【二度目の卵子提供いってきます】

みなさんはじめまして。
ichika(いちか)と申します。
一度目の卵子提供で渡米して約一年。
初体験を終えた後、私が体験した卵子提供のことを発信しはじめて半年。
また、新たな発見がありそうな予感がしています。
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【1】突然の連絡
「いちかさん。
ご無沙汰しております。
昨年は卵子提供のご協力ありがとうございました。
いちかさんは現在まだドナー登録がされている状態なのですが、
今後ご依頼が入った場合ご協力いただくことは可能でしょうか?
もし、今後の提供を考えていないようであれば登録を外させていただきます。
お時間のあるときにお返事ください。」
以前お世話になったエージェント(仲介業者)の担当さんからメールが入った。
さぁて、どうしよう。
特に継続を断る理由もないし、逆に登録を続ける理由もない。
未知の体験への好奇心は前回の卵子提供で満たされている。
うーん。。。
『あ、でも登録続けたところで依頼があるかわからないし。
だったら、登録だけしておけば?』
そんな心の声に肩を叩かれ、私は担当さんへ返事をした。
「私でよければ。また依頼がありましたらご連絡ください。」
それから2日。
たった2日で依頼が入った。予想外。
「いちかさんへの問合せ、多いんですよ。ご協力助かります。」
なんかすっごくモテている気分。
顔?学歴?体格?血液型?
もちろん何が魅力的に映ったのかわからない。
あ、最初に顔を挙げたけど自信あるわけじゃないよ。
ほら、何事も第一印象が大事でしょ?笑
それにしても。
問合せ人数の真偽は置いといて、
人に必要とされていることって嬉しい。
そんな性格だから、人から頼み事されると中々断れないんだけど・・・
さすが2回目。
そこからはトントン拍子に話が進んでいく。
何事も一度経験している、ということは1つの強みだと思う。
担当さんとのやり取りにしても、渡米までの流れにしても。
もう把握できているから。
自分の仕事のスケジュールを組み直して、
友達の結婚式には万全の(お酒が飲める)体調で参加できる候補日を提示。
アラサーって友達の結婚式の予定から休日が埋まっていくよね。
その後は1度目と同じ流れ。
すっごい心に余裕がある。
前回みたく担当さんに不安な気持ちがすり替わった
攻撃的なメールを送ったりすることも無い。
もう心は渡米してたり。
あのお店にもう一回いこう、とか。
今度はあの辺りを散策しよう、とか。
ホテルのベルマンのおじちゃん元気かな?とか。
というか同じホテルなのかな?とか。
ついでに前回お友達になったお姉さんへ連絡をいれてみる。
だけど、心の片隅で今回の自己注射痛かったらどうしよう、とか。
採卵数一気に減ったらどうしよう、とか。
騒がしいな、わたし。
以前の体験記を書いてから、
友人や出版関係の方とお話する機会が多くあった。
「自分が不妊だとして、そこまでしようとは思わない」
「養子をもらえばいいのに」
「卵子提供までは考えていない不妊治療中の方がみたら、嫌な気持ちになるかも」
そんな否定的な言葉を多数受けた。
それはそれで1つの意見としてあると思う。
だけど、「養子をもらえばいい」って本当にそうかな?
例えば自分の仲のいい友人に全員子どもがいる、という状況になったら。
不妊治療をしていたとして養子を貰う、という選択肢は逆に不自然な気がする。
むしろ、自分たちの子ども、という所にこだわってしまいそう。
そしてその時「卵子提供」という言葉の検索にいきつくような。
やっぱり少しでも血のつながりが欲しいと思うことは自然な思考回路な気がする。
ただ今回の依頼で、卵子提供まで望んでいない人がいる一方、
「私の卵子提供を希望している人も、いる。」
そのことがわかった。
だから、十分。
私は別に卵子提供のドナーを勧めるわけでもないし。
不妊治療している人に卵子提供をして子どもを授かるべきだ!
とも思っていない。
ただ、知って欲しいだけ。
そしてあなたの周りで卵子提供で授かったお子さんがいた場合、
心無い言葉を安易に吐かないで欲しいだけ。
そんなこんなで2回目の卵子提供は私の周りだけじゃなくて、
もう少し広い範囲の人と交流しつつ綴っていきたいと思う。
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【2】卵子提供ってなに?
一度目の卵子提供のことは置いといて、まず基本的な内容から。
最近不妊についての報道が多くあって、
女性ならなんとなく知っている不妊治療。
私の周りにも不妊治療をしている友人がいる。
ちなみに初回の卵子提供を決めたのは、
私の知り合いのお姉さん方が不妊治療をしていて、
私も同じように「生理が重い」という特徴があったから。
そして、卵子提供者として経験することは、
不妊治療をしている方が治療する流れと殆ど一緒というのを知ったからだ。
妊娠しやすいタイミングを見計らう方法や、ホルモン注射、体外受精。
初期的なものから心身ともに負担になるレベルまで幅広い。
いや、初期段階でも心身ともに負担になると思う。
ホルモン注射や体外受精に至っては、
毎日自己注射しなきゃいけない場合が殆ど。
だからかな。なんとなく深く聞いちゃいけない気がして。
私自身、その類いの話は避けてきた。
本当に気心知れた人としかそういう話はしない。
逆に気心知れた相手だからこそしない、できない、という人もいる。
卵子提供は不妊治療のなかでも最終手段というところらしい。
自分の卵子がどうしても採れなくて、でも旦那さんの遺伝子は残したい。
どちらかのDNAをもった子どもがほしい、っていう人達の最後の「カケ」。
そんな願いがぎっしり詰まってるって、私は感じてる。
なんで「カケ」なのかっていうと。
卵子が採れて、受精が問題なくできても、
着床しなかったり、流れてしまうこともあるから。
卵子提供の流れはざっくり2通り。
卵子の提供をする(ドナー)側と、卵子を受け取る(依頼する)側。
依頼者側については私は正確な知識がないので、説明は省略させていただいて。
じゃあ、ドナー側の流れはどうなっているのか。
まずドナー登録をする。その時にいろんな情報を聞かれるんだけど。
なんか就職活動みたいなかんじ。
そして登録が済むと依頼者がエージェントでドナー情報を閲覧できるようになる。
そこから卵子提供を受けたいドナーを決める。
夫婦で相談をしてドナーを決める、っていうのが通例のよう。
ドナー候補が決まると、エージェントからドナーへ依頼と意思確認の連絡がある。
ドナーがその依頼を受けたら、まず日本で血液検査。
そして送られてきたピルで生理日を調整する。
たしか前回は渡米して2日目くらいで生理を迎えたかな?
そして約2週間の検診や採血、投薬(自己注射)を経て、採卵手術。
そこから1週間は術後観察、そして帰国。
ざっくりとこんな流れ。
そのあと採取した卵子は依頼者の元へ。
受精した後、お母さんの身体へ時期をみて移植されるらしい。
精子バンクと異なるのは、
依頼者がいて初めてドナーが動き始めるというところ。
精子はすでに採取したものを保管して、
必要な人から依頼があったら渡す、という流れなんだとか。
でも卵子は依頼者とドナーがほぼ同時進行で、治療に入っていく。
それはきっと精子と卵子の採取可能数に違いがあるから。
精子は生きている限り(もちろん老いは影響するだろうけど)生成される。
だけど、卵子は生まれた時に絶対数が確定して、その後ずっと減り続けていく。
だから、卵子も精子と同じように採れるだけ取って保管しておく訳にはいかない。
ちなみに術後、卵子がいくつ採れたか、というのは教えてもらえる。
私は前回20個。かなり優秀だったらしい。
日本でもつい最近卵子提供が認められた、と聞いた。
でも国内でやりとり、ってどうなんだろう。
情報漏れたら一発で突き止められそう・・・。
あ、だけどそれは海外エージェントも一緒か。
ドナーの謝礼については色んな意見があるから、
正しい・正しくない、という判断はできない。
どっちの意見も「アリ」。
だけど、私が前回卵子提供をして思ったのは謝礼は本当に謝礼でしかないということ。
もし逃げ出したくなっても、逃れられない。
自己注射が痛くても毎日打つ必要がある。不安と身体責任に対しての謝礼。
報酬でも給与でもない。
報酬とか給与って少なからず達成感を抱けるんだけもので、
前回の経験上、卵子提供はどっちかというと「虚無感」的ななにか。
もし私が依頼側で費用を負担する側だったとしてら、謝礼は渡したい。
不妊治療を経験して卵子提供に移るなら、尚更その辛さは理解しているし。
万が一の、投薬や採卵手術による身体の変化がないわけでもない。
毎日の採血は日を追う毎に辛くなっていくし、自己注射も然り。
アルコールは禁止、性行為も禁止、海・プールも禁止。
3週間も自分のために身体に気を遣ってくれてありがとう、っていう意味で。
ただ、3週間も海外に滞在できるのは、私は素直に嬉しかった
こんな風に言えるのも、一度体験して無事に帰ってきたからなんだろうけど。
やっぱり実体験に勝るものはない。
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【3】承諾と渡米まで
今回はどうなるのかな。新しい友達ができるかな。
3週間なにしよう。ヨガデビューしちゃおうかな。
語学スクールに通いたい気もするし、ライセンスとってもいいし。
あー、ただ海関係はダメだな。水遊び禁止だった。
あと激しい運動も禁止。
とりあえず、朝の散歩は今回もやろう。
あの気持ちよさは忘れられない。
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この前ふと
「あれ?血液検査ないんだっけ?」
案内の連絡がないのが不思議に思って担当さんに連絡した。
「二度目は必要ありません。
生理がきたらピルで調整していただきます。」
へぇー。二度目は必要ないのか。
新しい発見。
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さーてと。
今回はちゃんと旅行本買っていこう。
前回はあまりにも種類多くて買わずじまいの渡米だったし。笑
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ヨガ教室調べてみたけど、人気なのかな?
もう渡米期間に開催される教室の募集が終わってた。
若干、世間の休みと被るからなー。甘く見てた。
うーん。何しよう。
もうちょっと探してみるか。
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お仕事が終わって帰宅したらエージェントから薬が届いていた。
今回も2種類。ピルと抗生剤。
早速到着の旨を担当さんへ連絡。
服用は生理開始後らしい。
今週、帰省するんだけど被りそうだから一応バッグに忍ばせる。
さてさて。
今回はどうしようかなー。
両親に言うべきか、否か。
意外に前回の母からの罵倒がトラウマ化しているようだ。
うーん、でも言わない方が怒られそう。
なんか小学生に戻ったんじゃないか、と思うくらいな思考回路だな。笑
ま、渡米前にもう一度帰省するし、今回の帰省では黙っておこう。
会社では言い難いことから報告するように教わったけど。
ここは、会社じゃない!笑
なーんて、言い訳ですけどね。
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今日から抗生剤を服用していて、かなり気持ち悪い。
朝ご飯が少ない時なんて本当辛い。
気持ち悪すぎて頭が回らない。
夜はしっかりご飯食べた後だからなんてことないんだけどなー。
朝は胃への負担半端ない。
でも1週間の服用だし頑張ろう。
そして相変わらず旅行本選べない。笑
evernoteにメモして行けば?とか思えてきた。
買わなくてもどうにかなる、っていう経験をしてしまったから。
うん、今回も買わなそう。笑
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【渡米3日前】
エージェント担当さんからメールが届いた。
今回のホテルとEチケット。
空港からホテルまでのタクシー案内。
去年よりは安いけど・・・いや高い。
これ+謝礼だもんね。
卵子提供日本でできるようになったらいいのに。
この前と言ってること違うけど。
いや、でもこの負担(ホテルと飛行機代)がなければ、
その分を生まれてきた子どもに使うことができるんだよね…
そんな風に考えてしまう。
…to be continued
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渡米から帰国までの内容はFacebookページにて交流を考えています。
個人情報等は伏せたままになりますが、
みなさんからの疑問にお答えできればと思います。
批判的な意見は、ストレスによる体調不良を起こさないために、
採卵後に対応いたします。ご了承ください。
→www.facebook.com/ichika.eggdonor
前回の卵子提供滞在記はこちらから
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