電車でひとりごとを言うおじさんに遭遇した、ただそれだけのことです。
世のなかで一番気をつけなければいけないのは「ひとりごと」と「半笑い」ですよね!
その昔、家に帰るために電車に乗っているときのことでした。
変なおじさんが、ひとりごとを言いながら僕が乗っている車両に乗ってきました。
いますよね。
ひとりごとをずうっと言っている人。
しかも、会話調。
怖いですよね、ひとりごと。
とくに怖いですよね、会話調。
音楽を聴いていた僕は、変なおじさんが乗ってくるなり、
運命的なものを感じ、すぐさま音楽を聴くことを中断し、
変なおじさんの【会話】に耳を傾けた。
この変なおじさん、
僕の人生で初めて見る髪型をしておりました。
※PCで似顔絵を書いてみましたので、分かりづらいとは思うのですがアップします。

まず、頭部の7割は、基本的に坊主(白髪まじり)です。
はげていません。
しかし前髪中央の2か所のみ、直径3cmほど、「ピョン」と伸ばしているのです。
鬼のツノみたいなのが、頭の真ん中、前のほうに縦に2つ並んでいるようなイメージです。
垂れていますが。
さらに、注目すべきは頭部後面です。
耳の後ろ辺りから、急にロンゲになっているのです。
この髪型を形成した経緯と意図が、まったく予想できません。
そして、僕は、このあと、とんでもないものを目撃してしまいました。
変なおじさんが、僕の座っている席の隣の隣に座ろうとしたときでした。
服装は、上下スウェットという、ラフな格好だったのですが、
ズボンのケツの割れ目部分に、
ズボンのケツの割れ目部分、ちょうど肛門の辺りに、
スーパーのお惣菜の品名表示用シールが、縦に張り付いていました。
想像がつくでしょうか。
あの、ラップに貼ってある、バーコードとか内容量とか商品名が印字された、
あのシール(ラベル)です。

こんなやつ。
商品名は、
『油揚げ』でした。
食べたのでしょうか。
はがすと穴が開いてたりして、あえて貼っているのでしょうか。
この事態を形成した経緯と意図が、まったく予想できません。
さて、問題のひとりごとの内容ですが、
僕がイヤフォンをはずしてから聞いた第一声は、期待を裏切らないものでした。
おじさん「あ・・・」
おじさん「あ・・・」
おじさん「あ・・・」
おじさん「あせるコジキは、、、」
おじさん「か、」
おじさん「稼ぎが少ない。。。」
にー「・・・・・・。」
どういうことでしょうか。
まったく話しが見えません。
まず、コジキに何があったのか。
なぜコジキは焦ったのか。
コジキの稼ぎってなんなんだ。
何を焦って稼ぎを減らしてしまったのか。
自身の体験談による教訓なのか。
(後日調べて、格言のようなものだと知りました)
なかなかやってくれます。
二言目は、
おじさん「ちびまる子ちゃん」
でした。
会話の流れというか展開がまったく想像できません。
その後、きょろきょろし始め、
僕のほうを見ながら、こう言ったんです。
おじさん「わ・・・」
おじさん「わ・・・」
にー「(わ?)」
おじさん「忘れもの・・・」
おじさん「しないように・・・」
にー「(親切心での僕への助言かな?)」
おじさん「わ・・・」
おじさん「わ・・・」
おじさん「忘れもの・・・」
おじさん「しないように・・・」
おじさん「気をつけて、くださいね・・・。」
にー「(ああ、やはりそうか。優しいおじさんだなあ。)」
おじさん「さ・・・」
にー「(おや?)」
おじさん「財布・・・」
にー「(財布。)」
おじさん「財布とか・・・」
おじさん「忘れないように・・・」
おじさん「気をつけないと・・・」
おじさん「いけませんね。」
にー「(確かに。)」
おじさん「さ・・・」
にー「(むむ?)」
おじさん「財布・・・」
にー「(リピートか?)」
おじさん「あ・・・」
おじさん「財布・・・」
おじさん「財布・・・」
にー「(忘れません。ありがとう!)」
おじさん「忘れた・・・」
にー「(!!!!!!!!!!)」
おじさん「まいったな・・・」
おじさん「こまったな・・・」
おじさん「財布忘れてきた・・・」
さすがに吹き出すところでした。
周り(主に僕)に忘れもの防止をうながしておいて、
あんたが忘れてるんかーーーい!!!
みたいな。
残念ながら、ここで降りる駅に着いてしまい、
変なおじさんのこのあとの【会話】は、聞くことができませんでしたが、
納得のいく【会話の落ち】が聞けて、満足でした。
おじさんの財布が実はバッグに入っているといいなと思いながら、車両をあとにしました。
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