top of page

14/10/9

スポーツとは縁遠かった少年

Image by Olia Gozha

スポーツなんて、選ばれた人間のするものだ。


記憶が正しければ、それは小学生の頃までさかのぼる。


「毎朝、小さなグランドを10周する」というのが恒例だった。


ボクはこの時間が苦痛で仕方なかった。


なぜなら運動が大の苦手だったからだ。


実は、当時小児ぜんそくを患い、激しい運動をすると途端に心臓が苦しくなる。


それがとても辛かったし、それよりも辛かったのは

誰よりも走るのが遅かったのですぐに周回遅れとなり、

普段仲良くしてる友達に一瞬で置き去りにされる

言葉では言い表せない劣等感がたまらなかった。



正確には、それにすら慣れ劣等感すら当たり前になった・・・


そして仲の良かった友達はみな、スポーツが得意だった。


ボクだけ運動出来なくて、

でも、なぜ運動神経抜群の友達ばかりだったのかというと

ボクが「明るいデブ」だったからだろう。

運動の時以外は・・・



だから本来、一般的な小学生が楽しみでたまらない

「体育の時間」

「遠足」

「運動会」

etc...


ボクにとっては苦痛でしかなかった。


この頃楽しかった記憶といえば、

放課後友達の家や、時にはボクの家で集まって

テレビゲームをやって遊んでる時間だった。


こんな、スポーツとは縁のない少年。


いや、正確にはスポーツはおろか日常生活もままならなかったのかもしれない。


例えば年間に数回行われる「遠足」


これは小学生にとっては楽しみで待ち遠しいイベントの一つ。


しかし、ボクとっては出来れば避けたいイベントの一つで

「遠足で歩く」


この行為だけで周りから遅れを取り

担任の先生に背中を押してもらうような状態。


楽しそうに会話しながら

いや、先生から「しゃべるなー!」

と注意されながら歩く友達の後ろで

喋る余裕も無く背中を押されてる自分がいる。


「うらやましいなぁ・・・」


同級生に比べ、歩く事すらままならなかった。


運動出来ない自分を受け入れながら

ボクは運動出来ないなら、勉強だよな・・・


という現実を素直に受け入れた少年らしくない少年だった。

←前の物語

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page