top of page

13/8/11

ゴミとして処分されかけた我が家の愛犬

Image by Olia Gozha

ペットショップにて

犬を飼い始めてしばらくしてもっとよく犬の事を知りたいと思い、近くのペットショップへ。私自身子どもが小さく仕事もしていなかったのでその店のオーナーが「勉強しがてら午前中だけでも手伝いにこない?」と声をかけていただいたのでそこで犬のお手入れ、散歩、体の事など教えていただく事がスタートしました。


犬の繁殖

当然の事ながら犬を販売するために繁殖をさせていました。私はこの事実を知らなかったのでかなりショックを受けました。犬の意志に関わらず無理矢理繁殖させて販売している実態、沢山の子犬が生まれた際、息絶え絶えの子犬が沢山いるという事。ただ犬の事が知りたかっただけなのにこんな実態をまざまざと見せられ戸惑いが大きかったですが、反対に実態を知れてよかったと今は思っています。


小さな命

運命的な出会いをしました。息絶え絶えでもう数日で死ぬのでは?と言われていたミニチュアダックスフンドの雄が1匹。か弱い声でクーンクーンと泣いていました。生後間もないこの子は健気にも一生懸命お母さんのところに行きながらも他の兄弟が大きく、はねのけられておっぱいを吸えずに弱っていました。店長は「死ぬやろうで、そっちの段ボールに入れといて」とゴミ箱行きを宣告されたこの子を「はいそうですか」と捨てる気持ちになれず「私が育てていいですか?」と声をだしていました。店長は「好きにしな」と言ったので、ミルクを人工的に飲ませ育てました。


生きる選択

毎日一生懸命飲んでくれました。最初は吐き出したり飲まなかったりしましたが夜中も起きて飲ませると少しずつ飲み始め、日に日に大きくなっていきました。獣医さんに診察してもらうと「もう大丈夫」とのこと。でもすぐ風邪をひいたり、最初のうちは獣医さんのところに行ってばかりでした。それでも目が開きよたよたと自分の足で歩き、走り、どこに行くにも赤ちゃんの後追いのように私にくっついてきて可愛くて仕方ありませんでした。この子は自分で生きる選択をし、一生懸命私の気持ちにこたえようとしてくれました。


家族が増える事

ペットは家族だ、とよくいったものです。子どもを1人迎え入れる気持ちで我が家にきてもらったこの子。最初獣医さんは長生きは出来ないかもしれない、と言われていましたがそんな言葉はどこに行ったのか、今年で8歳を迎えました。大きな病気もせず、元気いっぱいです。あのときゴミ箱にいれていたら。。。と思うとゾッとします。 そしてペットショップの在り方を問う一方で、一人間として生きれるものすべてに価値があるという慈しみの気持ちは誰もが持ち続けなければと思えた出会いでした。私はこの子のおかげで命の大切さ、生きる力強さを再確認出来た事は宝物の出会いでした。ありがとう。

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

忘れられない授業の話(1)

概要小4の時に起こった授業の一場面の話です。自分が正しいと思ったとき、その自信を保つことの難しさと、重要さ、そして「正しい」事以外に人間はど...

~リストラの舞台裏~ 「私はこれで、部下を辞めさせました」 1

2008年秋。当時わたしは、部門のマネージャーという重責を担っていた。部門に在籍しているのは、正社員・契約社員を含めて約200名。全社員で1...

強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話

学校よりもクリエイティブな1日にできるなら無理に行かなくても良い。その後、本当に学校に行かなくなり大検制度を使って京大に放り込まれた3兄弟は...

テック系ギークはデザイン女子と結婚すべき論

「40代の既婚率は20%以下です。これは問題だ。」というのが新卒で就職した大手SI屋さんの人事部長の言葉です。初めての事業報告会で、4000...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

bottom of page