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14/12/2

おばさんと無農薬レモン その4

Image by Olia Gozha

iPadでお客さんと直接とつながって料亭に葉っぱを卸すおばあちゃんたちをテレビで観て、レモンで村おこしができたらいいなと思った。

住んでる地域が、公会堂の洗剤を買うにのにも躊躇する財政難なの。

ふんだんにあるレモンを売ったら財政が潤うんじゃないか。

どう活動していくのか、ビジネスをしている知り合いに会って相談した。

でも、個人の畑のレモンを売ってどうやって地域の財政が潤うのか道筋がわからなかった。


微生物が高齢のおばさんを気づかった「レモンは採りに行くし、畑の作業を手伝うよ。」という言葉をおばさんに伝えたけど、一度も手伝うことはなかった。

おばさんから、だんなさんが生きてたころに一緒に畑で作業したこと、息子さんが小さいころは畑で遊ばせなが苗を植えたこと、そんな思い出をきいた。

おばさんにとって畑は、おばさん自身と家族の歴史がきらめいている場所で聖域なんだと思った。


わたしにできるのは、レモンつくってる人にレモンおいしいですよ、と伝えることだと思い直した。

おばさんがレモンを持ってきてくれるたびに、ほかのことは後回しにしてケーキを焼いて渡した。


この夏おばさんが亡くなった。


おばさんがレモンに誇りを感じたかどうかはわからないけど、

わたしがしたいことはやった。


その後、おばさんの息子さんからレモンをわけてもらえることになった。

新しく、おじさんとおばあさんからもわけてもらえることになった。


相変わらず、

薬をかけないレモンはぼこぼこで価値がない、

3個1セットでの話し合い。

地域の特色なのかな。


ほしい人12人集めて「600個ほしい、値段はひとつ100円までなら買うって言ってるよ。」

って伝えたら、

「ほしい人をみつけるのが大変、そんなにレモンガブガブ食べる人はいないから30個でいいら。

3個100円でいいら。」

との返事で会話がかみあってない。


でもね、もう値段とか流通は後回しでいいの。

レモンがすごくいい値段で売れた時期があって、売れなくなって木のオーナー制度をやったけどうまくいかなくて、子どもたちはサラリーマンになって家を出て、この後畑がどうなるのかわからない、そんな話ばかり聞いたの。

レモンは希望ですよって何度も話したことで、何度も絶望のときを思い出させてしまったかもしれない。

わたしの「いい」と目の前にいる人の「いい」は違っていて、「いい」ことをすると傷つけてしまうことがある。

ケーキなら今までみんなうれしそうに受け取って、ほんのりあったかいうちから食べてくれた。

畑に入れてもらって、レモンを採って、話をして、「好き」を表現しようって気づかせてもらえた。

なにもしなかったら一生人生が交差することのない人たちから素晴らしいギフトを贈ってもらえて感謝でいっぱいです。




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