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13/3/5

自分を変えるきっかけをもらった人との出会い

Image by Olia Gozha

 末っ子が小学5年生になった初めてのクラス懇談会。隣のクラスの先生は、上の娘の担任の先生で「今年度もお願いします。」とママ友とご挨拶に。そしたら、「娘さんの担任は、今年2年目の先生で初めての担任だから、クラスの事もよくわからないだろうから、お母さん達が役員になってくれると有り難いんだけど・・・」と言われ、そのママ友と立候補がいらっしゃらなかったら私達がやります、とお返事させてもらいました。が、案の定、役員なんてよっぽどじゃなきゃ立候補なんてあり得ない話で、正直私としては、もう何回役員をやったかわからないぐらいやっているので、おっくうでした。 そのママ友が立候補をする時に「ヨウコさんと一緒にやらせてもらいます」と言っちゃったもんだから、仕方なく役員に・・・。初めての担任の先生とも挨拶。

「初めまして。今年度1年よろしくお願いします」と挨拶されましたが、初めての先生にいつもの私の悪いクセで初対面はぶっきらぼう。「あ、はい」と満足に挨拶もせず、その場は立ち去りました。 連絡網、手紙、いろんな事に対して、なんだか勝手が違う物を作る先生で、少々クラスの中でのお母さん達から、先生に伝えて下さらない?という声があがり、なんだか最初からいろいろやる事が・・・。

このとき、まさかこの先生とのご縁がのちのちに続くとは全く予想もしませんでした。

私の気持ちとは裏腹に子どもは「先生、めっちゃ面白い!やりたい事、いっぱいさせてくれるし、給食のお残しも怒らないし、いい先生だよ!」と大好きになっていく我が子を見て、なんだかよくわからない先生だな、と感じましたが、子どもが好き、と言っている事がなによりで、安心して学校に送り出しました。

初めての授業参観も「お母さん達はお子さんの横でもいいし、どこでも構いませんので、見てあげて下さい。」ととても自由。初めての懇談会も「先生、うちの子めちゃくちゃだらしないんですが。。。」と相談したら「それでいいんじゃないですか?」「あのー、成績は?」「頑張っているので、このまま頑張ったらいいと思います」と今までの「ここを直すといいですね」「ここはご家庭でお願いします」といった懇談ではなく、どれもこれもそのままでいい、今のお子さんを受け止めてやって下さい、だけおっしゃっておしまい。

そんな面白い先生とのクラスは、子ども達も生き生きとし、少々だらしなさが気になってはいたものの毎日学校に行きたがる子どもの姿は親として、安心しきっていました。

突然の辞職

3学期に入ってすぐ、ご家庭の事情で退職された担任の先生。よほどの事があったのであろう・・・それにしても、なんであと少しなのに・・・・いろんな想いが頭をよぎりました。 子どもは大好きだったので、学校に行く前になると涙を流し「先生のいない学校は行きたくない。面白くない。」と。学年団の先生に相談し、とにかく学校に来たら全力でサポートして下さるというので毎日頑張って送り出しました。そして、子どもと一緒にその先生にお手紙を書きました。

心配で、お宅にも電話をかけたら数日後、先生から直接電話が!!子どもも嬉しそうにいろいろ話をしていました。

クラスの親さんも皆さんしょんぼりとした雰囲気になり、お母様達ともお話をし、なにかできないものか、と。クラス役員ということもあり、学校にも何故、この時期に担任をかえるのか、もう少しで5年生も終わりだから先生にもう1度帰ってきてもらいたい!」と何度となく掛け合いました。

が、1度退職した先生を戻す事は無理な話で、なにも先生の力になる事はできませんでした。この時ほど、自分の無力さに情けな無さを感じた事はありません。

食事会

子ども達がどうしても先生にもう1度会いたい!という事で、先生に連絡し、クラスの参加出来る子だけでもということで声をかけました。インフルエンザの時期だった事もあり、結局3家族しか集まれませんでしたが、先生に子ども達がおごるという事で、張り切ってました。一緒に写真を撮ったり、いろいろ話したり、みんなが嬉しそうにしているのを見る事がなにより素敵な時間でした。

先生との時間

こういう縁があって、先生と一緒に食事をしたり、メールでお互いの興味を話したりするうちにその後、いろんなワークショップに参加したり、先生が興味をもって進めている会に参加させてもらうようになりました。 私もこういう場に行く事が初めてですべてがドキドキすることばかり!なんだか久しぶりに子育てだけじゃなく、自分のやりたい事ややってみたい事がどんどん見つかり、幅が広がり、なんだか不思議な縁だなあと感じていました。

 

場を持つ事

いろんなワークショップやイベントに参加して、自分でもできないかなあと考えていた時に先生と一緒に教育についていろいろ考えるイベントを起こす事を計画しました。場を持つ、という事よりスタートが娘の担任だった人とこうやっていろんな事が出来ていく事が不思議なのと、どこに縁があるのかわからないという、自分の中でのミラクルがこの先生によって起こされていく事がなによりワクワクしました。

お互いが「親」「教師」「年上」「年下」というそんな関係を示す事を考えず、お互いを「人」として見た結果が、今もまだ続く、お互いを刺激し合う大切な仲間になっている事にとても感謝しています。

ここまで来るのに、喧嘩した時期もありました。笑

何ヶ月も連絡をしないで、もうきっと会う事もないかもしれないなあと思う時期もありました。

でも、また今、一緒に新しい一歩を踏み出そうとぼちぼち考えている最中です。

お互い、家庭や仕事、子育てや距離的に近くないところに住んでいる事もありなかなかハードルは高いですが、やろうと思えば気持ち一つでスピード感はでなくてもやれるんだ、という事に気づいた今はとてものんびりですが、確かに1歩1歩踏みしめている感覚はあります。

人とのご縁を初めて感じたこの出会いに感謝とこれからもいろんな事にチャレンジしていける仲間がそこにいる事に深く感謝な出会いでした。

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Image by Jukka Aalho

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