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14/10/29

ウィルキンソンのジンジャエール

Image by Olia Gozha

ジンジャエールが好きだ。

特にウィルキンソンのジンジャエールの辛口が好きで、見つけたら買ってくる。

今日も唐突に飲みたくなって買いに行った。

最初は飲みたいなぁ、、とふんわりとあの味が浮かぶのだが、だんだん飲まなくてはならないという脅迫観念のようなものに変わり、ウィルキンソンジンジャエールの画像をググり出し、しまいにはアル中毒患者のごとくヨダレを垂らして近所のカルディに向かう。

でもひとつ問題があって近所のカルディで売られているウィルキンソンのジンジャエールは瓶しかなくて、しかも冷えていない。だから飲みたくなって買いにいくと、一度家に帰ってわざわざ冷やしてから飲まなくてはならない。常にストックしておくべきなんだろうけど、あればあったですぐに飲み切ってしまうし。

さらにやっかいなことにジンジャエールを飲みたい衝動というのはそう長く続くものではなくて、冷やしている間に何か別の飲み物を飲んだり食事をしたりするだけでしゅっと萎んでしまう。瞬間最大風速は強いけどその分一瞬で過ぎ去っていく台風みたいに。

だからどうしてもすぐに飲みたいときは冷凍庫に入れて冷やし、時が経つのが速くなる黒魔術の呪文なんかを唱えながら待っていたりするんだけど(※最近時間の経つのが早いなぁと思っている方、それは僕のジンジャエールの消費量が増えたからかもしれません。)そういうときに限って急な用事が入ったりして、うっかり冷凍庫に入れてることを忘れてしまったりする。そして当たり前だけど炭酸というのは一度凍らせると解かしても全然美味しくない。

とにもかくにもとりあえず早く家に帰って飲みたい。カルディの人が丁寧に割れ物包装してくれようとしているのを丁重且つ迅速にお断りし、途中で立ち寄ろうと思っていた100均のことなどすっかりと忘れ、駆け足というかほぼダッシュで家の前の坂とマンションの階段をかけ登り、ジャラジャラとたくさん鍵のついているキーケースから瞬時に家の鍵を見極め、扉をあけて荷物をベッドに投げて、キッチンに立つ。もちろん土足のままだ。(もちろん嘘です。)

今回は三本買ったからそのうち二本を冷蔵庫に、冷えてないけど、背に腹は代えられぬ思いで一本はこのまま飲むことにする。ぎらついた目と手つきで栓抜きをがさごそと探し出し、瓶の蓋を開けたら、勢い余って左手の人差し指を削るように刃が引っかかり血が噴き出てきたけど、ジンジャエールのためにこれぐらいの代償は仕方ない。

傷口をぺろりと舐めて、蓋のあいたジンジャエールをぐっと飲み干した。ちょっと血の味がしたけど安定の辛口で、冷えてなくてもそれほど悪くない。やっぱりウィルキンソンのジンジャエールは最高ですね。



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