷ったが

「よしっ」と思ってTELをしてみた。

受付を済ませ、待っていると

「今日はどうしましたか?」

と優しい声。

自分の置かれている状況や不安をひとしきり話すと

とても安心して穏やかな気持ちになった。

タロットカードとカウンセリングで、受話器の向こうの先生は私の孤独をやわらげてくれたのだ。

単なる未来予測のような占いという感じではなかった。

どちらかというとセラピーに近いもので、

占いとは違った感覚と生まれて初めて出会った気がした。

ひとりで孤独と病気と向き合っていた私にとって

救われたという思いがしたのだ。

それが、タロットカードとの新鮮な出会いとなる。

そして、この日を境に電話占いに依存することになるのだ。つづく


心の風邪予防に

無料メール講座「自分自身が歩くパワースポットになる!心の断捨離7つの習慣」

http://www.reservestock.jp/subscribe/25825

もよろしくお願いします。


←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その0:プロローグ】

2009年末、当時中学3年生。受験シーズンも真っ只中に差し掛かったというとき、私は父の母国であるスペインに旅立つことを決意しました。理由は語...

paperboy&co.創業記 VOL.1: ペパボ創業からバイアウトまで

12年前、22歳の時に福岡の片田舎で、ペパボことpaperboy&co.を立ち上げた。その時は別に会社を大きくしたいとか全く考えてな...

社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話(1)

※諸説、色々あると思いますが、1平社員の目から見たお話として御覧ください。(2014/8/20 宝島社より書籍化されました!ありがとうござい...

【バカヤン】もし元とび職の不良が世界の名門大学に入学したら・・・こうなった。カルフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでの「ぼくのやったこと」

初めて警察に捕まったのは13歳の時だった。神奈川県川崎市の宮前警察署に連行され、やたら長い調書をとった。「朝起きたところから捕まるまでの過程...

ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。

旅、前日なんでもない日常のなんでもないある日。寝る前、明日の朝に旅立つことを決めた。高校2年生の梅雨の季節。明日、突然いなくなる。親も先生も...

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

bottom of page